ただのコロッケじゃない！三島の魂が宿る「みしまコロッケ」の魅力
静岡県東部に位置し、「水の都」として知られる三島市。富士山の雪解け水が湧き出るこの美しい街には、全国の食通たちを惹きつけてやまないご当地グルメがあります。それが、「みしまコロッケ」です。
「コロッケなんて、どこで食べても同じじゃない？」そう思ったあなた、この記事を読み終える頃には、その考えはきっと変わっているはず。みしまコロッケは、単なる揚げ物ではありません。地域の誇りである特産品を使い、お店ごとに創意工夫を凝らした、まさに三島の「魂」が詰まった逸品なのです。
この記事では、三島を訪れたら絶対に外せない「みしまコロッケ」の魅力のすべてを徹底解剖。三嶋大社近くの老舗から、ユニークな変わり種を提供するお店、そして地元で愛され続ける秘伝のレシピまで、余すところなくご紹介します。さあ、あなたも奥深いみしまコロッケの世界へ、一歩踏み出してみませんか？
「みしまコロッケ」とは？その定義と歴史を深掘り
多くの人々に愛される「みしまコロッケ」ですが、実は明確な定義があります。その背景には、地域を盛り上げたいという熱い想いが込められていました。
美味しさの秘密は「三島馬鈴薯」100%
みしまコロッケを名乗るための唯一にして絶対の条件、それは「箱根西麓で収穫された三島馬鈴薯（メークイン）を100%使用すること」です。三島市公式Webサイトによると、このルールさえ守れば、中に入れる具材や形、味付けは各店の自由。この懐の深さが、多彩で個性的なみしまコロッケを生み出す源泉となっています。
主役の三島馬鈴薯は、その品質の高さから首都圏の高級レストランにも出荷される一級品。一般的なコロッケに使われる男爵いもがホクホクした食感なのに対し、メークインである三島馬鈴薯は、しっとりとしてクリーミー、そして強い甘みが特徴です。この素材の良さが、ソースなしでも美味しい、みしまコロッケならではの味わいを生み出しています。
まちおこしの情熱から生まれたご当地グルメ
みしまコロッケが誕生したのは2008年7月。三島市観光協会によると、観光客に三島の美味しいものを知ってもらい、街に立ち寄ってほしいという想いから、市民、農家、商店、市役所が一体となって開発されました。当初は、形が不揃いなどの理由で市場に出せなかった規格外の三島馬鈴薯を有効活用する目的もあったそうです。
その美味しさは瞬く間に評判となり、「みしまコロッケの会」が結成され、B-1グランプリで2年連続入賞を果たすなど、全国区の人気を獲得。今では三島を代表するグルメとして、地域活性化に大きく貢献しています。
【厳選】みしまコロッケが美味しいお店10選
三島市内には数多くの「みしまコロッケ認定店」が存在します。今回はその中から、食べ歩きにぴったりなテイクアウト店と、店内でゆっくり楽しめるレストラン・食事処をそれぞれ5店舗ずつ、厳選してご紹介します。
食べ歩きに最適！テイクアウトが人気のお店5選
1. 大村精肉店
三嶋大社のすぐ近くに店を構える、創業60年以上の老舗精肉店。ここのみしまコロッケは、可愛らしいハート型が特徴です。黒毛和牛専門店の名に恥じない肉の旨みと、じゃがいもの甘みが絶妙にマッチ。揚げたてアツアツを片手に、三島の街を散策するのにぴったりです。甘藷（さつまいも）を使ったコロッケも人気です。
所在地: 静岡県三島市大社町2-27
特徴: ハート型、精肉店の本格派、食べ歩き
2. Cafe＆Bakery グルッペ 本町店
「みしまコロッケ総選挙」で1位に輝いたこともある実力派ベーカリー。こだわりの自家製生パン粉を使ったコロッケは、外はサクサク、中はしっとり。ベーコンと黒胡椒がアクセントになった、パンチのある味わいです。もちろん、そのコロッケを挟んだ「みしまコロッケぱん」は必食。キャロットパンとの相性も抜群です。
所在地: 静岡県三島市本町2-2
特徴: コロッケパン、自家製生パン粉、総選挙1位
3. ころっけスタンド蘖庵（ひこばえあん）
三嶋大社の鳥居のすぐそば、わさび漬けで有名な「山本食品 門前せせらぎ店」内にあるコロッケスタンド。参拝前後に手軽に立ち寄れる立地が魅力です。こちらのコロッケは肉を使わず、三島馬鈴薯本来の甘みと旨みをシンプルに味わえるのが特徴。様々なバリエーションも楽しめます。
所在地: 静岡県三島市大社町1-28
特徴: 三嶋大社至近、シンプル、食べ歩き専門
4. 駒井精肉店(有)
地元の人々に長年愛されている精肉店。昔ながらの素朴な味わいのコロッケが人気です。三島市から「甘藷みしまコロッケ」の認定も受けており、じゃがいもだけでなく、さつまいもの自然な甘さを活かしたコロッケも楽しめます。地元密着型のお店の温かい雰囲気も魅力の一つです。
所在地: 静岡県三島市日の出町1-25
特徴: 地元密着、甘藷コロッケ、昔ながらの味
5. (株)スーパーカドイケ 三島田町店
地元の食生活を支えるスーパーマーケットでも、本格的なみしまコロッケが手に入ります。認定店として、惣菜コーナーで揚げたてのコロッケを提供。観光の合間だけでなく、地元民のように日常の味として楽しむのも乙なものです。駐車場もあり、車でのアクセスにも便利です。
所在地: 静岡県三島市北田町3-58
特徴: スーパーの惣菜、日常の味、アクセス便利
店内でゆっくり味わう！レストラン・食事処5選
1. お食事処 源氏
三島駅南口すぐという絶好のロケーションにある食事処。ここの名物は、なんと「うなぎコロッケ」。三島名物のうなぎとコロッケを融合させた、まさに発祥の店ならではの逸品です。うなぎの蒲焼の香ばしさとタレの甘辛さが、じゃがいもの甘みと見事に調和。ここでしか味わえない特別なコロッケを、ぜひご賞味ください。
所在地: 静岡県三島市一番町15-22
特徴: うなぎコロッケ発祥、駅近、独創的
2. リバーサイドガーデン フォーシーズン
川沿いの花と緑に囲まれた、隠れ家的なカフェレストラン。「みしまコロッケ探検隊！」のレストラン部門で1位に選ばれた実績を持ちます。自家農園の無農薬野菜など、素材にこだわった料理が自慢。美しい庭を眺めながら、優雅なランチタイムに絶品コロッケを味わう、贅沢なひとときを過ごせます。
所在地: 静岡県三島市東町8-50
特徴: カフェレストラン、ロケーション抜群、ランキング1位
3. 沼津魚がし鮨 三島駅北口店
沼津港のセリ権を持つ本格的な寿司店ですが、実はみしまコロッケの認定店でもあります。新鮮な海の幸と一緒に、アツアツのコロッケが楽しめるのが魅力。寿司屋ならではの揚げ技術で、外はカリッと、中はクリーミーに仕上がっています。新幹線に乗る前の腹ごしらえにも最適です。
所在地: 静岡県三島市一番町16-1 アスティ三島内
特徴: 寿司屋のコロッケ、駅ナカ、新鮮な魚介
4. お食事処 松韻
落ち着いた雰囲気の和食店で、寿司やうなぎなど本格的な日本料理が楽しめます。こちらのコロッケは、桜えび入りという一風変わったアレンジ。駿河湾の宝石・桜えびの香ばしさとサクサクの食感が、三島馬鈴薯の甘みを引き立てます。和食職人の技が光る、上品な味わいのコロッケです。
所在地: 静岡県三島市中田町1-16
特徴: 桜えび入り、和食店、上品な味わい
5. 旬彩 さん太
和洋中なんでも揃う、メニュー豊富な居酒屋。ここのみしまコロッケは、なんと「肉じゃが風」。甘辛く煮込んだ肉じゃがをそのままコロッケにしたような、どこか懐かしくも新しい味わいが特徴です。お酒との相性も抜群で、〆の一品としても人気。仲間とわいわい楽しみながら味わいたいコロッケです。
所在地: 静岡県三島市本町7-12
特徴: 肉じゃが風、居酒屋メニュー、お酒に合う
チャートで比較！あなたにピッタリのみしまコロッケは？
たくさんお店があって、どこに行けばいいか迷ってしまいますよね。そこで、代表的な4店舗の特徴をレーダーチャートで比較してみました。あなたの好みやシチュエーションに合わせて、お店選びの参考にしてみてください。
チャートの読み方：
伝統度：昔ながらのコロッケに近いか。
独創性：お店独自のユニークなアレンジがあるか。
食べ歩きやすさ：テイクアウトして気軽に楽しめるか。
ゆっくり度：店内で落ち着いて食事できるか。
コスパ：価格に対する満足度。
【番外編】まだまだある！みしまコロッケの進化系グルメ
みしまコロッケの魅力は、揚げたてのコロッケだけにとどまりません。その美味しさを活かした、様々な進化系グルメも登場しています。
- みしまコロッケぱん：前述の「グルッペ」が代表格。コロッケとパンの組み合わせは、もはや王道。お店ごとにパンの種類やソースが異なり、食べ比べるのも楽しいです。
- うなぎコロッケ：「源氏」が提供する、三島の二大名物を一度に味わえる贅沢な一品。お土産話になること間違いなしです。
- みしまコロッケせんべい：みしまコロッケをプレスして作ったおせんべい。サクサクとした食感とコロッケの風味が後を引く、新しい三島土産として注目されています。
【おうちで再現】地元民直伝！基本のみしまコロッケレシピ
旅の思い出をご家庭でも。三島市やJAが公開しているレシピを参考に、基本のみしまコロッケの作り方をご紹介します。ポイントを押さえれば、お店の味に近づけるかも？
材料（6個分）
- 三島馬鈴薯（メークイン）・・・600g
- 玉ねぎ・・・1/4個
- 牛豚ひき肉・・・60g
- 塩、こしょう・・・少々
- （衣用）薄力粉、卵、パン粉・・・各適量
- 揚げ油・・・適量
作り方
- 【重要ポイント】三島馬鈴薯は、皮をむかずに水洗いし、竹串がスッと通るまでしっかり茹でます。皮付きで茹でることで、水っぽくならず、芋の旨みが凝縮されます。
- 茹で上がったら熱いうちに皮をむき、マッシャーなどで滑らかになるまで潰します。
- フライパンに油をひき、みじん切りにした玉ねぎを炒めます。しんなりしたらひき肉を加えて炒め、塩こしょうで下味をつけ、バットなどに移して冷まします。
- 潰したじゃがいもに、冷ました3を加えてよく混ぜ合わせ、6等分にして小判型に成形します。
- 薄力粉、溶き卵、パン粉の順に衣をつけます。
- 170〜180℃に熱した油で、きつね色になるまで揚げたら完成です！
まとめ：みしまコロッケは地域の宝。その魅力を最大限に引き出すために
今回は、三島が誇るご当地グルメ「みしまコロッケ」の魅力に迫りました。一級品の三島馬鈴薯を100%使うというルールのもと、各店が知恵と情熱を注ぎ込んで作るコロッケは、どれも個性的で、訪れる人々を飽きさせません。
このように、みしまコロッケは単なる食べ物に留まらず、地域の歴史や人々の想いが詰まった、三島市の魅力を象徴する「ブランド」です。そして、その魅力を効果的に発信し、多くの人々に届け、地域経済の活性化に繋げるためには、戦略的な情報発信が不可欠です。
三島市でビジネスを展開する皆様へ
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