「グリーン周りで使う数本のクラブ、手で持つのは面倒…」「セルフプレーでカートとボールの間を何度も往復したくない」。そんなゴルファーの悩みをスマートに解決してくれるのがゴルフクラブホルダーです。特に近年、多くのゴルフ場でサブバッグの使用が制限される中、その代替アイテムとして急速に注目を集めています。
この記事では、15年以上のゴルフ経験を持つ筆者が、ゴルフクラブホルダーの基本的な選び方から、具体的な使い方、さらには2025年最新の人気おすすめ商品までを徹底的に解説します。あなたのゴルフライフをより快適で効率的にする、最適な一本を見つける手助けになれば幸いです。
なぜ今、ゴルフクラブホルダーが注目されるのか?
かつてはセルフプレーの必需品とされたサブバッグ(セルフスタンドバッグ)。しかし、その利便性の裏でいくつかの問題が指摘され、ゴルフクラブホルダーが新たな解決策として浮上しています。
サブバッグ(セルフスタンドバッグ)禁止のゴルフ場が増加
近年、全国的にサブバッグの使用を禁止または制限するゴルフ場が増加傾向にあります。その主な理由は、コース保護とプレー進行への影響です。
- グリーンの損傷: スタンドの脚がデリケートなグリーン面を傷つけるケースが多発しました。特にグリーン上やその周辺での不用意な使用が問題視されています 。
- カート設備の破損: サブバッグをカートの指定外の場所(カゴなど)に無理やり引っ掛けることで、カートが破損する事例も報告されています 。
- プレー進行の遅延: 一部のゴルファーがサブバッグの管理に手間取り、かえってプレーの進行を遅らせる原因になることもありました 。
こうした背景から、コース側は芝生の保護や全プレーヤーの快適性を優先し、やむを得ずサブバッグを全面禁止にする措置を取るコースが増えているのです 。そこで代替案として、コースへの影響が少なく、手軽にクラブを携帯できるゴルフクラブホルダーが脚光を浴びています。
プレーファストと快適性の向上
ゴルフクラブホルダーの最大のメリットは、プレーのスムーズさを格段に向上させる点にあります。ボールの落下地点で、次に使いそうなクラブを数本まとめて持っていくことで、クラブ選択に迷った際にカートまで戻る手間が省けます。
ある調査では、クラブホルダーの導入により1ラウンドあたり約15分の時間短縮効果が見られたという結果も報告されており、プレーファストに大きく貢献します。さらに、クラブを地面に置かずに済むため、グリップが濡れたり汚れたりするのを防ぎ、クラブの置き忘れリスクも大幅に減少させることができます 。
特に、会話が重視されるビジネスゴルフの場面では、クラブ管理のストレスから解放され、コミュニケーションに集中できるという精神的なメリットも大きいでしょう。
ゴルフクラブホルダーとクラブケースの違い
「ゴルフクラブホルダー」と似たアイテムに「クラブケース」がありますが、両者は用途や形状が異なります。自分の目的に合ったものを選ぶために、違いを理解しておきましょう。
- ゴルフクラブホルダー: 手のひらサイズのコンパクトなアイテム。クラブのシャフトを溝にはめて3〜6本程度を束ねて持ち運びます。主な用途は、ラウンド中のグリーン周りなど、カートから離れた場所でのクラブ携帯です。サブバッグが禁止されたコースでの代替品として最適です 。
- クラブケース: 4〜8本程度のクラブを収納できる小型のバッグ。練習場やショートコースへ行く際に、キャディバッグの代わりに使われます。スタンド付きで自立するタイプ、保護性能が高い筒ありタイプ、軽量な筒なしタイプなど種類が豊富です 。
簡単に言えば、「ラウンド中に使うのがホルダー」「練習場やショートコースに持っていくのがケース」と覚えると分かりやすいでしょう。本記事では主に「ゴルフクラブホルダー」に焦点を当てて解説を進めます。
【徹底解説】ゴルフクラブホルダーの選び方5つのポイント
一見シンプルなゴルフクラブホルダーですが、素材や収容本数など、選ぶ際にはいくつかのポイントがあります。自分のプレースタイルに最適な一品を見つけましょう。
1. 収容本数で選ぶ
ホルダーによって収容できるクラブの本数は異なります。一般的には3〜6本程度のモデルが主流です。
- 3〜4本タイプ: 非常にコンパクトで軽量。最低限のクラブを持ち運びたい方向け。
- 4〜6本タイプ: 最も汎用性が高くおすすめ。グリーン周りでは、アプローチウェッジ、サンドウェッジ、ピッチングウェッジ、パターの4本を持ち運ぶことが多いため、この容量があれば十分対応できます 。
安定性を考慮すると、最低でも3本以上のクラブをセットして使用するのがおすすめです。
2. 素材で選ぶ
素材は、価格、耐久性、クラブへの優しさに影響します。
- プラスチック製: 軽量で価格が安い(1,000円〜2,000円程度)のが魅力。コストパフォーマンスに優れますが、金属製に比べると耐久性はやや劣ります。
- シリコン・ラバー製: 柔軟性があり、クラブのシャフトを傷つけにくいのが特徴です。ただし、素材の特性上、埃や汚れが付着しやすい場合があります。
- 金属製: 耐久性に優れ、高級感があります。頻繁に使用する方や、長く愛用したい方におすすめですが、価格はやや高め(3,000円〜5,000円程度)になります 。
3. 安定性と使いやすさで選ぶ
クラブをしっかりと固定できる安定性は非常に重要です。クラブをはめる溝の形状や、全体の剛性をチェックしましょう。また、クラブの出し入れがスムーズに行えるかどうかもポイントです。実際に商品を手に取れる場合は、自分のクラブをはめて試してみるのが一番です。
4. 紛失防止機能で選ぶ
ホルダー自体が小さいため、コースに置き忘れてしまうリスクも考えられます。鮮やかな色や目立つデザインのものを選ぶと、芝生の上でも見つけやすくなります。また、カラビナやフックが付いていて、使わないときはキャディバッグやベルトループに付けておけるタイプも紛失防止に役立ちます。
5. 価格帯で選ぶ
ゴルフクラブホルダーの価格は、おおよそ1,000円から5,000円程度です 。素材やブランドによって価格は変動しますが、比較的手に取りやすい価格帯の製品が多いのが特徴です。まずは手頃な価格のモデルから試してみて、自分のプレースタイルに合うかどうかを確認するのも良いでしょう。
【2025年】ゴルフクラブホルダー人気おすすめランキング10選
ここでは、Amazonや楽天市場などのECサイトの売れ筋やレビューを基に、2025年最新の人気ゴルフクラブホルダーをランキング形式で10個紹介します。
1. TASMAS(タスマス) ゴルフクラブホルダー
累計販売個数10万個を突破した大人気モデル 。ABS+PET素材を使用し、水や汚れに強く、手入れが簡単なのが特徴です。クラブを束ねたままキャディバッグに収納でき、クラブ同士がぶつかる「カチャカチャ音」を防ぐ効果もあります。約160gと軽量で、セルフプレーの強い味方です。
2. Piskis Fio(ピスキスフィオ) ゴルフクラブホルダー
こちらもAmazonなどで高評価を得ている人気商品。160gの軽量設計と15cm × 5cmのコンパクトサイズが魅力で、持ち運びの負担を軽減します。初心者から上級者まで幅広く支持されており、「セルフプレーの最適解」として紹介されています 。
3. ZERONOWA ゴルフクラブホルダー
6本のクラブを固定できるクリップタイプのホルダー。ほとんどのゴルフバッグに対応し、クラブが地面に散らかるのを防ぎます。クラブ同士の接触による傷を防ぐ効果も期待でき、スムーズなプレーをサポートします。清掃用のブラシが付属しているモデルもあり、コストパフォーマンスが高いと評判です。
4. Feiangel ゴルフクラブホルダー
約140gという超軽量設計が特徴のナイロン製ホルダー。耐摩耗性に優れ、長期間の使用にも耐える丈夫さを備えています。調整可能なショルダーストラップが付属しているモデルもあり、練習場への持ち運びなど、様々なシーンで活躍します。
5. ゴルフセオリー ゴルフクラブホルダー
6本収納可能で、820円(2025年10月時点)という非常にリーズナブルな価格が魅力。初めてゴルフクラブホルダーを試す方や、予備として複数個持っておきたい方に最適です。シンプルながら必要十分な機能を備えています。
【番外編】人気ブランドのクラブケースおすすめ5選
練習場やショートコースでの利用を主眼に置くなら、収納力と機能性に優れたクラブケースも良い選択肢です。ここでは人気ブランドのおすすめモデルを5つ紹介します。
1. Titleist(タイトリスト) Next Gen クラブケース TB23NGCCJ
出し入れしやすい大開口タイプが特徴の2023年モデル。47インチ対応で4〜5本のクラブを収納可能です。シンプルで洗練されたデザインは、多くのゴルファーから支持されています 。
2. New Balance(ニューバランス) セルフスタンドバッグ 012-5984001
ファッション性の高いデザインで人気のニューバランス。46インチ対応で、口枠は2分割されています。重量は約1.1kgと軽量で、持ち運びも楽々。ゴルフ場でもタウンユースでも映えるデザインが魅力です 。
3. Callaway(キャロウェイ) スポーツ スタンドクラブケース 25JM
5〜6本のクラブを収納でき、47インチに対応したモデル。フード付きで、練習場への持ち運びにも便利です。豊富なカラーバリエーションも人気の理由の一つです 。
4. DESCENTE GOLF(デサントゴルフ) 自立型クラブケース DG5SCB90M
「プレミアムアスリートゴルフウェア」を提案するデサントゴルフのクラブケース。磨き上げられた機能性と高いデザイン性を両立しており、本物志向の大人ゴルファーに最適です。自立型で使い勝手も抜群です。
5. PYKES PEAK(パイクスピーク) セルフスタンドクラブケース
楽天市場のランキングで上位を独占したこともある人気ブランド 。980gという超軽量設計でありながら、7本のクラブを収納可能。不整地でも安定するスタンディング設計と豊富なカラーバリエーションが特徴です。
ゴルフ用品市場の動向と将来性
ゴルフクラブホルダーのようなアクセサリー市場の背景には、ゴルフ用品市場全体の動向があります。矢野経済研究所の調査によると、日本のゴルフ用品市場はコロナ禍を経て大きな変動を見せています。
2020年に新型コロナウイルスの影響で一度落ち込んだ市場は、2021年、2022年と屋外アクティビティとしてのゴルフ人気により回復しました。しかし、2023年、2024年は2年連続で市場が縮小しました。
一方で、2025年の国内ゴルフ用品市場規模は、前年比105.5%の3,093億5,000万円と予測されており、再び3,000億円の大台を回復する見込みです 。
このような市場回復の予測の中で、プレーの快適性や効率性を高めるゴルフクラブホルダーのようなアクセサリーへの需要は、今後も堅調に推移すると考えられます。特に、マナーやコース保護への意識の高まりが、その需要を後押しするでしょう。
ゴルフクラブホルダーの効果的な使い方と注意点
ゴルフクラブホルダーは非常にシンプルな道具ですが、いくつかのコツと注意点を押さえることで、その効果を最大限に引き出すことができます。
基本的な使い方
使い方は至って簡単です。ホルダーの溝に、クラブのシャフト部分を「カチッ」とはめ込むだけ。グリップ側を下にして持つのが一般的です。プレーをスムーズにするためには、「いつも同じ位置に同じクラブを配置する」という習慣をつけることをお勧めします。これにより、迷わず素早くクラブを選ぶことができます 。
実践的な活用シーン
- グリーン周り: アプローチウェッジ、サンドウェッジ、パターなど、グリーン周りで使用頻度の高いクラブをまとめて持ち運ぶのに最適です。ボールの位置からグリーンの傾斜や距離を確認し、最適なクラブをその場で選べます。
- 練習場: 同じ番手のクラブを複数本持ち、打ち比べをする際に便利です。スイングの比較がしやすくなり、効率的な練習につながります。
- セカンドショット地点: カートからボールが離れている場合、距離に応じて複数の番手(例:7番アイアンと8番アイアン)を持っていくことで、打ち直しやクラブ選択の変更に迅速に対応できます。
使用上の注意点
- 安定性の確保: 傾斜地に置く際は、なるべく平らな場所を選びましょう。クラブを2本以下しかセットしないと不安定になりがちなので、最低3本以上で使用するのが安定させるコツです。
- ヘッドカバーとの併用不可: ほとんどのホルダーは、ヘッドカバーを装着したままでは使用できません。ウッドやユーティリティをホルダーにセットする際は、ヘッドカバーを外す必要があります。
- 使用後のメンテナンス: 特に雨の日のラウンド後は、水分をしっかりと拭き取り、乾燥させることで製品の劣化を防ぎ、長く使うことができます。
まとめ
ゴルフクラブホルダーは、サブバッグ禁止のゴルフ場が増える現代において、プレーの効率と快適性を両立させるための賢い選択肢です。1,000円から5,000円程度という手頃な価格で、プレー時間の短縮、クラブの置き忘れ防止、そして何よりプレーへの集中力向上といった多くのメリットをもたらします。
素材、収容本数、デザインなど、本記事で紹介した選び方を参考に、ぜひご自身のプレースタイルに合った一本を見つけてください。この小さな投資が、あなたのゴルフライフをより豊かでスマートなものに変えてくれることは間違いないでしょう。

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