シラス丼の名店を地元民が厳選！静岡市で味わう絶品海鮮グルメ10選

はじめに：なぜ静岡のしらす丼は特別なのか？

静岡県を代表する海の幸、しらす。特に駿河湾で水揚げされるしらすは、その鮮度と味わいで全国に名を馳せています。黒潮がもたらす豊かな恵みと、日本で最も深い湾である駿河湾の独特な環境が、極上のしらすを育むのです。

静岡でしらす丼を語る上で欠かせないのが、「生しらす」と「釜揚げしらす」の二大巨頭。水揚げされたばかりの透明でぷりぷりとした食感が楽しめる「生しらす」は、漁港近くでしか味わえない究極の贅沢。一方、ふっくらと塩茹でされた「釜揚げしらす」は、旨味が凝縮され、ご飯との相性も抜群です。

この記事では、地元民の口コミや信頼できる情報を基に、静岡市とその周辺で本当に美味しいしらす丼が食べられる名店を10軒厳選しました。漁港の活気を感じるお店から、駅近で便利な人気店まで、あなたの好みに合った一軒がきっと見つかるはずです。

【用宗エリア】しらすの聖地で味わう本場の味

静岡市駿河区に位置する用宗（もちむね）港は、全国屈指のしらすの水揚げ量を誇る「しらすの聖地」。港と漁場が目と鼻の先という立地から、他では味わえない抜群の鮮度を誇るしらすが水揚げされます。

1. 漁協直営どんぶりハウス

「用宗に来たらまずここへ」と言われるほどの超有名店。用宗漁港の目の前にある漁協直営のお店で、“キングオブ漁師飯”とも称される究極のしらす丼を提供しています。静岡県公式ホームページでも紹介されており、その日に水揚げされた新鮮な生しらすが、ご飯が見えなくなるほどのせられた「生しらす丼」はまさに圧巻。潮風を感じながら屋外でいただく一杯は、格別の美味しさです。生しらすは漁期中の出漁日のみの提供なので、訪れる際は注意が必要です。

獲れたてのシラスをその場で。“キングオブ漁師飯”。屋根のない店で青空のもと、港の潮風に吹かれながら食べる”キングオブ漁師飯”の旨さは、一度味わったらやみつきになること間違いない。

2. しらす丼と海鮮の店 次郎丸

用宗みなと横丁内にある、老舗しらす問屋「マルカイ」直営の食事処です。水産会社直営ならではの鮮度抜群の魚介が自慢で、看板メニューのしらす丼はもちろん、マグロや桜えびなど静岡の海の幸をふんだんに使った海鮮丼も人気。地元の人や観光客で昼時には賑わいを見せます。港を眺めながら食事を楽しめるカウンター席もあり、雰囲気も抜群です。

3. 幸八（こうはち）

地元の人々に長年愛される老舗の食事処兼居酒屋。港町の居酒屋らしく、鮮魚へのこだわりは折り紙付きです。ここでは、定番のしらす丼だけでなく、「しらすコロッケ」や「しらす餃子」といった一風変わったしらす料理も楽しめます。名物のしらすコロッケとミニ海鮮丼がセットになった「しらすまつり定食」は、様々な形でしらすを堪能したい方におすすめです。

【清水・由比エリア】桜えびとの共演を楽しむ

清水港や由比港周辺は、しらすと並ぶ駿河湾の宝「桜えび」の産地としても有名です。ここでは、しらすと桜えびの両方を一度に味わえる贅沢な丼を提供するお店が多くあります。

4. ごはん屋さくら

桜えびで有名な由比にある、常に行列ができる人気店。食べログの口コミでもその人気ぶりが伺えます。 しらすと桜えびを使ったメニューが豊富で、コストパフォーマンスの高さも魅力。新鮮なしらすと桜えびをふんだんに使った丼は、ここでしか味わえない逸品です。お店の方の接客も良いと評判で、気持ちよく食事を楽しめます。

5. 浜のかきあげや

由比港漁協の直営店で、その名の通り、揚げたての桜えびのかきあげが名物です。しかし、しらす丼も絶品で、新鮮な釜揚げしらすがたっぷり乗った丼は、かきあげに負けない人気を誇ります。桜えびのかきあげとしらす丼、どちらも味わいたいという欲張りな方におすすめのお店です。

6. 鮨処「やましち」

東海道の宿場町の風情が残る蒲原（かんばら）にあるお寿司屋さん。人気メニューは、駿河湾の桜えび、しらす、そして清水港で水揚げされたマグロが一堂に会した「駿河三色丼」です。地域の歴史や特産品に詳しい女将さんとの会話も、旅の楽しみを一層深めてくれます。サクサクの桜えびのかき揚げもぜひ一緒に味わいたい一品です。

【駅近・郊外エリア】アクセス抜群＆個性派の名店

漁港から少し離れても、静岡市内には美味しいしらす丼を提供するお店が点在します。新幹線の駅や主要な港にある、アクセスしやすいお店をご紹介します。

7. 沼津魚がし丼 アスティ静岡店

JR静岡駅の駅ビル「アスティ静岡」内にあり、アクセスは抜群。沼津魚がし鮨が運営する丼専門店で、新鮮なネタを使った海鮮丼が人気です。もちろん、しらす丼もメニューにあり、新幹線を待つ間や、静岡に到着してすぐに地元の味を楽しみたい場合に最適です。ランチタイムは1000円台からと、手頃な価格も魅力です。

8. 田子の浦港 漁協食堂

富士市にある田子の浦港の漁協直営食堂。こちらも漁港の競りを行う場所で営業しており、鮮度は保証付きです。田子の浦のしらす漁は、しらすを傷つけないよう一隻で網を曳く「一艘曳き」という漁法が特徴で、生食に適した高品質なしらすが水揚げされます。生しらすと釜揚げしらすの両方が楽しめる「ハーフ丼」も人気です。

9. ヒシダイ大石商店 どんぶり工房

静岡市駿河区高松にある、しらす・桜えびの加工販売店「ヒシダイ大石商店」が運営する食堂です。早ければ漁に出てから1時間で店に到着するという、驚異的な鮮度が自慢。加工直売店ならではの品質と価格で、新鮮なしらす丼を堪能できます。家族連れや観光客にも人気のカジュアルな雰囲気のお店です。

10. 大かまど飯 丼ぶり 寅福

清水区にある商業施設内で営業しているお店。店名にもある通り、大かまどで炊き上げた美味しいご飯が自慢です。ここでは、釜揚げしらすと桜えびが両方乗った「釜あげ桜海老としらす丼」が人気を集めています。買い物のついでなどに気軽に立ち寄れるのが嬉しいポイントです。

静岡しらす丼の魅力深掘り

なぜ多くの人が静岡のしらす丼に惹きつけられるのでしょうか。その秘密と、より深く味わうための知識をご紹介します。

なぜ静岡のしらすは別格なのか？

静岡のしらすが特別な理由は、主に3つあります。

1. 漁場と港の近さ：用宗港や田子の浦港のように、漁場が港のすぐ近くにあるため、水揚げから加工、提供までの時間が圧倒的に短いのです。これが鮮度を保つ最大の秘訣です。
2. 鮮度を保つ漁法：用宗では3隻の船団を組んで1隻が運搬に専念したり、田子の浦ではしらすを傷つけにくい一艘曳き漁法を採用したりと、各港で鮮度を最大限に保つための工夫が凝らされています。
3. 豊かな漁場環境：栄養豊富な黒潮が流れ込む駿河湾は、プランクトンが豊富で、しらすが美味しく育つための最適な環境が整っています。

「生しらす」と「釜揚げしらす」の違いと楽しみ方

しらす丼には大きく分けて2種類あり、それぞれに異なる魅力があります。

• 生しらす丼：水揚げされた日にしか食べられない、究極の鮮度が命。透明感があり、口に入れるとぷりぷりとした食感と、ほのかな磯の香りが広がります。鮮度が落ちやすいため、まさに「港町のご馳走」です。
• 釜揚げしらす丼：新鮮なしらすをさっと塩茹でしたもの。ふっくらとした食感と、凝縮されたしらす本来の旨味が特徴です。生しらすが苦手な方や、日持ちするためお土産としても人気があります。温かいご飯との相性は抜群です。

どちらも甲乙つけがたい美味しさ。多くの店では、両方を一度に楽しめる「ハーフ丼」や「二色丼」も提供しているので、食べ比べてみるのがおすすめです。

まとめ：静岡で最高のしらす丼体験を

静岡市とその周辺には、個性豊かで魅力的なしらす丼の名店が数多く存在します。漁港で潮風に吹かれながら味わう獲れたての一杯、駅近で気軽に楽しむ便利な一杯、桜えびとの豪華な共演を堪能する一杯。あなたの旅のスタイルや好みに合わせて、最高の一杯を見つけてみてください。

この記事を参考に、ぜひ静岡ならではの絶品しらす丼を味わい、忘れられない食の思い出を作っていただければ幸いです。