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イベント用PCレンタル完全ガイド|必要台数の計算から設定・返却まで

2025年7月18日

イベント用PCレンタル完全ガイド|必要台数の計算から設定・返却まで

KUREBA

展示会、セミナー、eスポーツ大会、研修など、現代のイベント運営においてパソコン(PC)は不可欠なツールです。しかし、「必要な台数が流動的」「短期間しか使わない」「高性能なPCが必要」といった理由から、PCの調達方法に頭を悩ませる主催者様は少なくありません。

本記事は、そのようなお悩みを解決するため、イベント用途に特化したPCレンタルの完全ガイドとして作成しました。必要台数の正確な計算方法から、最適なレンタル会社の選び方、事前の設定(キッティング)、そして安全な返却プロセスまで、イベントを成功に導くためのノウハウを網羅的に解説します。この記事を読めば、PC調達に関する不安を解消し、自信を持ってイベント準備を進められるようになります。

なぜイベントでPCを購入ではなくレンタルするのか?

イベントの規模が大きくなるほど、PCの調達は大きな課題となります。購入、リース、レンタルといった選択肢がある中で、なぜ多くのイベント主催者が「レンタル」を選ぶのでしょうか。その背景には、レンタルならではの明確なメリットが存在します。

初期費用の大幅な削減

イベントのために数十台のPCを一度に購入する場合、数百万円単位の初期投資が必要になることも珍しくありません。特に、動画編集やVR体験、eスポーツ大会などで使用する高性能PCは1台あたりの価格も高額です。PCレンタルを利用すれば、これらの購入費用をすべて月額のレンタル料金に置き換えることができます。これにより、初期投資を劇的に抑え、予算を他の重要な項目(会場費、人件費、マーケティングなど)に振り分けることが可能になります。

柔軟な台数調整と最新機種へのアクセス

イベントの参加者数は、申し込み状況によって変動します。「急遽PCが10台追加で必要になった」「逆に5台不要になった」といったケースは日常茶飯事です。レンタルであれば、契約期間中であっても必要台数の増減に柔軟に対応可能です。また、購入すると数年で陳腐化してしまうPCも、レンタルならイベントの要件に合わせて常に最適なスペックの最新機種を利用できます。これにより、不要な資産を抱えるリスクを回避できます。

運用・管理の手間を削減

購入したPCは、保管場所の確保、定期的なメンテナンス、故障時の修理手配、そして最終的な廃棄処分まで、すべて自社で管理する必要があります。これは、特にIT担当者がいない組織にとっては大きな負担です。レンタルサービスを利用すれば、これらの保管・維持・管理に関する業務をすべてレンタル会社に一任できます。イベント終了後は返却するだけで済むため、主催者は本来の業務であるイベント運営に集中できます。

専門家によるテクニカルサポート

「イベント当日にPCが起動しない」「ネットワークに接続できない」といった技術的なトラブルは、イベントの進行を妨げる致命的な問題になりかねません。多くのレンタル会社は、専門の技術スタッフによるサポート体制を整えています。トラブル発生時には迅速な代替機の提供や、オンサイトでのサポートを受けられる場合もあり、万が一の事態にも安心して備えることができます。あるイベントプランナーは、「レンタル会社の技術サポートが45分で代替機を設置してくれた。この経験から、トップ企業がイベント機材を購入しない理由を理解した」と語っています。

【ステップ1】イベントの要件定義と必要台数の計算

PCレンタルを成功させる最初のステップは、「何を」「何台」必要とするかを正確に把握することです。ここでの計画が、後の業者選定や予算策定の土台となります。

イベントの種類と目的を明確にする

まず、開催するイベントの具体的な内容を整理しましょう。用途によって必要なPCのスペックや台数は大きく異なります。

  • セミナー・カンファレンス:受付での参加者管理、プレゼンテーション、質疑応答システム用など。
  • 研修・トレーニング:受講者一人ひとりがソフトウェアを操作するためのPC。講師用のPCも必要。
  • 展示会・商談会:製品デモ、デジタルカタログ閲覧、リード(見込み客)情報入力用。
  • eスポーツ大会:高いグラフィック性能と処理能力を持つゲーミングPC、実況・配信用のPC。
  • 臨時オフィス・プレスセンター:短期的な業務や取材活動をサポートするためのPC。

参加者とスタッフの役割別PC要件

次に、誰がPCを使うのか、その役割ごとに必要なスペックを定義します。過剰なスペックはコスト増に、スペック不足はトラブルに繋がります。

  • 一般参加者用(受付・情報閲覧):基本的なWebブラウジングやOfficeソフトが動作すれば十分。標準的なノートPCで対応可能です。
  • 研修受講者用:使用するソフトウェア(例:CAD、プログラミング環境)の推奨スペックを満たす必要があります。メモリは8GB以上、場合によっては16GB以上が求められます。
  • 登壇者・プレゼンター用:PowerPointやKeynoteがスムーズに動作し、プロジェクターや外部モニターへの出力が安定していることが重要です。
  • 運営スタッフ用:参加者リストの管理、各種調整、緊急連絡など、複数のタスクを同時にこなせる程度の標準的なスペックで十分です。
  • ゲーマー・クリエイター用:高性能なCPU(Core i7以上など)とグラフィックボード(NVIDIA GeForce RTXシリーズなど)が必須です。

PC必要台数の計算方法

必要なPCの総数を計算するには、以下の要素をリストアップし、足し合わせるのが確実です。

  1. 参加者用PC台数:
    • 受付用:受付カウンターの数 × 1台
    • 研修・ハンズオン用:最大参加人数 × 1台
    • タッチ&トライコーナー用:想定される同時利用者数
  2. スタッフ・登壇者用PC台数:
    • 運営本部用:常駐スタッフ数 ÷ 2〜3人(共有を想定)
    • 各セッションルーム担当者用:ルーム数 × 1台
    • 登壇者用:最大同時セッション数 × 1台
  3. 予備機:
    • 最重要:全体の台数の5〜10%程度を予備機として確保することを強く推奨します。突発的な故障や、急な需要増に対応するための保険となります。

計算例:参加者100名の研修イベントの場合
・受講者用:100台
・講師用:2台(メイン+サブ)
・受付用:2台
・運営スタッフ用:3台
・予備機:(100+2+2+3) * 10% ≒ 11台
合計:118台

【ステップ2】レンタル会社の選定と見積もり依頼

必要台数とスペックが固まったら、次は信頼できるレンタル会社を選び、具体的な見積もりを依頼します。価格だけで選ぶのではなく、サービス内容を総合的に比較することが重要です。

レンタル会社の選び方:5つのチェックポイント

数あるレンタル会社の中から、自社のイベントに最適なパートナーを見つけるためのポイントを5つ紹介します。

  1. 実績と専門性:イベント向けのレンタル実績が豊富か、特に自社が開催するイベント(例:eスポーツ、大規模カンファレンス)の専門知識があるかを確認します。公式サイトの導入事例や顧客の声が参考になります。
  2. サポート体制:トラブル時の対応は万全か。「24時間365日対応のコールセンター」「代替機の即日発送」「オンサイト(現地)サポートの可否」などを確認しましょう。特にIT担当者がいない場合は、手厚いサポート体制が価格以上の価値を持つことがあります。
  3. 柔軟性と対応範囲:「1日単位でのレンタルは可能か」「期間の延長・短縮に柔軟に対応できるか」「キッティング(後述)はどこまでやってくれるか」など、サービスの柔軟性を確認します。
  4. 料金体系の透明性:基本料金の他に、送料、設置・撤去費用、保証料、データ消去費用などの追加料金が発生するかを明確に確認します。隠れたコストがないか、契約前に料金項目をしっかりチェックしましょう。
  5. セキュリティ対策:返却後のデータ消去が確実に行われるか。第三者機関による「データ消去証明書」の発行が可能かどうかも、企業のコンプライアンス上、重要な選定基準となります。

見積もり依頼時に伝えるべき情報

正確な見積もりを得るために、以下の情報を整理してレンタル会社に伝えましょう。多くのレンタル会社はWebサイトに専用の見積もりフォームを用意しています。

  • 会社名・担当者名・連絡先
  • イベント名・開催日・開催場所
  • 利用期間:(例:2025年10月10日〜10月12日)
  • 必要なPCの種類と台数:(例:WindowsノートPC 100台、MacBook Pro 5台)
  • 希望するPCのスペック:(例:CPU Core i5以上、メモリ 16GB、SSD 256GB)
  • 必要なソフトウェア:(例:Microsoft Office 2021、Adobe Creative Cloud)
  • キッティングの要否:(特定のソフトウェアのインストール、壁紙設定など)
  • その他必要な機材:(モニター、マウス、プロジェクター、Wi-Fiルーターなど)

【ステップ3】PCのセッティングとイベント当日の運用

レンタルしたPCが届いたら、イベント本番に向けて最終準備を行います。ここでの段取りが、当日のスムーズな運営を左右します。

時間と手間を削減する「キッティングサービス」

キッティングとは、PCの開梱、初期設定、ソフトウェアのインストール、ネットワーク設定、セキュリティ対策などを、利用者がすぐに使える状態にセッティングする作業全般を指します。数十台、数百台のPCを一台ずつ手作業で設定するのは膨大な時間と労力がかかります。

多くの法人向けレンタル会社では、このキッティングをサービスとして提供しています。事前にマスターPC(設定の元となるPC)のイメージを渡すことで、すべてのレンタルPCを同じ仕様に統一して納品してもらうことも可能です。これにより、IT担当者の負担を大幅に軽減し、設定ミスを防ぐことができます。

キッティングサービスの主な内容
・OS、各種ドライバのセットアップ
・Microsoft Officeや業務アプリケーションのインストール
・セキュリティソフトの導入と設定
・ネットワーク設定(Wi-Fi、IPアドレスなど)
・デスクトップの壁紙やショートカットの統一
・アカウント設定

イベント当日の運用とトラブルシューティング

イベント当日は、予期せぬトラブルが発生する可能性があります。事前に対応策を準備しておくことが重要です。

  • 機材の事前チェック:イベント前日までにすべてのPCが納品されているか、注文通りのスペック・設定になっているかを確認します。起動テスト、ネットワーク接続テストも必ず行いましょう。
  • サポート連絡先の共有:レンタル会社のサポート担当者の連絡先や対応フローを、運営スタッフ全員で共有しておきます。
  • 予備機の配置:確保しておいた予備機は、すぐに交換できる場所に保管しておきます。特に重要なセッションや受付カウンターの近くに配置すると安心です。
  • 電源とネットワークの確保:会場の電源容量が十分か、Wi-Fiの電波強度や帯域が安定しているかを確認します。特にeスポーツイベントなどでは、会場のWi-Fiとは別に、専用の大容量Wi-Fiホットスポットをレンタルすることも有効な対策です。

【ステップ4】イベント終了後のPC返却とデータ消去

イベントが無事に終了したら、最後の重要な作業であるPCの返却とデータ管理が待っています。情報漏洩のリスクをゼロにするため、適切な手順を踏む必要があります。

情報漏洩を防ぐためのデータ消去の重要性

レンタルしたPCには、イベント中に扱った顧客情報、社外秘の資料、個人のアカウント情報など、機密性の高いデータが保存されている可能性があります。これらのデータを残したまま返却してしまうと、第三者への情報流出という重大なセキュリティインシデントに繋がりかねません。

単にファイルをゴミ箱に入れるだけではデータは完全に消去されず、特殊なツールを使えば復元できてしまいます。そのため、返却前には必ず信頼できる方法でデータを完全に消去する必要があります。

主なデータ消去方法は以下の通りです。

  • OSの初期化機能:WindowsやmacOSに標準搭載されている「PCをリセット」「すべてのコンテンツと設定を消去」機能を利用します。「ドライブのクリーニング」などのオプションを選択することで、復元をより困難にできます。
  • データ消去ソフトウェア:専用のソフトウェアを使い、無意味なデータでハードディスク全体を上書きすることで、元のデータを復元不可能な状態にします。
  • レンタル会社のデータ消去サービス:多くのレンタル会社が、返却後のデータ消去をサービスとして提供しています。物理破壊や磁気破壊といったより確実な方法で処理してくれる場合もあります。

最も安心なのは、「データ消去作業証明書」を発行してくれるレンタル会社のサービスを利用することです。これにより、自社のセキュリティポリシーやコンプライアンス要件を満たしていることを客観的に証明できます。

スムーズな返却手続きの進め方

返却作業を円滑に進めるために、以下の点を確認しておきましょう。

  1. 返却物を確認する:PC本体だけでなく、ACアダプター、マウス、ケーブル類など、レンタルした付属品がすべて揃っているかを確認します。
  2. 梱包作業:配送されてきた際の梱包材(段ボール、緩衝材)を再利用して、輸送中に破損しないよう丁寧に梱包します。
  3. 集荷手配:レンタル会社の指示に従い、運送会社への集荷依頼を行います。返却期日に遅れると延滞料金が発生する場合があるため、早めに手配しましょう。
  4. 契約終了の確認:すべてのPCが返却され、レンタル会社側で検品が完了したら、契約が正式に終了となります。データ消去証明書を依頼した場合は、忘れずに受け取りましょう。

合同会社KUREBAのイベント向けPCレンタルサービス

ここまでイベント用PCレンタルの一般的な流れを解説してきましたが、最後に私たち、合同会社KUREBAのサービスについて少しご紹介させてください。私たちは静岡県三島市を拠点に、地域のお客様に寄り添った柔軟なPCレンタルサービスを提供しています。

地域密着の柔軟な対応と手厚いサポート

大手レンタル会社にはない、小回りの利く柔軟な対応が私たちの強みです。IT担当者がいない中小企業様や、初めてイベントを主催する団体様でも安心してご利用いただけるよう、一貫した手厚いサポート体制を整えています。

  • 柔軟な料金・期間設定:月額3,500円からとリーズナブルな価格で、1ヶ月単位での短期利用にも対応。お客様のご予算やご都合に合わせた最適なプランをご提案します。
  • 手厚い故障サポート:レンタル期間中に「PCの動作が遅い」「バッテリーの持ちが悪い」といった不具合が発生した場合でも、追加費用なしで部品交換や代替機への交換を迅速に行います。中古PCのレンタルで懸念されがちなトラブルにも、安心してご利用いただけます。
  • 丁寧なヒアリングと提案:お客様のイベント内容や用途を丁寧にヒアリングし、最適なPCのスペックや台数をご提案します。「どんなPCを選べばいいかわからない」という段階から、ぜひお気軽にご相談ください。

安心の料金体系とサポート内容

私たちのサービスは、古物商許可証(静岡県公安委員会 第49104A000286号)のもと、法令を遵守して運営しております。料金体系はシンプルで、お客様に安心してご利用いただくことを第一に考えています。

  • 対応機種:WindowsノートPC・デスクトップ、MacBook・iMacなど、幅広いラインナップからお選びいただけます。
  • 料金:月額3,500円〜(スペックにより変動)。詳細はお問い合わせください。
  • サポート内容:レンタル期間中の故障・不具合時の交換対応、ソフトウェアのセットアップサポートなど、追加費用なしで対応いたします。

私たちは、障害福祉事業所様でのPCスキル訓練や、法人様の短期プロジェクト、テレワーク導入など、様々なシーンでPCレンタルをご活用いただいております。イベントでのご利用も、ぜひ私たちにお任せください。

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