駿府城公園の楽しみ方完全ガイド！歴史散策とおすすめイベント情報

駿府城公園とは？徳川家康が愛した「終の棲家」

静岡市の中心に位置する駿府城公園は、単なる市民の憩いの場ではありません。ここは、天下人・徳川家康が江戸幕府を開いた後、大御所として晩年を過ごした「駿府城」の跡地です。家康はこの地から日本全国、さらには世界へと目を向け、政治・経済・文化の中心として駿府の街を繁栄させました。公園を歩けば、壮大な歴史の息吹を今も感じることができます。

駿府城は、家康にとって特別な場所でした。幼少期の人質時代、そして天下統一後の大御所時代と、人生の重要な時期をここで過ごしています。公園内には、その歴史を物語る史跡が数多く残されています。

歴史を巡る！見逃せない史跡スポット

広大な公園内には、歴史ファンならずとも心惹かれる見どころが満載です。特に押さえておきたいスポットを厳選してご紹介します。

天守台発掘調査現場：甦る日本の中心

現在、駿府城公園の最大の見どころが、この天守台発掘調査現場です。2016年から始まった調査により、江戸城をもしのぐと言われた壮大な天守台の石垣が姿を現しました。発掘の様子を間近で見学できる「発掘情報館きゃっしる」も併設されており、日本の城郭史上最大級の天守がどのように築かれたのか、その謎に迫ることができます。

東御門・巽櫓：駿府城の顔となる復元建築

公園の玄関口としてそびえ立つのが、平成8年（1996年）に復元された東御門（ひがしごもん）と巽櫓（たつみやぐら）です。伝統的な工法を用いて忠実に再現された姿は圧巻の一言。内部は資料館になっており、駿府城の歴史や模型、武具などが展示されています。ここを訪れれば、江戸時代の城の雰囲気を肌で感じられるでしょう。

坤櫓と紅葉山庭園：美と歴史の融合

南西に位置する坤櫓（ひつじさるやぐら）は、東御門・巽櫓に続いて平成26年（2014年）に復元されました。その隣には、四季折々の美しい景観が楽しめる紅葉山庭園が広がります。室町時代から江戸時代初期にかけての庭園様式を取り入れており、起伏に富んだ地形に滝や池が配されています。庭園内の茶室で一服すれば、往時の大名気分を味わえるかもしれません。

四季折々の魅力とイベントカレンダー

駿府城公園は、一年を通して様々な表情を見せてくれます。季節ごとの見どころと代表的なイベントを知って、訪問計画を立てましょう。

春：桜と静岡まつりの競演

春の駿府城公園は、約500本の桜が咲き誇る絶景のお花見スポットに変わります。特に4月上旬に開催される「静岡まつり」は最大の見どころ。大御所・徳川家康が家臣を連れて花見をしたという故事にちなんだ「大御所花見行列」が公園周辺を練り歩き、街全体が華やかな雰囲気に包まれます。

夏から秋：大道芸と文化の祭典

夏は深い緑と堀の水辺が涼を運び、市民の憩いの場として賑わいます。そして秋、11月上旬には「大道芸ワールドカップin静岡」が開催されます。世界中からトップクラスのパフォーマーが集結し、駿府城公園がメイン会場の一つとなります。驚きと笑いに満ちたパフォーマンスは必見です。

冬：静寂と光のイルミネーション

冬は空気が澄み渡り、歴史散策に最適な季節です。人影もまばらになり、静かに城跡の雰囲気を味わうことができます。近年では、冬の夜を彩るイルミネーションイベントが開催されることもあり、昼間とは違った幻想的な公園の姿を楽しむことができます。

目的別！おすすめ散策モデルコース

どこから見ればいいか迷ってしまう方のために、目的別のモデルコースを提案します。

【約90分】歴史じっくり探訪コース

1. 東御門・巽櫓からスタート。まずは資料館で駿府城の全体像を把握。
2. 天守台発掘調査現場へ。壮大な石垣を間近に感じ、日本の築城技術に思いを馳せる。
3. 家康公の銅像にご挨拶。晩年の家康が見た風景を想像してみる。
4. 坤櫓を見学し、最後に紅葉山庭園で美しい景色を眺めながら休憩。

【約60分】ファミリーでのんびり満喫コース

1. 児童広場でお子様を遊ばせる。広い芝生広場も隣接しているので、思いきり走り回れます。
2. 家康公銅像の前で記念撮影。静岡の偉人について学ぶきっかけに。
3. お堀の周りを散策。鯉や鳥を眺めながらのんびり歩く。
4. 紅葉山庭園の茶屋で、静岡茶とお菓子を味わいながら一休み。

まとめ：何度でも訪れたい静岡のシンボル

駿府城公園は、徳川家康の夢の跡をたどる歴史ロマンの舞台であり、四季折々の自然とイベントが楽しめる現代のオアシスでもあります。一度訪れただけでは味わいきれない、奥深い魅力がここにはあります。

歴史探訪、家族サービス、イベント参加、あるいはただの散歩。どんな目的で訪れても、駿府城公園はあなたを温かく迎え入れてくれるでしょう。ぜひこのガイドを参考に、あなただけの楽しみ方を見つけてみてください。