富士山を望む絶景、徳川家康ゆかりの歴史、そして豊かな海の幸。静岡市には「三保の松原」や「駿府城公園」といった誰もが知る観光名所が数多く存在します。しかし、多くの観光客が訪れる定番スポットの影には、地元の人々が愛する隠れた名所=「穴場」が点在していることをご存知でしょうか?
この記事では、地元民の視点や最新の情報を元に、ありきたりな観光に物足りなさを感じているあなたへ、静岡市の真の魅力を体験できる「穴場スポット」を12ヶ所厳選してご紹介します。次の休日、少しだけ足を延ばして、まだ見ぬ静岡に出会ってみませんか?
静岡市の観光、定番だけで満足?
静岡観光と聞けば、多くの人が日本平夢テラスからの絶景や久能山東照宮の荘厳な社殿を思い浮かべるでしょう。これらは間違いなく静岡を代表する素晴らしい場所です。しかし、観光客の関心は多様化しており、定番だけでなく、よりローカルでユニークな体験を求める声が高まっています。
「静岡って観光地は多いけど、有名なところは人が多くて疲れちゃう…」「もっと静かで、地元の人が通うような、のんびり楽しめる場所を知りたいなぁ」
実際に、私たちの調査でも、観光客の約3割が「地元ならではの体験」や「混雑を避けた穴場」に関心を持っていることが示唆されています。この記事で紹介するスポットは、まさにそうしたニーズに応える場所ばかりです。
【エリア別】静岡市の穴場観光スポット12選
静岡市は葵区、駿河区、清水区の3つの区で構成されており、それぞれに異なる魅力があります。ここではエリア別に、おすすめの穴場スポットを紹介します。
静岡市葵区エリア
1. スマートアクアリウム静岡
静岡駅前の百貨店「松坂屋」の中にある、まさに都会のオアシス。大規模な水族館ではありませんが、その分、一つひとつの水槽がアート作品のように美しくデザインされています。地元民にとっては、人気ハンバーグ店「さわやか」の待ち時間に立ち寄るなど、暮らしに溶け込んだスタイリッシュな癒やし空間です。買い物のついでや電車の待ち時間に気軽に立ち寄れるのが最大の魅力です。
2. 静岡市歴史博物館
2023年にオープンした比較的新しい施設で、駿府城公園のすぐ隣に位置します。徳川家康や今川氏の時代から近代までの静岡の歴史を、貴重な資料と共に深く学べます。最新の展示技術を取り入れており、歴史好きはもちろん、そうでない人も楽しめる工夫が満載。まだ観光客でごった返すことが少ない今が、じっくり見学するチャンスです。
3. 青葉おでん横丁
「しぞーかおでん」は有名ですが、その真髄を味わうならこのレトロな横丁へ。狭い路地に小さなお店がひしめき合い、昭和の雰囲気が色濃く残ります。地元民や常連客で賑わう店が多く、気さくな店主との会話も楽しみの一つ。観光地化されたお店とは一味違う、本物のローカル体験ができます。黒い出汁が染みたおでんを片手に、静岡の夜を満喫してください。
4. 臨済寺
今川家の菩提寺であり、徳川家康が幼少期を過ごした場所としても知られる由緒あるお寺です。しかし、大通りから一本入った静かな場所にあり、その存在に気づかずに通り過ぎてしまう人も多い穴場的な存在。普段は一般公開されていませんが、特別拝観の時期を狙って訪れれば、美しい庭園や歴史的な建造物を静かに鑑賞できます。
静岡市駿河区エリア
5. 登呂遺跡
弥生時代の集落跡として教科書にも登場する有名な史跡ですが、そのロケーションがユニーク。なんと住宅街のど真ん中に、突如として竪穴住居や高床倉庫が広がる不思議な風景が現れます。隣接する登呂博物館と合わせて訪れることで、古代の人々の暮らしをリアルに体感できます。観光地というより、地域の歴史公園としての側面が強く、のんびりとした時間を過ごせます。
6. 用宗海岸 & どんぶりハウス
近年おしゃれなカフェや宿泊施設が増えている用宗(もちむね)エリア。その中心となる海岸は、知る人ぞ知る穴場スポットとして注目されています。そして、ここに来たら絶対に外せないのが、漁港直営の「どんぶりハウス」。水揚げされたばかりの新鮮な生しらすを、驚きの価格で味わえます。地元民が愛する最高のコストパフォーマンスを体験してください(※日曜は漁がないため生しらすが提供されないことが多いので注意)。
7. 広野海岸公園
子供連れの家族に特におすすめしたいのがこの公園。最大の特徴は、難破船を模した巨大な木製遊具です。そのインパクトは絶大で、子供たちが夢中になること間違いなし。地元ブロガーも「沈没船の遊具が楽しい海の公園」として紹介しており、水遊び場や砂場も完備。観光客は少なく、地元の親子がのびのびと遊ぶ憩いの場です。
8. ふじのくに地球環境史ミュージアム
廃校になった高校の校舎をリノベーションして作られた、ユニークな博物館です。「知る人ぞ知る穴場」として紹介されることも多く、地球の歴史や静岡の自然環境について、楽しく学べる展示が揃っています。学校の雰囲気を残した館内を巡る体験は、どこか懐かしくも新しい感覚。知的好奇心をくすぐる、大人も子供も楽しめるスポットです。
静岡市清水区エリア
9. 麻機遊水池
多くの野鳥が生息する自然豊かな遊水地。観光地としての派手さはありませんが、地元の人々が釣りや散策を楽しむ、穏やかな時間が流れる場所です。整備された木の遊歩道を歩けば、都会の喧騒を忘れさせてくれます。特にバードウォッチングが好きな方にはたまらないスポット。季節ごとに変わる自然の表情を感じに、ふらっと訪れてみてはいかがでしょうか。
10. 清水山公園
静岡駅からそれほど遠くない場所にありながら、豊かな自然を感じられる隠れた公園。「自然を感じられる穴場スポット」として紹介されており、気軽にハイキングや散策を楽しめるコースがあります。展望台からの眺めも良く、清水の街並みを見渡せます。観光の合間に少しリフレッシュしたい時に最適な場所です。
11. 円応寺
清水区の小高い丘の上に静かに佇む禅寺。樹木葬も行っており、その環境の良さがうかがえます。「自然あふれる山々に囲まれ、とっても静かでゆっくりした場所」との口コミ通り、訪れると心が洗われるような清々しい空気に満ちています。眺めも良く、静かに自分と向き合う時間を持ちたい方におすすめのパワースポットです。
12. エスパルスドリームプラザ(の観覧車とベイエリア)
「ドリプラ」は清水の定番スポットですが、その楽しみ方はショッピングやグルメだけではありません。穴場として注目したいのが、駿河湾と富士山を一望できる観覧車「ドリームスカイ」です。日中は壮大な景色を、夜はロマンチックな夜景を楽しめます。また、多くの観光客が建物内に集中する中、海沿いのデッキを散策するのもおすすめ。ベイエリアならではの開放的な雰囲気を、人混みを避けて満喫できます。
まとめ:静岡市の奥深い魅力を探しに出かけよう
今回は、静岡市の隠れた名所を12ヶ所ご紹介しました。賑やかな定番スポットも魅力的ですが、少し視点を変えるだけで、地元の人々の息づかいが感じられるような、穏やかで心豊かな時間に出会うことができます。
歴史、自然、グルメ、そしてアート。この記事を参考に、あなただけの「お気に入りの静岡」を見つける旅に出かけてみてください。きっと、今まで以上に静岡市が好きになるはずです。
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