静岡市の治安ランキング！安全で住みやすいおすすめエリア15選

静岡市への移住や引っ越しを検討する際、多くの方が気になるのが「治安」の問題です。温暖な気候と豊かな自然、そして都市機能が調和した静岡市は「住みやすい街」として人気ですが、実際の治安状況はどうなのでしょうか？

この記事では、最新の公的データを基に静岡市の治安状況を徹底分析。さらに、市内を葵区・駿河区・清水区に分け、それぞれで特に安全で住みやすいと評価されるおすすめエリアを合計15カ所、ランキング形式でご紹介します。この記事を読めば、あなたにぴったりのエリアがきっと見つかるはずです。

静岡市の治安は良い？悪い？最新データで見る全体像

まず、静岡市全体の治安状況を客観的なデータから見ていきましょう。結論から言うと、静岡市は全国の政令指定都市と比較して犯罪件数が少なく、比較的安全な都市と評価されています。しかし、近年はいくつかの注意すべき変化も見られます。

静岡市は全国の政令指定都市と比べると刑法犯認知件数は少なく、年々減少する傾向が見られる安全な都市です。

犯罪件数は近年増加傾向に

静岡市の刑法犯認知件数は、平成12年（2000年）の13,392件をピークに長らく減少傾向が続いていました。しかし、静岡市の公式発表によると、令和5年（2023年）から増加に転じ、令和6年（2024年）の認知件数は3,478件と、前年より378件増加しました。これは静岡県全体の傾向とも一致しており、県内でも2年連続で犯罪件数が増加しています。

このデータは、静岡市が依然として安全な都市である一方、防犯への意識を改めて高める必要性を示唆しています。

犯罪の多くは「窃盗犯」- 身近な犯罪への注意が必要

犯罪の内訳を見ると、静岡市の治安の特性がより鮮明になります。令和6年のデータでは、刑法犯全体の約64%が「窃盗犯」で占められています。特に多いのが「自転車盗」で、刑法犯全体の約23%（816件）にものぼります。

一方で、殺人や強盗といった「凶悪犯」の割合は低く、市民生活を脅かすような重大犯罪は少ない傾向にあります。このことから、静岡市で暮らす上では、日々の生活における施錠の徹底など、身近な防犯対策が特に重要であると言えるでしょう。

【エリア別】静岡市の治安・住みやすさランキングTOP15

ここからは、静岡市内の3つの区（葵区、駿河区、清水区）ごとに、治安の良さと住みやすさを両立したおすすめのエリアをランキング形式でご紹介します。選定にあたっては、犯罪発生率の低さに加え、交通の便、買い物環境、子育て・教育環境、地域の雰囲気などを総合的に評価しました。

【葵区】行政と商業の中心地！利便性と文教地区が魅力のエリア

静岡市の中心部であり、県庁や市役所が集まる葵区。交通の便や商業施設の充実は市内随一です。中心部は賑やかですが、少し離れると閑静な住宅街や文教地区が広がります。

1. 安東・大岩エリア：静岡市を代表する文教地区。学校が多く、教育熱心なファミリー層に絶大な人気を誇ります。落ち着いた街並みで、治安も非常に安定しています。
2. 城北・北安東エリア：城北公園など緑も多く、閑静な住宅街が広がります。スーパーやドラッグストアも点在し、生活利便性も高いエリアです。
3. 静岡駅北口エリア（常磐町・両替町周辺を除く）：駅周辺の利便性を享受しつつ、少し歩けば落ち着いたマンションや住宅街が広がります。ただし、繁華街に近い場所は夜間の騒音などに注意が必要です。
4. 新静岡駅・鷹匠エリア：おしゃれなカフェやセレクトショップが並ぶ人気のエリア。静岡鉄道の利用で清水方面へのアクセスも良好。単身者やDINKSにもおすすめです。
5. 麻機（あさばた）エリア：中心部から少し離れますが、その分静かで自然豊かな環境が魅力。麻機遊水地など、子どもがのびのびと遊べる場所も豊富です。

【駿河区】交通の要衝！大学や文化施設が集まる活気あるエリア

JR東海道本線や東名高速道路のインターチェンジがあり、交通の要衝となっている駿河区。大学や美術館、大型商業施設などが集まり、活気と文化的な雰囲気を併せ持つエリアです。

1. 東静岡駅周辺エリア：駅前に大型商業施設「マークイズ静岡」があり、買い物に非常に便利。新しいマンションも多く、整備された街並みが魅力です。
2. 草薙駅南側エリア：JRと静岡鉄道の2路線が利用可能。県立大学や美術館があり、文教地区としての側面も持ちます。学生が多いですが、落ち着いた住宅街が広がっています。
3. 用宗（もちむね）エリア：漁港の風情が残る、のどかなエリア。「用宗みなと温泉」など新しい観光スポットも増え、注目度が上がっています。穏やかに暮らしたい方におすすめです。
4. 登呂・高松エリア：登呂遺跡など歴史的な名所があり、落ち着いた雰囲気。スーパーや病院も揃っており、シニア層からも人気があります。
5. 大谷・小鹿エリア：静岡大学があり、学生向けの物件が豊富です。活気がある一方で、一部エリアでは夜間のマナーなどが課題になることも。住む場所をしっかり選ぶことが大切です。

【清水区】港町の風情と豊かな自然！子育て世代に人気のエリア

日本三大美港の一つである清水港を擁する清水区。海や山の自然に恵まれ、特に子育て世代から高い支持を得ています。不動産情報サイトでも、公園の充実や地域コミュニティの活発さが魅力として挙げられています。

1. 草薙駅北側エリア：JR・静鉄の駅があり交通至便。商店街も活気があり、生活に必要なものが揃います。治安も安定しており、ファミリー層に人気です。
2. 御門台（みかどだい）駅周辺エリア：閑静な住宅街が広がるエリア。高台に位置するため見晴らしが良く、落ち着いた暮らしを求める方に向いています。
3. 狐ヶ崎駅周辺エリア：大型ショッピングセンターがあり、日常の買い物に困りません。平坦な土地が多く、自転車での移動もしやすいのが特徴です。
4. 新清水駅周辺エリア：清水区の中心市街地。区役所や商店街が集まり利便性が高いです。昔ながらの温かいコミュニティが残るエリアでもあります。
5. 三保エリア：世界文化遺産「三保松原」で知られる風光明媚な場所。中心部からは距離がありますが、海と富士山を望むスローライフを実現したい方には最高のロケーションです。

安心して暮らすために知っておきたい静岡市の防犯対策

静岡市が比較的安全な街である背景には、行政や地域住民による地道な努力があります。ここでは、市が行っている防犯対策と、私たち個人ができる対策についてご紹介します。

市や警察による防犯の取り組み

静岡市では、市民が安心して暮らせるまちづくりを目指し、様々な取り組みを行っています。

• 交番の設置とパトロール：静岡駅の北口・南口をはじめ、主要な駅やエリアには交番が設置されており、警察官によるパトロールが日常的に行われています。
• ながら見守り活動：静岡市が推進する「ながら見守り」は、市民が買い物や犬の散歩などを「しながら」、防犯の視点を持って地域を見守る活動です。誰でも気軽に参加できる取り組みとして、地域の防犯力向上に貢献しています。
• 防犯カメラ設置のガイドライン：犯罪抑止効果とプライバシー保護の両立を図るため、市がガイドラインを策定し、町内会などによる防犯カメラの適切な設置を支援しています。
• 犯罪情報の提供：静岡県警はウェブサイトでを公開しており、地域ごとの犯罪発生状況をリアルタイムで確認できます。

今日からできる個人の防犯対策

行政の取り組みに加え、私たち一人ひとりの心がけが安全な暮らしに繋がります。特に静岡市で多発している犯罪への対策は重要です。

• 自転車の施錠を徹底する：市内で最も多い自転車盗の被害の約7割は無施錠です。短時間でも必ず鍵をかけ、できればツーロック（鍵を2つかける）を習慣にしましょう。
• 住宅の防犯対策：強盗や侵入窃盗もゼロではありません。警備会社の調査でも注意が促されています。補助錠の設置や防犯フィルムの活用、不審な電話には応じないなどの対策が有効です。
• 特殊詐欺への警戒：全国的に問題となっている特殊詐欺は、静岡県でも犯罪遭遇率が高い犯罪の一つです。留守番電話設定の活用や、お金の話が出たら一度電話を切り、家族や警察に相談することを徹底しましょう。

まとめ：データと地域の特性を理解し、最適な住まいを見つけよう

本記事では、静岡市の治安について、最新のデータとエリア別の特徴を詳しく解説しました。最後にポイントを振り返ります。

• 静岡市は政令指定都市の中では安全な街だが、近年は犯罪件数が増加傾向にある。
• 犯罪の多くは自転車盗などの窃盗犯で、日々の基本的な防犯対策が非常に重要。
• 市内には葵区の文教地区、駿河区の利便性の高いエリア、清水区の子育てしやすいエリアなど、多様な魅力を持つ安全な地域が多数存在する。
• 市や警察、地域住民による活発な防犯活動が、街の安全を支えている。

静岡市は、都市の利便性と豊かな自然環境を享受できる、非常に魅力的な街です。この記事で紹介した客観的なデータと各エリアの特性を参考に、ご自身のライフスタイルに合った、安全で快適な住まいを見つけてください。