「退職代行を使ってみた」——この記事で分かること
「もう会社に行きたくない」「上司に退職を言い出せない」——そんな悩みを抱えていませんか?近年、退職代行サービスの利用者は急増しています。しかし実際に使ってみた人のリアルな声は、まだまだ少ないのが現状です。
この記事では、筆者自身が退職代行を使ってみた体験談をもとに、利用の流れ・費用・メリットとデメリット・注意点までを徹底解説します。「本当にスムーズに辞められるの?」「会社から連絡は来ない?」といった不安にもお答えします。
退職代行を使おうか迷っている方が、納得して次のステップに進めるよう、正直に全てをお伝えします。ぜひ最後まで読んでみてください。
退職代行サービスとは?基本をおさらい
退職代行サービスの仕組み
退職代行サービスとは、労働者に代わって会社に退職の意思を伝えてくれるサービスです。利用者は会社の上司や人事と直接やり取りする必要がありません。
具体的には、退職代行業者が電話やメール、書面などで会社に連絡を取り、退職に必要な手続きを進めてくれます。利用者は申し込み後、基本的に出社する必要がなくなります。
退職代行の運営元は3種類ある
退職代行サービスの運営元には、大きく分けて以下の3種類があります。それぞれ対応できる範囲が異なるため、選び方が非常に重要です。
| 運営元の種類 | 特徴 | 費用相場 | 交渉の可否 |
|---|---|---|---|
| 民間企業 | 手軽に利用できる。退職の意思伝達のみ対応 | 2万〜3万円 | 交渉不可 |
| 労働組合 | 団体交渉権があり、有給消化や未払い賃金の交渉が可能 | 2.5万〜3万円 | 交渉可能 |
| 弁護士事務所 | 法的トラブルへの対応が可能。損害賠償請求にも対処 | 5万〜10万円 | 交渉・訴訟対応可能 |
民間企業が運営する退職代行は費用が安い反面、会社との交渉は「非弁行為」にあたるためできません。有給消化や未払い残業代の請求をしたい場合は、労働組合か弁護士が運営するサービスを選びましょう。
退職代行の利用者は増加している
厚生労働省の調査によると、2023年の離職者数は約700万人以上にのぼります。その中で退職代行の利用者は年々増え続けており、大手退職代行サービス「EXIT」の発表では、サービス開始からの累計利用者数が1万人を突破しています。
とくに20代〜30代の若年層の利用が多く、パワハラやブラック企業への対処法として認知が広がっています。「退職代行を使うのは甘え」という声もありますが、心身の健康を守るための合理的な選択肢として社会的な認知度は高まっています。
【体験談】退職代行を実際に使ってみた全記録
退職代行を使おうと決めた理由
筆者が退職代行の利用を決意したのは、上司に退職を切り出した際に強引に引き留められたことがきっかけでした。
「人が足りないのに辞めるのか」「社会人として無責任だ」と感情的に言われ、退職届を受け取ってもらえませんでした。その後も何度か試みましたが、状況は変わりません。精神的に追い詰められ、出社すること自体が苦痛になりました。
自分一人では退職が進まないと判断し、退職代行サービスの利用を決めました。
退職代行サービスの選び方
筆者はいくつかのサービスを比較検討しました。選ぶ際に重視したポイントは以下の3つです。
- 有給消化の交渉ができるか(残り有給が15日あったため)
- 料金が明確か(追加費用が発生しないか)
- 口コミや実績が十分か
比較の結果、労働組合が運営する退職代行サービスを選びました。費用は税込2万7,000円で、有給消化の交渉も対応可能でした。
申し込みから退職完了までの流れ
実際の利用の流れを時系列で紹介します。
【Day 0:深夜にLINEで相談】
退職を決意した日の夜、公式LINEから無料相談をしました。深夜23時頃でしたが、30分ほどで返信があり驚きました。現在の状況、退職希望日、有給残日数などを伝えると、具体的なプランを提示してくれました。
【Day 1:正式に申し込み・入金】
翌朝、正式に申し込みを行い、クレジットカードで入金しました。入金確認後、担当者から「明日の朝に会社へ連絡しますね」と連絡がありました。退職届のテンプレートもPDFで送付してもらいました。
【Day 2:退職代行が会社に連絡】
朝9時、退職代行業者が会社の人事部に電話をしてくれました。筆者のスマートフォンには会社から着信がありましたが、代行業者から「直接の連絡には応じなくて大丈夫です」と言われていたため、対応しませんでした。
11時頃、業者から「会社が退職を了承しました。有給も15日分全て消化できます」と報告がありました。わずか2時間で退職が成立しました。
【Day 2〜3:退職届・備品の返却】
退職届と会社の備品(社員証・PCアダプタなど)をレターパックで郵送しました。会社に出向く必要は一切ありませんでした。
【約2週間後:離職票・源泉徴収票を受け取り】
退職から約2週間後、自宅に離職票と源泉徴収票が届きました。これで退職手続きは全て完了です。
使ってみた率直な感想
正直に言うと、「もっと早く使えばよかった」というのが一番の感想です。
自分で退職を伝えようとして何か月も苦しんだ日々がウソのように、たった1日で全てが終わりました。精神的な負担がゼロだったとは言いませんが、直接上司と対峙するストレスに比べたら格段に楽でした。
退職が決まった翌日から有給消化に入れたため、次の仕事探しにも十分な時間を確保できました。
退職代行を使ってみて分かった5つのメリット
メリット①:上司と直接やり取りしなくて済む
退職代行の最大のメリットは、退職に伴う会社とのやり取りを全て代行してもらえる点です。パワハラ上司や高圧的な社風の会社では、退職を言い出すこと自体が大きなストレスです。退職代行を使えば、その精神的負担から完全に解放されます。
メリット②:即日退職が実質的に可能
民法第627条では、退職の申し出から2週間で雇用契約が終了すると定められています。しかし退職代行を利用すれば、退職を伝えた日から出社する必要がなくなるケースがほとんどです。有給休暇が残っていれば有給消化、なくても欠勤扱いで対応してもらえることが多いです。
メリット③:有給消化の交渉をしてもらえる
労働組合や弁護士が運営するサービスであれば、有給消化の交渉も代行してくれます。筆者の場合、15日分の有給を全て消化でき、約30万円分の給与が支給されました。費用の2万7,000円は十分にペイできた計算です。
メリット④:退職成功率がほぼ100%
大手退職代行サービスの多くは、退職成功率100%を掲げています。そもそも退職は労働者の権利であり、会社は拒否できません。退職代行はその権利行使を確実にサポートしてくれる存在です。
メリット⑤:次のキャリアに集中できる
退職に伴う消耗を最小限に抑えられるため、転職活動や新しいキャリアの準備に早く取りかかれます。筆者も有給消化中に転職エージェントに登録し、退職から1か月後には新しい職場で働き始めることができました。
退職代行のデメリットと注意点——使って分かった落とし穴
デメリット①:費用がかかる
退職代行の費用相場は2万〜5万円です。自分で退職を伝えれば無料ですので、この費用をどう捉えるかは人それぞれです。ただし精神的な負担や時間のコストを考えると、決して高くはないと筆者は感じました。
デメリット②:同僚や上司との関係は断たれる可能性が高い
退職代行を使うと、会社の人に直接挨拶する機会がなくなります。同僚の中にはお世話になった人もいたので、この点は少し心残りでした。ただし本当に親しい人には、退職後に個人的に連絡を取ることも可能です。
デメリット③:悪質な業者も存在する
退職代行サービスの中には、連絡が途絶える、追加料金を請求されるといった悪質な業者も存在します。選ぶ際は以下の点を必ず確認してください。
- 運営元(民間企業・労働組合・弁護士)が明記されているか
- 料金体系が明確か(追加費用の有無)
- 口コミや評判が確認できるか
- 返金保証の有無
- 顧問弁護士の有無
デメリット④:公務員や特殊な雇用形態では使えない場合がある
公務員は民間の労働法とは異なる法律が適用されるため、一般的な退職代行サービスでは対応できないケースがあります。また、契約社員で契約期間中の場合も、条件によっては即日退職が難しい場合があります。事前相談の段階で必ず確認しましょう。
注意点:退職代行を使っても「損害賠償」は基本的にされない
「退職代行を使ったら損害賠償を請求されるのでは?」という不安を持つ方は多いです。しかし結論から言えば、退職したことだけを理由に損害賠償が認められることは極めてまれです。
日本の法律では、労働者には退職の自由が保障されています。仮に会社が脅しのように損害賠償を口にしても、実際に訴訟に発展するケースはほぼありません。それでも心配な方は、弁護士が運営する退職代行を選ぶと安心です。
退職代行の費用を徹底比較——サービス選びのポイント
主要な退職代行サービスの費用比較
2024年時点で利用者の多い退職代行サービスの費用と特徴を比較しました。
| サービス名 | 運営元 | 料金(税込) | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| EXIT | 民間企業 | 20,000円 | 業界最大手。メディア掲載実績が豊富 |
| SARABA(サラバ) | 労働組合 | 24,000円 | 有給消化交渉可。返金保証あり |
| 退職代行Jobs | 民間企業(顧問弁護士監修) | 27,000円 | 転職サポート付き。後払い対応 |
| 退職代行ガーディアン | 労働組合 | 24,800円 | 東京都労働委員会認証の合同労組が運営 |
| 弁護士法人みやび | 弁護士事務所 | 55,000円 | 未払い賃金請求や損害賠償対応が可能 |
※料金は2024年時点の情報です。最新の料金は各公式サイトでご確認ください。
費用で選ぶ際のポイント
単純に安さだけで選ぶのはおすすめしません。以下の観点で総合的に判断しましょう。
- 有給消化や残業代請求をしたい場合:労働組合または弁護士運営を選ぶ
- とにかくシンプルに退職したい場合:民間企業運営でも十分
- パワハラや訴訟リスクがある場合:弁護士運営を選ぶ
- 手持ちの資金が少ない場合:後払い・分割払い対応のサービスを選ぶ
有給消化で得られる金額を考えれば、数千円の差は大きな問題ではありません。自分の状況に合ったサービスを選ぶことが最も大切です。
退職代行を使う前にやっておくべき5つの準備
準備①:就業規則を確認する
退職に関する規定(退職届の提出期限、引き継ぎの要否など)を事前に確認しておきましょう。就業規則は社内イントラネットや総務部で閲覧できることが多いです。
準備②:有給休暇の残日数を確認する
有給消化の交渉をスムーズに進めるためにも、残りの有給日数を正確に把握しておきましょう。給与明細や勤怠管理システムで確認できます。
準備③:私物を少しずつ持ち帰る
退職代行を使うと、基本的に退職日以降は出社しません。デスクやロッカーの私物は事前に少しずつ持ち帰るのがおすすめです。一度に大量に持ち帰ると不自然なので、数日に分けて進めましょう。
準備④:重要なデータやパスワードを整理する
個人のメールやクラウドサービスなど、会社のPCでアクセスしていた個人アカウントからログアウトしておきましょう。また、業務に必要なパスワードやマニュアルを整理しておくと、会社への最低限の配慮になります。
準備⑤:転職活動の下準備を始める
退職後の生活を安定させるために、退職代行を依頼する前から転職活動の準備を始めておくことを強くおすすめします。転職エージェントへの登録、履歴書・職務経歴書の作成は在職中でも可能です。
退職代行を使った後にやるべきこと
失業保険(雇用保険)の手続き
退職後、次の仕事が決まっていない場合は失業保険の申請をしましょう。ハローワークで手続きできます。自己都合退職の場合は、給付制限期間(原則2か月)がありますので早めの申請が重要です。
なお、パワハラなどが原因で退職した場合は「特定受給資格者」として扱われ、給付制限なしで失業保険を受給できる可能性があります。証拠となるメールやメッセージは保存しておきましょう。
社会保険・年金の切り替え
退職すると会社の健康保険から外れるため、国民健康保険への加入または任意継続被保険者制度の利用が必要です。年金も同様に国民年金への切り替え手続きが必要になります。いずれも退職後14日以内に手続きしましょう。
住民税の支払い方法の変更
在職中は給与から天引きされていた住民税が、退職後は普通徴収(自分で納付)に切り替わります。一括で請求が届くこともあるため、事前に資金を準備しておくと安心です。
転職先への対応
転職先から前職の退職理由を聞かれた場合、退職代行を使ったことを伝える義務はありません。「キャリアアップのため」「労働環境の改善を求めて」など、前向きな理由を伝えれば問題ありません。
退職代行に関するよくある疑問と不安を解消
「退職代行は違法じゃないの?」
退職代行サービス自体は違法ではありません。ただし、民間企業が運営する退職代行が「交渉」を行うと弁護士法違反(非弁行為)となります。退職の意思を伝えるだけなら適法です。交渉が必要な場合は労働組合か弁護士運営を選びましょう。
「会社から直接連絡が来たらどうする?」
退職代行を利用する際、業者から会社に対して「本人への直接連絡は控えてください」と伝えてもらえます。それでも連絡が来た場合は無視して構いません。対応が必要な場合は退職代行業者を通じて回答します。
「退職金はちゃんともらえる?」
退職代行を使ったことで退職金が減額されることは通常ありません。退職金の支給は就業規則や退職金規程に基づくため、退職方法によって変わるものではありません。ただし、懲戒解雇の場合は例外です。退職代行を使う行為は懲戒事由にはあたりません。
「引き継ぎなしで辞めても大丈夫?」
法律上、引き継ぎは義務ではありません。ただし、可能な範囲でマニュアルやメモを残しておくと、トラブルを避けられます。筆者も簡単な引き継ぎ資料をメールで送付しました。完璧な引き継ぎは求められませんが、最低限の配慮はしておくとよいでしょう。
退職代行を使うべき人・使わなくてよい人
退職代行を使うべき人
- 上司に退職を伝えても受け入れてもらえない人
- パワハラやモラハラを受けており、直接の対話が困難な人
- 精神的・肉体的に限界を感じている人
- 退職を申し出た後に嫌がらせをされた経験がある人
- 人手不足を理由に退職を先延ばしにされている人
退職代行を使わなくてもよい人
- 上司との関係が良好で、退職の話ができる人
- 退職手続きに不安がなく、自力で進められる人
- 費用をかけたくない人(自分で退職届を提出できる場合)
退職代行は万人に必要なサービスではありません。しかし「辞めたいのに辞められない」という状況に追い込まれている方にとっては、人生を変えるきっかけになり得るサービスです。自分の状況を冷静に見つめて、必要であれば迷わず利用しましょう。
まとめ:退職代行を使ってみた結論——「使ってよかった」
最後に、この記事の要点を整理します。
- 退職代行は労働者に代わって退職の意思を伝えてくれるサービスで、違法ではない
- 運営元は「民間企業」「労働組合」「弁護士」の3種類があり、状況に応じた選択が重要
- 費用相場は2万〜5万円。有給消化の交渉ができるサービスなら十分元が取れる
- 筆者の体験では、申し込みから退職成立まで実質2日で完了した
- 退職代行を使っても損害賠償されるリスクはほぼない
- 退職後は失業保険・社会保険・住民税の手続きを忘れずに行う
- 事前準備(私物の持ち帰り・有給残日数の確認・転職活動の開始)が重要
- 退職代行は「甘え」ではなく、自分の心と体を守るための合理的な選択肢
筆者自身、退職代行を使ってみて「もっと早く使えばよかった」と心から思いました。もしあなたが今、退職を言い出せずに苦しんでいるなら、まずは無料相談だけでも利用してみてください。一歩踏み出すだけで、状況は驚くほど変わります。
よくある質問(FAQ)
退職代行を使ってみた人の成功率はどのくらいですか?
大手退職代行サービスの多くは退職成功率ほぼ100%を掲げています。そもそも退職は労働者の権利であり、会社が拒否することはできません。適切なサービスを選べば、退職できないというケースは基本的にありません。
退職代行を使うと会社から損害賠償を請求されますか?
退職したことだけを理由に損害賠償が認められるケースは極めてまれです。日本の法律では労働者に退職の自由が保障されています。それでも心配な場合は、弁護士が運営する退職代行サービスを選ぶことをおすすめします。
退職代行の費用はいくらかかりますか?
民間企業運営で2万〜3万円、労働組合運営で2.5万〜3万円、弁護士事務所運営で5万〜10万円が相場です。有給消化の交渉や未払い賃金の請求が必要な場合は、労働組合か弁護士運営のサービスを選びましょう。
退職代行を使ったことは転職先にバレますか?
退職代行を利用したことが転職先に伝わることは基本的にありません。前職の会社が転職先に退職方法を伝えることは個人情報保護の観点からも通常行われません。転職面接で退職代行の利用を伝える義務もありません。
退職代行を使った後、会社から連絡が来た場合はどうすればいいですか?
退職代行業者が会社に対して「本人への直接連絡は控えてください」と伝えてくれます。それでも会社から連絡が来た場合は、無視して問題ありません。必要な対応は退職代行業者を通じて行うことができます。
退職代行は即日退職できますか?
退職代行を利用すれば、実質的に即日退職が可能です。法律上は退職の申し出から2週間で雇用契約が終了しますが、有給休暇が残っていれば有給消化、なくても欠勤扱いで対応してもらえるケースがほとんどです。申し込み当日から出社する必要がなくなることが多いです。
退職代行を使って有給消化はできますか?
労働組合や弁護士が運営する退職代行サービスであれば、有給消化の交渉が可能です。民間企業運営の場合は交渉ができないため注意が必要です。有給消化を希望する場合は、事前に残日数を確認した上で労働組合か弁護士運営のサービスを選びましょう。

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