バドミントンは、スピード感あふれるラリーと戦略的な駆け引きが魅力のスポーツです。友人とのレクリエーションから本格的な競技まで、幅広い層に親しまれています。しかし、その楽しさを最大限に引き出すには、正確なルール理解が不可欠です。特にサーブや得点の仕組みは、初心者にとって少し複雑に感じるかもしれません。
この記事では、世界バドミントン連盟(BWF)の公式ルールに基づき、2025年現在の最新情報を網羅。コートの寸法や用具の規定といった基本から、試合の勝敗を左右するスコアリング、そして最も間違いやすいサーブのルールまで、図解を交えながら徹底的に解説します。さらに、これからバドミントンを始める方向けに、Amazonで購入できるおすすめの用具もご紹介します。ルールを正しく学び、バドミントンの奥深い世界を存分に楽しみましょう。
バドミントンの基本:知っておきたい全体像
本格的なルールに入る前に、まずは試合がどのように行われ、どうすれば勝敗が決まるのか、基本的な枠組みを理解しましょう。
試合の形式:シングルスとダブルス
バドミントンには、1対1で戦う「シングルス」と、2人1組のペアで戦う「ダブルス」の2つの主要な形式があります。ダブルスには男子ダブルス、女子ダブルス、男女ペアのミックスダブルスが含まれます。シングルスとダブルスでは、使用するコートの範囲が異なる点が大きな特徴です。
- シングルス:コートの幅が狭い範囲(内側のサイドラインまで)を使用します。1人でコート全体をカバーするため、持久力とフットワークが重要になります。
- ダブルス:コートの幅が広い範囲(外側のサイドラインまで)を使用します。ペアとの連携や、より速いテンポでの攻撃的なプレーが求められます。
試合の流れとスコアリング
現在の公式ルールでは、「ラリーポイント制」が採用されています。これは、サーブ権に関わらず、ラリー(シャトルの打ち合い)に勝った側に1点が入るシステムです。
試合の基本構成
公式な試合は、3ゲームマッチで行われ、先に2ゲームを先取したサイド(選手またはペア)が勝者となります。
各ゲームは、以下のルールで進行します。
- 1ゲームは21点先取で勝利となります。
- ラリーに勝ったサイドが1点を獲得します。
- スコアが20-20になった場合(「デュース」と呼ばれる)、そこから2点差をつけたサイドがそのゲームの勝者となります(例:22-20、25-23)。
- スコアが29-29になった場合、次に30点目を取ったサイドがゲームの勝者となります。これが上限です。
- ゲームに勝ったサイドは、次のゲームで最初にサーブを打つ権利を得ます。
また、試合中にはコートのサイドを交代する「チェンジエンズ」が行われます。
- 第1ゲーム終了時
- 第2ゲーム終了後、第3ゲーム(ファイナルゲーム)がある場合
- ファイナルゲームで、どちらかのサイドが先に11点に達した時
このスコアリングシステムは、2006年に正式採用され、試合時間の短縮と観戦の分かりやすさにつながりました。
コートと用具の公式ルール
公平な試合を行うため、バドミントンではコート、ネット、シャトル、ラケットの仕様が世界バドミントン連盟(BWF)によって厳密に定められています。
コートの寸法と各ラインの役割
バドミントンコートは長方形で、そのサイズとラインの意味はシングルスとダブルスで異なります。ラインの幅はすべて40mmと規定されています。
- コート全体の大きさ:長さ13.4m × 幅6.1m。
- シングルスコート:長さ13.4m × 幅5.18m(内側のサイドラインを使用)。
- ダブルスコート:長さ13.4m × 幅6.1m(外側のサイドラインを使用)。
- ショートサービスライン:ネットから1.98mの位置にあるライン。サーブはこのラインを越えなければなりません。
- ロングサービスライン:
- ダブルス:バックバウンダリーライン(一番後ろのライン)から0.76m内側にあるライン。サーブはこのラインより手前に入れなければなりません。
- シングルス:バックバウンダリーラインがロングサービスラインを兼ねます。
- センターライン:サービスコートを左右に分割するライン。
重要な点として、すべてのラインは、それが区切るエリアの一部と見なされます。つまり、シャトルがライン上に着地した場合は「イン(有効)」となります。
ネットの高さ
ネットの高さも厳密に定められています。ネットポスト上(コートの両端)での高さが1.55m、コート中央での高さが1.524mです。ネットの上縁には幅75mmの白いテープが二つ折りでかぶせられています。
シャトル(シャトルコック)の規定
バドミントンの象徴ともいえるシャトル(シャトルコック)は、天然素材または合成素材、あるいはその両方で作られます。どちらの素材であっても、天然の鳥の羽根で作られたシャトルと同様の飛行特性を持つ必要があります。
天然羽根シャトルの規定:
- 羽根:16枚の羽根を台(ベース)に固定する。一般的にはガチョウやアヒルの左翼の羽根が使われます。
- 長さ:羽根の先端から台の上部まで、62mmから70mmの範囲で均一。
- 直径:羽根の先端が描く円の直径は58mmから68mm。
- 台(ベース):直径25mmから28mmで、底は丸みを帯びている。素材はコルクが主流。
- 重さ:4.74gから5.50g。
合成素材シャトル(ナイロンシャトル):
天然羽根の代わりに、スカート部分が合成素材で作られています。寸法や重量は天然羽根シャトルに準じますが、素材の特性の違いから最大10%の差異が認められています。
一般的に、天然羽根シャトルは飛行性能が安定しており、競技志向のプレーヤーに好まれます。一方、ナイロンシャトルは耐久性が高く安価なため、レクリエーションや初心者の練習に適しています。
ラケットの規定
ラケットにも形状やサイズに関する規定があります。
- 全長:680mmを超えてはならない。
- 全幅:230mmを超えてはならない。
- ストリングエリア(ガット面):長さ280mm、幅220mmを超えてはならない。
- ラケットの形状を著しく変えるような装置や、プレー中に振動を抑えたり重さを分散させたりする以外の付属物を取り付けることは禁止されています。
最重要!サーブのルールを完全理解
バドミントンで最もルールが細かく、初心者が間違いやすいのがサーブです。正しいサーブは、ラリーを有利に始めるための第一歩。ここでは、基本動作からシングルス・ダブルスそれぞれの違いまで、詳しく解説します。
サーブの基本動作とフォルト
サーブを打つ際は、以下の点を守らなければならず、違反すると「フォルト(反則)」となり相手の得点になります。
- 高さ制限:インパクトの瞬間、シャトル全体がコート面から1.15m以下でなければなりません。これはおおよそサーバーの肋骨の一番下のあたりに相当します。
- 足の位置:サーバーとレシーバーは、サーブが打たれるまで、両足の一部を床につけたまま静止していなければなりません。また、サービスコートのラインを踏んではいけません。
- 動作:ラケットヘッドの前方への動きが始まったら、それがサーブの開始と見なされます。途中で止めたり、フェイントをかけたりすることは「不当な遅延」としてフォルトになります。
- 打点:ラケットはシャトルの台(コルク部分)を最初に打たなければなりません。羽根の部分から打つことは禁止です。
シングルスのサーブ
シングルスのサーブは比較的シンプルです。
- サーバーは、自分の得点に応じて立つ位置を決めます。
- 得点が偶数(0, 2, 4…)の場合:右側のサービスコートからサーブします。
- 得点が奇数(1, 3, 5…)の場合:左側のサービスコートからサーブします。
- レシーバーは、サーバーの立つコートの対角線上のサービスコートで構えます。
- サーブは、相手コートのサービスコート内(ショートサービスラインより後ろ、センターラインとシングルスサイドライン、バックバウンダリーラインの間)に入らなければなりません。
【複雑】ダブルスのサーブ:順番と位置
ダブルスのサーブは、誰が、どこから、誰に打つのかがスコアによって変わるため、最も混乱しやすいポイントです。基本原則は「サーブ側が得点した場合のみ、サーバーが左右の位置を交代する」ことです。
1. サーブの位置と範囲
サーバーが立つ位置はシングルス同様、自チームのスコアが偶数なら右、奇数なら左です。ただし、サーブを入れる範囲が異なります。
- 有効範囲:コートの幅は広く(外側のサイドラインまで)、奥行きは短く(ロングサービスラインまで)なります。「短く、太い」エリアがターゲットです。
2. サーブの順番と交代
ゲーム開始時(0-0)、サーブ権を得たペアは、どちらの選手が最初にサーブを打つかを決めます。仮にA・Bペア対C・Dペアで、Aが最初のサーバー、Cが最初のレシーバーだとします。
- サーブ側が得点した場合:同じサーバー(A)がサーブを続けます。スコアが奇数になるので、今度は左サービスコートに移動し、対角にいる相手(D)にサーブします。このとき、サーバー側のペア(AとB)は左右の位置を入れ替わりますが、レシーバー側のペア(CとD)は位置を変えません。
- レシーブ側が得点した場合:サーブ権が相手ペア(C・Dペア)に移ります。C・Dペアは位置を交代せず、その時点でのスコア(奇数なら左、偶数なら右)に応じたコートに立っている選手がサーブを打ちます。
ポイント:レシーブ側は、自分たちがサーブ権を持っている時に得点しない限り、左右の立ち位置を交代しません。
もしサーブの順番や位置を間違えても、その間違いが発見されるまではプレーが続行されます。間違いが発見された場合、プレーを中断し、正しい位置に修正しますが、それまでのスコアは有効です。
試合中の判定:フォルトとレット
ラリー中には、反則による失点(フォルト)や、ラリーのやり直し(レット)が発生することがあります。これらの判定を理解することも、試合をスムーズに進める上で重要です。
フォルト(反則)になる主なケース
フォルトを犯すと、ラリーは即座に終了し、相手に1点が与えられます。サーブ時のフォルト以外にも、以下のようなケースがあります。
- アウト:シャトルがコートの境界線の外側に着地した場合。
- ネットに触れる(タッチ・ザ・ネット):インプレー中(ラリーが続いている間)に、プレーヤーのラケット、身体、着衣がネットや支柱に触れた場合。ただし、シャトルが床に落ちてラリーが終わった後にネットに触れてもフォルトにはなりません。
- ネットを越えて打つ(オーバー・ザ・ネット):相手コート側にあるシャトルを打った場合。ただし、打点が自コート側であれば、フォロースルーでラケットがネットを越えることは認められています。
- 二度打ち(ダブルヒット):同じプレーヤーが連続して2回シャトルを打った場合。また、ダブルスでパートナー同士が連続してシャトルに触れた場合もフォルトです。例外として、1回のスイング動作の中でシャトルがラケットのフレームとガット面に連続して当たった場合はフォルトになりません。
- 身体や衣服に触れる:インプレー中にシャトルがプレーヤーの身体や衣服に触れた場合。
- 天井や壁に触れる:シャトルが天井や体育館の壁に当たった場合。
- 妨害・威嚇行為:相手の視界を遮ったり、大声やジェスチャーで意図的に相手を妨害したりする行為。
レット(やり直し)になる主なケース
「レット」がコールされると、そのラリーはノーカウントとなり、直前のサーバーがもう一度同じ場所からサーブを打ち直します。
- サーバーがサーブを打ったとき、レシーバーがまだ構えられていなかった場合。
- サーブ中に、サーバーとレシーバーが同時にフォルトを犯した場合。
- ラリー中にシャトルが分解し、台と羽根が完全に分離した場合。
- シャトルがネットに引っかかり、頂点に乗ったままになった場合(サービス時を除く)。
- 予期せぬ出来事(隣のコートからシャトルが入ってくるなど)でプレーが妨害された場合。
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サーブがネットに当たって相手のサービスコートに入った場合は、テニスとは異なりレットにはならず、プレーは続行されます。
初心者必見!バドミントンを始めるための用具選び
ルールを覚えたら、次は用具を揃えてコートに立ってみましょう。ここでは、初心者が最初に揃えるべき用具と、Amazonで購入できるおすすめ商品をレベル別に紹介します。
ラケットの選び方:軽さ・バランスが鍵
初心者のラケット選びで最も重要なのは「扱いやすさ」です。重すぎたり硬すぎたりするラケットは、フォームが固まっていない段階では怪我の原因にもなります。以下のポイントを参考に選びましょう。
- 素材:安価で丈夫な「アルミ製」や「スチール製」はレジャー向けです。部活やサークルで始めるなら、軽量で反発性の高い「カーボン製」がおすすめです。
- 重さ:一般的に「U」という単位で表され、数字が大きいほど軽くなります。初心者は4U(約80〜84g)が振り抜きやすく、扱いやすいでしょう。
- バランス:重心の位置を示します。「ヘッドライト」(重心がグリップ寄り)は操作性が良く、「ヘッドヘビー」(重心が先端寄り)はスマッシュが重くなります。初心者は中間的な「イーブンバランス」がおすすめです。
- ガット(ストリング):最初はガットが張られている「張り上げ済み」モデルを選びましょう。テンション(張りの強さ)は、低め(18〜23ポンド)の方がシャトルを楽に飛ばせます。
【レジャー・入門者向け】
まずは気軽に始めたい方には、安価で丈夫なアルミフレームの張り上げ済みラケットが最適です。YONEXの「B4000」は、2,000円台から購入でき、公園での遊びから軽い運動まで幅広く使えます。
YONEX B4000(張り上げ済み)
手頃な価格で信頼のヨネックス品質。レジャーや学校の授業、初めての一本に最適です。
【部活・サークル向け】
本格的に始めたい方には、軽量カーボン製でバランスの取れたモデルがおすすめです。YONEXの「アストロクス」シリーズのエントリーモデルなどは、操作性とパワーを両立しており、上達をサポートしてくれます。
YONEX アストロクス 11 プレイ
軽量で扱いやすく、しっかりとした打球感が特徴。部活やサークルで長く使える一本です。
シャトルの選び方:ナイロン vs 水鳥
シャトルには大きく分けて「ナイロン製」と「水鳥羽根製」の2種類があります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、用途に応じて使い分けるのが賢い選択です。
- ナイロンシャトル:プラスチック製で耐久性が非常に高いのが特徴。価格も安く、羽根が折れにくいため、基礎打ちや初心者の練習、レジャーに最適です。ただし、水鳥製に比べて飛行性能や打球感は劣ります。
- 水鳥羽根シャトル:ガチョウやアヒルの羽根で作られており、安定した飛行軌道と心地よい打球感が魅力です。試合では必ずこちらが使われます。耐久性が低く高価なため、試合形式の練習や上級者の使用が主になります。
初心者はまず耐久性の高いナイロンシャトルで練習し、慣れてきたら水鳥シャトルを試してみると良いでしょう。YONEXの「メイビス」シリーズは、飛行性能が水鳥に近いと評判のナイロンシャトルです。
YONEX ナイロンシャトル メイビス40P
水鳥羽根の飛行性能に近づけた高品質ナイロンシャトル。耐久性が高く、練習用に最適です。
試合を意識した練習には、日本バドミントン協会検定合格球である水鳥シャトルが欠かせません。YONEXの「エアロセンサ」シリーズは、番号が大きくなるほど品質が高くなります。練習量が多い場合は、300番や400番あたりがコストパフォーマンスに優れています。
YONEX エアロセンサ400
第2種検定合格球に準じた品質を持つ練習球。打球感と耐久性のバランスが良く、多くのクラブで採用されています。
シューズの選び方:安全性と機能性
バドミントンは前後左右への激しい動きが多いため、専用シューズは必須アイテムです。ランニングシューズなどでは滑りやすく、怪我のリスクが高まります。シューズ選びのポイントは以下の通りです。
- グリップ性:体育館の床で滑らないよう、グリップ力の高いソールを選びましょう。
- クッション性:ジャンプや踏み込み時の衝撃から足や膝を守るため、クッション性は非常に重要です。
- フィット感と安定性:急な切り返しで足がブレないよう、自分の足にフィットし、安定感のあるモデルを選びましょう。
YONEXの「パワークッション」シリーズは、衝撃吸収性と反発性を両立させた独自技術で、多くのプレーヤーに支持されています。初心者向けのエントリーモデルも豊富です。
YONEX パワークッション 670
クッション性とフィット感のバランスが良いエントリーモデル。初めてのバドミントンシューズにおすすめです。
ウェアの選び方:快適にプレーするために
大量に汗をかくスポーツなので、吸汗速乾性に優れた素材のウェアを選びましょう。Tシャツ、ハーフパンツが基本スタイルです。公式試合に出場する場合は、日本バドミントン協会の検定合格品である必要がありますが、練習では動きやすいスポーツウェアであれば問題ありません。
MIZUNO ゲームシャツ
吸汗速乾性に優れ、動きやすさを追求した設計。豊富なカラーバリエーションも魅力です。
もっと深く知りたい方へ:ルールブックと学習リソース
この記事で基本的なルールは網羅しましたが、審判のジェスチャーやスコアシートの付け方など、さらに専門的な知識を深めたい方もいるでしょう。そんな方には、公式団体が発行するルールブックや、図解が豊富な解説書が役立ちます。
公益財団法人日本バドミントン協会が監修する書籍は、最も信頼性が高い情報源です。審判を目指す方だけでなく、プレーヤーとしても一読の価値があります。
観戦&プレーで役に立つ! バドミントンのルール 審判の基本[改訂新版]
日本バドミントン協会監修の公式的なルールブック。審判の基本からスコアシートの記入方法まで網羅しています。
また、ルールが難しいと感じる初心者やお子さんには、マンガ形式で解説された本もおすすめです。国際審判員が監修し、試合で起こりがちな具体的なケースを基に解説しているため、楽しく実践的な知識が身につきます。
マンガで見て考える!バドミントン ルール講座
BWF公認審判員が監修。判定に迷うケースをマンガで分かりやすく解説しており、初心者でも楽しく学べます。
まとめ:ルールを覚えてバドミントンをもっと楽しもう
バドミントンのルールは、一見すると複雑に思える部分もありますが、一つひとつ理解していくことで、プレーの質が向上し、観戦もより一層楽しめるようになります。特に、ラリーポイント制のスコアリングと、ダブルスのサーブローテーションは勝敗に直結する重要なポイントです。
覚えておきたい3つの重要ルール
1. ラリーポイント制:ラリーに勝てば、サーブ権に関わらず得点が入る。
2. 21点先取:1ゲーム21点、2ゲーム先取で勝利。デュースあり。
3. サーブの高さ制限:打つ瞬間、シャトル全体が1.15m以下でなければならない。
この記事を参考に基本ルールをマスターし、自分に合った用具を揃えて、ぜひコートに立ってみてください。正しい知識は、あなたを怪我から守り、上達への最短ルートを示してくれるはずです。仲間とのラリーを楽しみながら、バドミントンの奥深い魅力を体感しましょう。

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