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静岡県の中小企業様へ。DX推進の第一歩「社内ポータルサイト」の作り方と成功事例を徹底解説

2025年7月23日

静岡県の中小企業様へ。DX推進の第一歩「社内ポータルサイト」の作り方と成功事例を徹底解説

KUREBA

はじめに

静岡県内で事業を営む多くの中小企業の経営者様が、今、共通の課題に直面しています。深刻化する「人手不足」、待ったなしの「生産性向上」、そしてベテラン社員の退職とともに失われかねない「業務の属人化」。これらの課題は、企業の持続的な成長を阻む大きな壁として立ちはだかっています。

こうした状況を打開する鍵として「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の重要性が叫ばれて久しいですが、多くの経営者様から「重要性は理解しているが、何から手をつければ良いかわからない」「大企業の話だろう」「多額の投資が必要そうで、なかなか踏み出せない」といった切実な声をお聞きします。。

しかし、ご安心ください。DXは決して、一部の大企業だけのものではありません。身近なところから、低コストで始められ、かつ大きな効果が期待できる実践的な第一歩が存在します。それが、本記事でご紹介する「社内ポータルサイト」の構築です。

社内ポータルサイトは、単なる情報共有ツールではありません。それは、社内に散在する情報、知識、そして人を繋ぎ、業務プロセスそのものを変革する「DXのエンジン」となり得る強力な一手なのです。

この記事では、静岡県の中小企業の皆様が、自社の経営課題を解決するために、どのような社内ポータルサイトを、どのように構築し、どう活用すればよいのかを、具体的なステップで徹底的に解説します。さらに、静岡県ならではの強力な公的支援制度や、県内企業のリアルな成功事例も交えながら、皆様が「これなら自社でもできる」と確信し、未来への第一歩を踏み出すための羅針盤となることを目指します。

第1部:なぜ今、静岡の中小企業に「社内ポータルサイト」が必要なのか?

DXというと、AIやIoTといった先進技術をイメージしがちですが、その本質は「デジタル技術を活用してビジネスモデルや業務プロセスを変革すること」にあります。この変革の土台として、まず組織内の情報伝達と業務の流れを整備することが不可欠です。その最適解の一つが「社内ポータルサイト」なのです。

社内ポータルサイトとは?情報の玄関口を一つにまとめる

難しく考える必要はありません。社内ポータルサイトとは、一言でいえば「社内のあらゆる情報やツールへの入り口(ポータル)を一つにまとめた、社員専用のウェブサイト」です。。

皆さんの会社では、こんな光景が日常になっていませんか?

  • 「あのマニュアル、どの共有フォルダに入ってたっけ?」
  • 「経費精算の申請書は、誰に貰えばいいんだっけ?」
  • 「テレワーク中だと、あのシステムにアクセスできない…」
  • 「最新の社内規定がどれか分からず、古い情報を見てしまった」

こうした情報の分断や探索にかかる時間は、見えないコストとして日々の業務を圧迫しています。社内ポータルサイトは、これらの散在した情報を一元化し、たった一つの窓口からアクセスできるようにします。。これにより、社員は働く場所を問わず、ポータルにアクセスするだけで必要な情報やツールにたどり着き、スムーズに業務を開始できるのです。

DX推進における社内ポータルの3大メリット

社内ポータルサイトを導入することは、単に「便利になる」だけではありません。企業の体質そのものを変える、以下の3つの大きなメリットをもたらします。

1. 圧倒的な業務効率化

最大のメリットは、日々の業務が劇的に効率化されることです。。例えば、以下のような変化が期待できます。

  • 探す時間の削減: 業務マニュアル、各種申請書のフォーマット、営業資料などが一元管理されるため、社員は情報がどこにあるか迷うことなく、即座に見つけ出せます。。ある調査では、ビジネスパーソンは1日の業務時間のうち、約2時間を情報の検索に費やしているとも言われます。この無駄な時間を削減できるインパクトは計り知れません。
  • 申請業務の電子化: 稟議書や経費精算、休暇申請などを電子化する「ワークフロー機能」を導入すれば、紙の書類を回覧する必要がなくなり、承認プロセスが迅速化します。ペーパーレス化によるコスト削減にも繋がります。。
  • テレワーク環境の整備: ポータルサイトが業務の入り口となることで、オフィス外からでも必要な情報やシステムに安全にアクセスできるようになります。これは、多様な働き方を推進し、人材確保の観点からも非常に重要です。。

2. 情報共有の円滑化とナレッジ蓄積

「言った・言わない」のトラブルや、重要な連絡事項の見落としは、組織の生産性を著しく低下させます。社内ポータルは、確実な情報伝達と、企業の財産である「知識(ナレッジ)」の蓄積を可能にします。

  • 確実な情報伝達: 全社や部署ごとのお知らせを掲示板機能で発信することで、情報伝達が迅速かつ確実になります。。「必読機能」を使えば、重要な通達を全社員が確認するまで表示し続けることも可能です。
  • 業務の属人化防止: ベテラン社員が持つ専門的な知識や、過去のトラブル対応事例、顧客からのよくある質問(FAQ)などをポータル上に蓄積し、誰もが検索できるようにします。。これにより、特定の社員にしかできない業務を減らし、組織全体の対応力を底上げできます。
  • 新入社員の即戦力化: 業務マニュアルや社内ルール、企業文化に関する情報が集約されているため、新入社員は自律的に学習を進めることができます。教育担当者の負担を軽減し、新人が早期に活躍できる環境を整えます。。

3. コミュニケーションの活性化

組織が成長するにつれて、部署間の壁が厚くなり、コミュニケーションが希薄になることは少なくありません。社内ポータルは、組織に新たな血流を生み出します。

  • 部門横断の連携促進: 社内SNSやチャット機能を活用すれば、部署や役職を超えて気軽に意見交換ができます。。他部署の取り組みを知ることで新たなアイデアが生まれたり、部門を横断したプロジェクトが円滑に進んだりする効果が期待できます。
  • 一体感の醸成: 社員紹介や社内イベントの報告、経営層からのメッセージなどを発信することで、企業のビジョンや価値観を共有し、従業員のエンゲージメント(仕事への熱意や貢献意欲)を高めることができます。。

静岡県の課題と社内ポータルの接点

ここで、静岡県の中小企業が直面する特有の課題に目を向けてみましょう。帝国データバンクの調査によると、県内企業がDX推進の障壁として最も多く挙げているのが「スキル・ノウハウの不足」「人材不足」です。。

まさにこの点において、社内ポータルサイトは強力な解決策となり得ます。

  • 「スキル・ノウハウ不足」に対して: 社内ポータルは、ベテランの知識や優れた業務プロセスを「見える化」し、組織全体の共有財産に変える仕組みです。これにより、個人のスキルに依存する体制から脱却し、業務を標準化できます。特別なスキルがなくても、ポータルを見れば誰でも一定水準の業務を遂行できる環境は、スキル不足を組織力でカバーする第一歩です。
  • 「人材不足」に対して: 情報検索や申請業務といった間接業務を徹底的に効率化することで、社員はより付加価値の高いコア業務に集中できるようになります。これは、限られた人員で最大限の成果を出すための必須条件です。また、テレワークなど柔軟な働き方を可能にすることは、採用競争力の強化にも直結します。

このように、社内ポータルサイトは単なるITツールではなく、静岡県の中小企業が抱える根深い経営課題に直接アプローチし、組織の体質改善を促すための戦略的な基盤なのです。

第2部:【静岡県版】DXの現状と追い風となる強力な支援制度

「DXの必要性は分かった。でも、うちみたいな会社が本当に取り組めるのだろうか…」そうお考えの経営者様も多いかもしれません。しかし、静岡県では今、DX推進に向けた大きなうねりが起きており、行政による強力な後押しも始まっています。この追い風を活かさない手はありません。

静岡県内中小企業のDX推進状況

まず、自社が置かれている状況を客観的に把握しましょう。帝国データバンクが実施した調査によると、静岡県内でDXに「取り組んでいる」と回答した企業の割合は、全国平均をやや下回る傾向にあります。。

しかし、悲観する必要は全くありません。同調査では、DXに「取り組みたい」と考えている企業を含めると、全体の7割以上がDXに対して前向きな姿勢を示しており、これは全国平均とほぼ同水準です。。これは、県内の多くの経営者が、あなたと同じようにDXの重要性を認識し、変革への強い意欲を持っていることの証左です。

課題も明確です。多くの企業が共通して挙げる壁が「スキル・ノウハウの不足」や「人材不足」であることは、前述の通りです。。つまり、多くの企業が「やりたいが、やり方が分からない、人がいない」という同じスタートラインに立っているのです。だからこそ、今、行動を起こすことが他社との差別化に繋がります。

出典:帝国データバンク調査を基に作成。スキル・ノウハウや人材の不足が大きな課題となっていることがわかる。

活用しない手はない!静岡県・市の公的支援制度

こうした企業の課題に対し、静岡県や各市町は「ふじのくにDX推進計画」 のもと、中小企業のDXを後押しするための強力な支援体制を構築しています。これらは、ノウハウや資金面に不安を抱える企業にとって、まさに「追い風」です。

専門家派遣(無料):何から始めるか分からない企業へ

最も活用しやすい制度の一つが、静岡県産業振興財団の「中小企業DX化支援事業」です。この事業の最大の魅力は、デジタル技術やデータ活用に取り組む中小企業に対し、無料で専門家(DX推進アドバイザー)を派遣してくれる点にあります。。

「自社の課題が何なのか、うまく整理できない」「どんなツールが合うのか見当もつかない」——。そんな五里霧中の状態でも、専門家が訪問し、経営者との対話を通じて課題を可視化し、解決への道筋を一緒に考えてくれます。まさに「伴走支援」であり、DXの第一歩を踏み出す上でこれほど心強いサポートはありません。

伴走支援・事例集:具体的な成功イメージを描く

静岡市では、「中小企業等DX支援事業」を展開しています。この事業は、顧客管理や販路開拓、そして本記事のテーマである「社内情報共有」など、具体的なテーマを設定し、単なるツール導入に留まらない「伴走型支援」によって企業の変革を根付かせることを目的としています。。

さらに特筆すべきは、この事業から生まれた豊富な「DXモデル事例集」が市のウェブサイトで公開されていることです。。自社と同じような業種や課題を抱える企業が、どのようにDXに取り組み、どんな成果を上げたのかを具体的に知ることができます。これは、自社の取り組みをイメージする上で非常に価値のある情報源です。

補助金・助成金:金銭的負担を大幅に軽減

ツールの導入には、どうしても費用がかかります。しかし、ここでも行政のサポートが受けられます。例えば、以下のような制度があります。

  • 浜松市中小事業者等デジタル化支援事業費補助金: 中小企業がデジタル化サービスを導入する際に、最大30万円が補助されます。。
  • 宿泊業の経営力基盤強化事業費助成: 宿泊事業者が行う人手不足対策としてのデジタル活用(生産性向上)に対して助成が行われます。。

これらはほんの一例です。対象となる事業や期間は変動しますが、アンテナを張っておくことで、ツール導入の金銭的負担を大幅に軽減できる可能性があります。。

このように、静岡県にはDX推進のハードルを大きく下げてくれる支援策が揃っています。「自社だけで抱え込む必要はない」ということを、ぜひ覚えておいてください。

第3部:【最重要】静岡の中小企業向け・社内ポータルサイトの作り方 完全ガイド5ステップ

ここからは、本記事の核心部分です。実際に社内ポータルサイトを構築するためのプロセスを、5つの具体的なステップに分けて解説します。「自分たちでもできそうだ」と感じていただけるよう、専門用語を避け、分かりやすさを第一に説明を進めます。

ステップ1:目的の明確化と計画(なぜ作るのか?)

最も重要なステップであり、プロジェクトの成否を分けるのが、この「目的の明確化」です。。流行っているから、他社がやっているから、という理由で始めても、必ず失敗します。まず、「なぜ、自社は社内ポータルサイトを作るのか?」を徹底的に突き詰める必要があります。

課題の棚卸し

まずは、社内で感じている課題を具体的に洗い出してみましょう。経営者、管理者、現場の社員、それぞれの立場から意見を出すことが重要です。

  • 「総務への同じような問い合わせが多く、担当者が疲弊している」
  • 「新人が入るたびに、同じ説明を繰り返していて非効率だ」
  • 「テレワークの社員との情報格差が生まれている」
  • 「会議で決まったことが、現場まで正確に伝わっていない」
  • 「ベテランのAさんが辞めたら、あの業務は誰も分からなくなる」

これらの「困りごと」こそが、社内ポータルで解決すべき課題です。

ゴールの設定

次に、課題が解決された後の「理想の状態」を具体的にイメージします。これは、後の効果測定(KPI)にも繋がります。

  • (課題)問い合わせが多い → (ゴール)問い合わせ対応時間を月20時間削減する。
  • (課題)新人教育が非効率 → (ゴール)新人が3ヶ月で独り立ちできるマニュアルを整備し、教育担当者の工数を半減させる。
  • (課題)情報が伝わらない → (ゴール)重要通達の既読率を95%以上にする。

この「目的」と「ゴール」が明確であれば、後の機能選定や設計で道に迷うことがありません。

ステップ2:必要な機能の選定(何を入れるのか?)

目的が定まったら、それを達成するために必要な「機能」を選んでいきます。。ここで重要なのは、「スモールスタート」を心掛けることです。。最初から多機能で完璧なものを目指すと、導入のハードルが上がり、結局使われない「無用の長物」になりかねません。最も解決したい課題に直結する、最小限の機能から始めるのが成功の秘訣です。

基本機能と発展機能

社内ポータルの機能は多岐にわたりますが、大きく「基本機能」と「発展機能」に分けられます。

社内ポータルサイトの主な機能

【基本機能:まずはここから】

  • 掲示板/お知らせ: 全社や部署への情報伝達を迅速化・確実化する。
  • ファイル共有(ドキュメント管理): マニュアル、規程、各種資料を一元管理し、検索性を向上させる。ペーパーレス化の第一歩。
  • スケジュール管理: 個人・チームの予定や会議室の予約状況を共有し、業務調整を効率化する。

【発展機能:慣れてきたら追加を検討】

  • ワークフロー(電子申請): 経費精算や稟議などを電子化し、承認プロセスを迅速化する。
  • 社内SNS/チャット: 気軽なコミュニケーションを促進し、部門間の連携を活性化させる。
  • プロジェクト管理: プロジェクトの進捗やタスクを可視化し、チームでの業務を円滑にする。。
  • 社員名簿: 社員の連絡先やスキルを検索できるようにする。

ステップ1で設定したゴールに照らし合わせ、「どの機能があれば課題を解決できるか?」という視点で、必要最低限の機能を選びましょう。

ステップ3:構築方法の選択(どうやって作るのか?)

ポータルサイトを構築する方法は、大きく分けて3つあります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自社の予算、ITスキル、かけられる時間を考慮して最適な方法を選択します。

構築方法 メリット デメリット こんな企業におすすめ
1. 自作(WordPress等) ・初期費用、月額費用を低く抑えられる ・専門知識(HTML/CSS, セキュリティ)が必要
・構築とメンテナンスに時間と手間がかかる
・セキュリティリスクが高い
・社内にIT専門人材がいる
・ごく小規模(数名程度)で利用する
2. クラウドサービス/パッケージ製品 ・専門知識がなくても手軽に始められる
・豊富な機能が標準で備わっている
・セキュリティ対策がしっかりしている
・月額費用が発生する
・デザインや機能のカスタマイズに制限がある場合も
・迅速に導入したい
・IT担当者がいない、または少ない
ほとんどの中小企業
3. 制作会社への依頼 ・自社の課題に最適な設計を提案してくれる
・デザインや機能を自由にカスタマイズできる
・運用サポートまで任せられる
・初期費用が比較的高額になる ・独自の業務フローに合わせたい
・長期的な視点で本格的なDX基盤を構築したい

中小企業への提言

専門知識やリソースが限られる多くの中小企業様にとっては、「2. クラウドサービス/パッケージ製品」を利用するか、「3. 制作会社への依頼」が成功への近道です。

クラウドサービスには、中小企業向けに特化したものも多く存在します。例えば、情報共有に強い「NotePM」や、業務アプリを簡単に作成できる「kintone」、多くの人が使い慣れたUIの「LINE WORKS」など、多種多様なツールがあります 。

しかし、「どのサービスが自社に合うか分からない」「導入後の設定や運用が不安」という場合は、無理せず専門家である制作会社に相談することをお勧めします。特に、静岡県内の事情をよく理解した制作会社であれば、公的支援制度の活用も含めた最適な提案が期待できます。

ステップ4:使いやすさを追求した設計(どう見せるのか?)

どんなに高機能なポータルサイトを作っても、社員に使われなければ意味がありません。「使いやすさ(ユーザビリティ)」を追求した設計が不可欠です。。

設計の3大ポイント

  1. 情報の整理: 導入前に、社内に散らばる情報を棚卸しし、誰がどの情報を必要としているかを整理します。その上で、直感的に情報を見つけられるようなサイト構造(サイトマップ)を設計することが重要です。。
  2. シンプルなデザイン: 装飾過多なデザインは避け、情報を探すという「目的」を邪魔しない、シンプルでクリーンなデザインを心掛けます。「見る」より「使う」を意識した設計が求められます。。
  3. モバイル対応: 営業担当者や現場の作業員など、PCの前にいない社員も多くいます。スマートフォンやタブレットからでも快適に閲覧・操作できる「モバイル対応」は、今や必須条件です。。

権限設定の重要性

もう一つ、設計段階で非常に重要なのが「アクセス権限設定」です。。これは、「誰が、どの情報に、どこまでアクセスできるか」を細かくコントロールする機能です。

例えば、MicrosoftのSharePointでは、「閲覧」「投稿」「編集」「フルコントロール」といった権限レベルが用意されています。。

  • 経営層だけが閲覧できる経営情報
  • 経理部だけが編集できる会計ファイル
  • 全社員が閲覧できるが、編集は総務部しかできない社内規定

このように権限を適切に設定することで、情報の機密性を保ちつつ、必要な人には必要な情報が届くという、セキュリティと利便性の両立が可能になります。

ステップ5:導入後の運用と改善(どう育てていくのか?)

社内ポータルサイトは、「作って終わり」ではありません。むしろ、導入してからが本当のスタートです。社員に積極的に利用してもらい、継続的に改善していく「育てていく」姿勢が成功の鍵を握ります。。

定着させるための工夫

導入直後は、利用を促すための積極的な働きかけが必要です。

  • 社内説明会の実施: なぜポータルを導入したのか(目的)、どのように使えば便利になるのか(メリット)を全社員に丁寧に説明します。。
  • マニュアルやFAQの整備: 使い方が分からない時のための、分かりやすい利用マニュアルや、よくある質問集(FAQ)を用意しておきます。
  • 成功事例の共有: 「ポータルのおかげで業務がこんなに楽になった」といった社員の声を共有し、利用メリットを実感してもらうことも効果的です。。

効果測定(KPI)で成果を可視化

「なんとなく便利になった」では、投資対効果を説明できません。ステップ1で設定したゴールに基づき、具体的な指標(KPI:重要業績評価指標)で効果を測定します。。

KPIの例:

  • 社内問い合わせ件数の削減率: 総務や情報システム部門への電話やメールでの問い合わせがどれだけ減ったか。
  • 特定マニュアルの閲覧数(PV): 新人教育用マニュアルなどが、きちんと見られているか。
  • ペーパーレス化によるコスト削減額: ワークフロー導入による紙や印刷代の削減効果。
  • 利用率・投稿数: アクティブユーザー数や、掲示板・SNSへの投稿数で、利用の定着度を測る。。

継続的な改善

定期的に従業員へアンケートやヒアリングを実施し、満足度や改善要望を収集します。。「この情報が見つけにくい」「こんな機能が欲しい」といった現場の声を反映し、コンテンツの追加や機能改善を継続的に行うことで、社内ポータルは真に価値のある、なくてはならない会社の基盤へと成長していくのです。

第4部:静岡県内企業のDX成功事例から学ぶ

理論や手順を理解しても、「実際に自社で導入して、本当に効果があるのか?」という不安は残るかもしれません。ここでは、静岡県内の企業が実際にデジタル技術を活用して経営課題を乗り越えた、リアルな成功事例をご紹介します。。他社の取り組みから、自社での導入イメージを具体的に膨らませてみましょう。

静岡市の「DXモデル事例集」に見るリアルな変革

静岡市が公開している「中小企業等DX支援事業 DXモデル事例集」 には、業種も課題も様々な企業の変革の軌跡が記録されています。大掛かりなシステム投資ではなく、身近なツールの活用や業務プロセスの見直しから大きな成果が生まれています。

【製造業の事例】帳票電子化で年間6,900時間の作業を削減

マルハチ村松(焼津市): 食品製造業である同社は、複雑な帳票の管理に多くの時間を費やしていました。そこで、帳票を電子化するシステムを導入。これにより、年間で実に6,900時間もの作業時間削減に成功しました。これは、現場の負担を劇的に改善するだけでなく、従業員がより創造的な業務に取り組む時間を生み出したことを意味します。。

【卸売業の事例】社内チャット導入で働きやすい環境を実現

三和新静株式会社(静岡市): 卸売業の同社は、情報伝達の遅れや非効率性に課題を抱えていました。そこで、多くの社員がプライベートで使い慣れているLINEのビジネス版である「LINE WORKS」を社内チャットツールとして導入。これにより、迅速な情報共有と業務の標準化が実現しました。結果として、働きやすい環境が整備され、従業員満足度の向上にも繋がっています。。

【観光・宿泊業の事例】データ活用で戦略的な経営へ

静岡県は観光業も主要産業の一つです。県は、観光事業者が人手不足対策としてデジタル技術を導入する際の助成や、BIツールを用いて観光関連データを分析・可視化し、データに基づいた戦略立案を支援する事業も行っています。。これは、勘や経験に頼る経営から脱却し、データドリブンな観光DXを実現するための重要な取り組みです。。

【建設業の事例】3次元データで現場の未来を創造

建設業界でもDXは加速しています。静岡県では、ドローンなどで測量した3次元の点群データを活用し、現場の効率化や安全性の向上を図る「ICT活用工事」を推進しています。。また、能登半島地震を教訓に、地形が似ている伊豆半島での災害に備え、現地入りが困難な状況でも支援ができる「遠隔災害支援システム」の構築も進められています。これらは、建設DXが単なる効率化だけでなく、社会課題の解決にも貢献することを示しています。

事例からの学び:小さな一歩が大きな成果を生む

これらの事例に共通しているのは、「身近な課題」からスタートしているという点です。「帳票管理が大変」「連絡がうまくいかない」といった日々の困りごとを、デジタルツールを使って解決しようという試みが、結果として大きな業務改善や生産性向上に繋がっています。

DXは、壮大な経営計画を立ててからでなければ始められないものではありません。むしろ、現場の小さな「不便」「非効率」に目を向け、それを解決するためのツールとして社内ポータルサイトやチャットツールを導入することこそが、成功への最も確実な道筋なのです。

静岡市や静岡商工会議所は、こうした事例をまとめた冊子を定期的に発行しており、DXに取り組む中小企業にとって貴重なヒントの宝庫となっています。。ぜひ一度、目を通してみてください。

第5部:社内ポータルサイト構築を成功させるパートナー(制作会社)選び

ここまで読み進めて、「よし、自社でも社内ポータルを導入しよう」と決意された経営者様もいらっしゃることでしょう。その際、クラウドサービスを自社で導入・運用する選択肢もありますが、より確実な成功を目指すなら、専門家である制作会社をパートナーとして迎えることを強くお勧めします。

なぜ専門家の力が必要なのか?

「餅は餅屋」という言葉通り、専門家には専門家ならではの価値があります。。

  • 客観的な視点での課題整理: 社内の人間だけでは気づきにくい、業務プロセスの問題点や潜在的な課題を、第三者の客観的な視点から洗い出してくれます。
  • 技術的な知見と最適なツール選定: 世の中に無数にあるツールの中から、企業の課題、予算、将来性などを総合的に判断し、本当に最適なツールや構築方法を提案してくれます。
  • 豊富な経験に基づく成功ノウハウ: 多くの企業のポータルサイト構築を手掛けてきた経験から、「どうすれば使われるか」「どんな機能が喜ばれるか」といった、成功のための勘所を熟知しています。
  • リソースの節約: 担当者が本業の傍らでポータル構築を行うのは大変な負担です。専門家に任せることで、社内の貴重なリソースを本来の業務に集中させることができます。

静岡県内の制作会社を選ぶメリット

全国には数多くの制作会社がありますが、特に静岡県内の中小企業様には、地元の制作会社を選ぶメリットが多くあります。

  • 地域特性への深い理解: 静岡県特有の産業構造(製造業、観光業、農業など)や企業文化を理解しているため、より実情に即した提案が期待できます。東部・中部・西部といった地域ごとの特色も把握しています。。
  • 顔の見える関係性: 必要に応じて対面での打ち合わせがしやすく、細やかなコミュニケーションを通じて、信頼関係を築きやすいです。
  • 公的支援制度の活用ノウハウ: 静岡県や各市町が実施している補助金や支援制度に精通しており、申請のサポートなども含めて相談に乗ってくれる場合があります。

静岡県内には、中小企業のホームページ制作やシステム開発で豊富な実績を持つ会社が多数存在します。

失敗しない制作会社の選び方 3つのポイント

では、数ある制作会社の中から、自社に最適なパートナーをどう見つければよいのでしょうか。以下の3つのポイントをチェックしましょう。

  1. 実績の確認:自社との共通点を探すまず、その会社のウェブサイトで制作実績を確認します。見るべきは、単にデザインの美しさだけではありません。「自社と同じ業種の企業の支援実績があるか」「自社と同じくらいの規模の会社のポータルサイト構築実績があるか」といった、自社との共通点を探すことが重要です。特に、医療や介護、製造業など、専門性が高い業界の場合は、その業界での実績が豊富な会社を選ぶと話がスムーズです。。
  2. ヒアリング力:課題解決への姿勢を見る最初の相談や打ち合わせの場で、担当者の「ヒアリング力」を注意深く観察しましょう。一方的に自社のサービスや専門用語を並べるのではなく、こちらの話を親身に聞き、抱えている課題を深く理解しようと努めてくれるか。そして、その課題に対して、分かりやすい言葉で具体的な解決策を提示してくれるか。この「対話の質」が、プロジェクト全体の満足度を左右します。
  3. 運用・サポート体制:作った後の関係性を確認する社内ポータルサイトは「作って終わり」ではない、と繰り返し述べてきました。したがって、制作会社のサポート体制も非常に重要です。契約の範囲がどこまでなのかを明確に確認しましょう。「導入後の社員向け研修は行ってくれるのか」「定期的な効果測定や改善提案はしてくれるのか」「トラブル発生時に迅速に対応してくれるのか」。長期的な視点で、会社のDX推進を一緒に支えてくれるパートナーかどうかを見極めることが大切です。

まとめ:静岡県のDXは「社内ポータル」から。未来への第一歩を踏み出そう

本記事では、静岡県の中小企業が直面する人手不足や生産性向上といった課題に対し、その解決策として「社内ポータルサイト」がいかに有効であるか、そして、その具体的な作り方から活用法までを解説してきました。

本記事のキーポイント

  • 静岡県の中小企業が抱える「人材不足」「スキル不足」という課題に対し、社内ポータルサイトは業務の標準化と効率化を通じて直接的な解決策となる。
  • 静岡県や各市町には、無料の専門家派遣補助金など、DX推進を強力に後押しする手厚い支援制度が整っており、今が行動を起こす絶好の機会である。
  • 成功の鍵は、完璧を目指すのではなく、自社の課題解決に直結する機能から「スモールスタート」すること。そして、導入後も利用者の声を聞きながら「育てていく」という視点を持つこと。
  • 大掛かりなシステムでなくても、県内企業の成功事例が示すように、身近なツールの導入で大きな成果は生み出せる。

DXという言葉に、もう気後れする必要はありません。社内ポータルサイトという具体的で着実な一歩は、あなたの会社の情報伝達を円滑にし、業務プロセスを洗練させ、ひいては組織全体の生産性を飛躍的に向上させるポテンシャルを秘めています。

成功への最後の、そして最も重要な鍵は、この道のりを二人三脚で歩んでくれる「信頼できるパートナー選び」にあります。自社の課題を深く理解し、地域の特性を踏まえた上で、最適な解決策を共に考え、実現してくれる存在です。

DXの第一歩、私たちと一緒に踏み出しませんか?

私たち合同会社KUREBAは、三島市を拠点に、静岡県東部・中部の中小企業様のウェブ活用を長年にわたり支援してまいりました。今回の社内ポータルサイト構築はもちろん、DXの第一歩となる課題整理から、補助金活用のご相談まで、お客様の状況に寄り添い、親身にサポートいたします。

「何から相談していいか分からない」という段階でも全く問題ありません。まずは、皆様が今抱えているお悩みや、実現したい未来について、お気軽にお話をお聞かせください。

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