都心のマンション価格で一戸建て!静岡県三島市の住宅事情を大公開
都心のマンション価格で一戸建て!静岡県三島市の住宅事情を大公開
KUREBA
「東京で家を買うのは、もはや夢物語…」そんな声が聞こえてくるほど、都心の不動産価格は高騰を続けています。特にマンション価格は、多くのファミリー層にとって手の届かない領域に達しつつあります。しかし、少し視点を変えるだけで、驚くほど豊かな選択肢が広がっていることをご存知でしょうか。
その筆頭が、静岡県三島市です。新幹線を使えば東京駅から1時間以内という利便性を持ちながら、都心のマンションと同等、あるいはそれ以下の価格で、広々とした一戸建てを手に入れることが可能なのです。この記事では、最新のデータを基に東京23区と三島市の住宅事情を徹底比較し、移住先として注目される三島市の魅力とリアルな不動産市場を解き明かします。
衝撃の価格差!東京23区と三島市の不動産相場を徹底比較
まず、誰もが気になる「価格」について、具体的なデータで比較してみましょう。東京23区のマンションと三島市の一戸建てでは、どれほどの価格差があるのでしょうか。
東京23区:1億円超えも珍しくないマンション市場
東京の不動産市場、特に中古マンションの価格上昇はとどまるところを知りません。不動産調査会社の東京カンテイによると、2025年5月時点での東京23区の中古マンション平均希望売り出し価格(70㎡換算)は、ついに1億円を突破し、1億88万円に達しました。これは調査開始以来、初めてのことです。。都心部では築浅物件の供給が続き、価格を押し上げている状況です。
この価格帯では、一般的なファミリーが住宅ローンを組むことは非常に困難であり、多くの人がより狭い物件や郊外での生活を余儀なくされています。
三島市:手が届く、理想の一戸建て
一方、三島市の住宅市場は非常に魅力的な価格帯を維持しています。2024年の調査データによると、三島市の新築建売一戸建ての平均販売価格は約3,743万円です。。間取りはファミリー向けの4LDKが主流で、平均土地面積は約137㎡(約41坪)、建物面積は約97㎡(約29坪)と、ゆとりある居住空間を確保できます。
中古市場に目を向けると、さらに選択肢は広がります。直近のデータでは、中古一戸建ての平均売却価格(仲介)は約2,398万円となっており、リノベーション費用を含めても、都心に比べて圧倒的なコストパフォーマンスを実現できます。。
【チャートで見る】「東京のマンション」vs「三島の一戸建て」
この価格差を視覚的に理解するために、以下のグラフをご覧ください。東京23区の中古マンション1戸の価格で、三島市なら新築一戸建てが2戸以上、中古なら4戸以上購入できる計算になります。
なぜ三島市が選ばれるのか?データで見る「住みやすさ」の秘密
手頃な価格だけが三島市の魅力ではありません。多くの移住者がこの街を選ぶ背景には、データに裏付けられた「住みやすさ」があります。
抜群のアクセス:新幹線通勤も可能な「東京まで約1時間」
三島市の最大の強みは、その交通利便性です。JR三島駅には東海道新幹線「こだま」と一部の「ひかり」が停車し、東京駅まで最短で44分、品川駅までは最短37分でアクセス可能です。。これにより、都内に勤務しながら三島に住む「新幹線通勤」というライフスタイルも現実的な選択肢となります。また、東名・新東名高速道路のインターチェンジからも近く、車での移動も至便です。。
豊かな自然と落ち着いた住環境
「水の都」として知られる三島市は、富士山の雪解け水が湧き出る清流が街中を流れる、風光明媚な場所です。市内には楽寿園や源兵衛川など、水と緑に親しめるスポットが点在し、日々の暮らしに潤いを与えてくれます。また、箱根や伊豆といった観光地への玄関口でもあり、週末のレジャーにも事欠きません。都会の喧騒から離れ、穏やかで質の高い生活を送りたい人々にとって、この環境は大きな魅力となっています。
子育て世代に優しい街:充実した教育・医療施設
三島市は、子育て世代の移住者が多いことでも知られています。2020年の国勢調査では、特に35歳から49歳の転入超過が目立ちます。。この背景には、安心して子育てができる環境があります。市内には市立の小中学校が複数整備されており、医療機関も総合病院からクリニックまで充実しています。アルヒ株式会社が発表した「本当に住みやすい街大賞2021in静岡」では、三島広小路エリアが1位に選ばれるなど、客観的な評価も得ています。
三島市の不動産市場トレンド:詳細分析
三島市での住宅購入を具体的に検討するために、物件種別ごとの市場動向をさらに詳しく見ていきましょう。
新築一戸建て市場:3,000万円台で手に入る4LDKが主流
前述の通り、三島市の新築建売住宅は平均価格3,743万円と、非常に魅力的です。SUUMOなどの不動産ポータルサイトを見ると、3,000万円台の物件が最も多く、間取りは4LDKが中心です。。これらの物件は、家族が快適に暮らすための十分な広さと、最新の設備を備えています。
購入に必要な年収・貯金の目安
平均価格3,743万円の物件を購入する場合、一般的に年収450万〜500万円程度が目安とされます。また、頭金として物件価格の20%(約750万円)と諸費用(約200万円)を合わせた950万円程度の貯金があると、余裕を持った資金計画が立てやすいでしょう。
中古一戸建て市場:価格は落ち着きつつも、需要は堅調
三島市の中古一戸建て市場は、興味深い動きを見せています。平均売却価格は2021年度の2,764万円から直近の2,398万円へと下落していますが、これは市場の需要減退を意味するものではありません。分析によると、この価格下落は「駅から遠い」「面積が狭い」といった、比較的安価な物件の取引が多かったことが要因です。。
実際には、中古住宅の主要な購入層である30〜40代の人口が三島市に流入しており、住宅需要はむしろ堅調と言えます。条件の良い物件は依然として人気が高く、価格動向は物件の個別要因に大きく左右される市場です。
土地価格の動向:エリアによる二極化の傾向
土地から購入して注文住宅を建てたい場合、土地価格の動向は重要です。2025年の公示地価を見ると、三島市の住宅地全体の平均価格は前年比-0.14%とわずかに下落しています。。しかし、これは市全体の平均値であり、実態は二極化しています。
具体的には、三島駅周辺など利便性の高い中心市街地では地価が上昇傾向にある一方、郊外では需要が弱含みで推移しています。。また、将来的な人口減少や、一部地域における災害リスクなども指摘されており、土地選びの際にはハザードマップの確認など、多角的な視点が必要です。。
移住を成功させるためのステップと支援制度
三島市への移住を具体的に進める上で、知っておきたいポイントと活用できる制度をご紹介します。
理想の物件を見つけるには?
三島市での物件探しは、全国展開の不動産ポータルサイト(SUUMO、アットホームなど)に加え、地域に根差した不動産会社の活用が鍵となります。特に、人気の高いエリアや掘り出し物の物件情報は、地元のネットワークを持つ会社が握っていることが多いです。
- 人気の住宅エリア:取引が活発なエリアとして、再開発が進む中心部へのアクセスが良い谷田(やた)地区や、住宅団地が集まる徳倉(とくら)地区などが挙げられます。
- 情報収集:まずはオンラインで相場観を養い、気になるエリアが見つかったら現地の不動産会社に相談してみるのが良いでしょう。
三島市の移住支援制度を活用しよう
三島市では、移住・定住を促進するために手厚い支援制度を用意しています。特に注目したいのが「住むなら三島移住サポート事業」です。
この制度は、市内に住宅を取得して転入した若い世帯(申請時に夫婦いずれかが40歳未満など条件あり)を対象に補助金を交付するものです。補助額は以下の通りです。
- 静岡県外からの移住:100万円
- 静岡県内の他市町からの移住:20万円
住宅取得という大きなライフイベントにおいて、100万円の補助は非常に大きな助けとなります。申請には建物の保存登記後1年以内などの期限があるため、詳細は市の公式ウェブサイトで必ず確認してください。
まとめ:東京の喧騒を離れ、三島で始める豊かな暮らし
東京23区のマンション価格が高騰を続ける中、静岡県三島市は「都心へのアクセス」「手頃な住宅価格」「豊かな自然環境」という三拍子が揃った、非常に魅力的な選択肢です。
東京のマンション1戸の価格で、庭付きの広々とした一戸建てに住む。これは決して夢物語ではありません。新幹線通勤を選択すれば、現在の仕事を続けながらライフスタイルを劇的に向上させることも可能です。
もちろん、移住には慎重な計画と情報収集が不可欠です。しかし、この記事で示したデータが示す通り、三島市にはそれを乗り越えるだけの価値と可能性があります。まずは一度、この「水の都」を訪れ、その空気感と暮らしやすさを肌で感じてみてはいかがでしょうか。そこから、あなたの新しい生活が始まるかもしれません。