「会社を辞めたい。でも、上司が怖くて言い出せない」「退職を伝えたら、パワハラや嫌がらせが始まりそうで不安だ」「人手不足を理由に、執拗に引き止められて辞めさせてもらえない」——。このような悩みを抱え、心身ともに疲弊している方は少なくありません。退職は労働者に与えられた正当な権利であるにもかかわらず、その権利行使が困難な状況に置かれているのです。
本記事は、そうした八方塞がりの状況にいる方々に向けて、**「退職代行サービス」という有効な選択肢を提示し、安心して次の一歩を踏み出すための羅針盤となること**を目的としています。数ある退職代行サービスの中でも、本記事では特に**「労働組合(ユニオン)」が運営または提携するサービス**に焦点を当てます。その強み、他のサービスとの明確な違い、信頼できる業者の選び方、そして具体的なおすすめサービスまで、網羅的かつ深く掘り下げて解説します。
先に本記事の核心的な結論を提示します。
退職にあたり、有給休暇の完全消化や未払い残業代の請求といった**「会社との交渉」を希望しつつ、弁護士に依頼するほどの費用はかけたくない**——。このようなニーズを持つ方にとって、**労働組合(ユニオン)が運営する退職代行サービスが、現時点で最もコストパフォーマンスと実効性のバランスに優れた「最強」の選択肢**であると言えます。
この記事を最後まで読めば、なぜ労働組合が強力なのか、どのような点に注意してサービスを選べば失敗しないのか、そして自分に最適なサービスはどれなのかが明確に理解できるはずです。一人で抱え込まず、専門家の力を借りて、あなたらしいキャリアを再スタートさせましょう。
退職代行サービスとは?3つの運営形態を比較
退職代行サービスという言葉は広く知られるようになりましたが、その実態や種類については、まだ正確に理解されていない部分も多くあります。ここでは、サービスの基本的な仕組みと、なぜ現代社会でこれほどまでに必要とされているのか、そして最も重要な「運営元による3つのタイプ」の違いを明確に解説します。
退職代行サービスの基本と必要とされる背景
退職代行サービスとは、その名の通り、**退職を希望する労働者に代わって、勤務先の会社に退職の意思を伝達するサービス**です。利用者は、会社の上司や人事担当者と直接顔を合わせたり、電話で話したりすることなく、退職手続きを進めることができます。
このサービスが急速に普及した背景には、現代の労働環境が抱える根深い問題が存在します。マーケティングリサーチ会社アイディエーションが2025年4月〜5月に実施した調査によると、退職代行を利用する理由として最も多かったのは「辞める意思を伝える際にパワハラ/嫌がらせを受ける不安があった」(34%)でした。次いで「即日で退職したかった」(25%)、「直接会社に退職の意思を伝えることに抵抗があった」(24%)と続きます。
これらのデータは、多くの職場において、労働者が自らの意思で円満に退職することがいかに困難であるかを示唆しています。具体的には、以下のような状況が退職代行の需要を押し上げています。
- パワーハラスメント:上司からの威圧的な言動により、退職を言い出すこと自体が恐怖となっている。
- 人手不足による引き止め:「後任が見つかるまで」「繁忙期が終わるまで」といった理由で、不当に退職時期を引き延ばされる。
- 精神的負担:すでに心身のバランスを崩しており、自力で退職交渉を行うエネルギーが残っていない。
- 即日退職の希望:劣悪な労働環境から一刻も早く解放されたいという切実な願い。
退職は、民法第627条で保障された労働者の権利です。しかし、この当然の権利が侵害され、精神的に追い詰められた労働者にとって、退職代行サービスは自分自身を守るための「最後の砦」とも言える存在になっているのです。
運営元による3つのタイプと違いの徹底比較
退職代行サービスは、一見するとどれも同じように見えますが、その「運営元」によって提供できるサービスの範囲、料金、そして法的な立ち位置が大きく異なります。この違いを理解することが、最適なサービスを選ぶための第一歩です。運営元は、大きく分けて**「民間企業」「労働組合(ユニオン)」「弁護士」**の3種類に大別されます。
それぞれの特徴をまとめた以下の比較表をご覧ください。
| 運営元 | 民間企業 | 労働組合(ユニオン) | 弁護士 |
|---|---|---|---|
| 対応可能な業務範囲 | 退職意思の伝達のみ | 退職意思の伝達+交渉 | 退職意思の伝達+交渉+法的措置 |
| 法的根拠 | なし(使者として) | 団体交渉権(労働組合法) | 代理権(弁護士法) |
| 交渉の可否 | 不可(非弁行為リスク) | 可能(有給消化、未払い賃金等) | 可能(上記に加え、慰謝料請求等も) |
| 裁判対応 | 不可 | 不可 | 可能 |
| 料金相場(税込) | 10,000円~30,000円 | 20,000円~30,000円 | 50,000円~100,000円以上 |
| 特徴 | 最も安価だが、対応範囲が限定的。トラブル発生時に無力。 | 交渉可能で、弁護士より安価。コストパフォーマンスに優れる。 | 最も対応範囲が広く、法的トラブルに最強。ただし高額。 |
以下、各タイプについて詳述します。
1. 民間企業
一般の株式会社などが運営するサービスです。法的な交渉権を持たないため、その業務はあくまで労働者の「使者」として、退職の意思を会社に伝えることに限定されます。もし、有給休暇の取得や退職日の調整といった「交渉」を行ってしまうと、弁護士法第72条で禁じられている「非弁行為」という違法行為に該当するリスクがあります。
料金は最も安い傾向にありますが、「会社側が退職を拒否する」「有給消化を認めない」といったトラブルが発生した場合、何もできなくなってしまうのが最大の弱点です。単に「辞意を伝えるのが怖い」というだけで、会社がすんなり受け入れてくれる見込みが高い場合に限定される選択肢と言えるでしょう。
2. 労働組合(ユニオン)
労働組合法に基づいて設立された労働組合、またはその支部が運営するサービスです。最大の特徴は、**日本国憲法第28条で保障された「団体交渉権」を行使できる**点にあります。 これにより、労働者の代理として、有給休暇の消化、未払い残業代の請求、退職日の調整など、退職に関する様々な条件について会社と合法的に「交渉」することが可能です。会社側は正当な理由なくこの団体交渉を拒否できず、拒否した場合は「不当労働行為」として法的な問題となります。
料金は民間企業と大差ないにもかかわらず、交渉権という強力な武器を持つため、非常にコストパフォーマンスが高いのが魅力です。
3. 弁護士
弁護士事務所が運営、または弁護士が直接業務を行うサービスです。弁護士は法律における「代理人」として、依頼者の利益のためにあらゆる法律事務を行う権限を持っています。退職代行においては、意思伝達や交渉はもちろんのこと、**損害賠償請求やパワハラに対する慰謝料請求、万が一裁判に発展した場合の法廷代理**まで、全てのフェーズに対応可能です。
対応範囲は最も広く、法的トラブルに対する安心感は絶大ですが、その分、料金は最も高額になります。着手金だけで5万円以上、未払い賃金などを回収した場合は成功報酬(回収額の20%程度)が別途発生するのが一般的です。
ポイント
- 退職代行サービスは「民間企業」「労働組合」「弁護士」の3種類に大別される。
- 「交渉」ができるのは、法的に権限が認められている労働組合と弁護士のみ。
- 民間企業は「伝達」しかできず、交渉を行うと違法(非弁行為)のリスクがある。
- 料金と対応範囲のバランスから、多くのケースで「労働組合」が有力な選択肢となる。
なぜ労働組合(ユニオン)の退職代行が選ばれるのか?4つの強力なメリット
前章で概観したように、退職代行サービスには3つのタイプが存在します。その中でも、近年特に注目を集めているのが「労働組合(ユニオン)」が運営するサービスです。なぜ多くの退職希望者が労働組合を選ぶのでしょうか。その理由は、他のタイプにはない、法的根拠に裏打ちされた強力なメリットにあります。
最大の武器「団体交渉権」による確実な交渉力
労働組合の退職代行が持つ最大の強み、それは**日本国憲法第28条および労働組合法によって保障された「団体交渉権」**です。
団体交渉権とは、労働者が団結し、使用者(会社)と対等な立場で労働条件などについて交渉する権利のことです。この権利は非常に強力で、会社側は労働組合からの交渉申し入れに対して、**正当な理由なく拒否することができません。** もし会社が交渉を拒んだり、不誠実な態度をとったりした場合、それは「不当労働行為」という違法行為にあたり、労働委員会への救済申し立ての対象となります。
個人で会社と交渉しようとしても、多くの場合、立場が弱く、言いくるめられたり、要求を無視されたりしがちです。しかし、労働組合が「団体交渉」として介入することで、状況は一変します。会社は法的に「交渉のテーブルにつく義務」を負うため、個人では門前払いされかねない要求でも、真摯に対応せざるを得なくなるのです。
「民間業者の場合、退職代行を使われたことに会社側が感情的になり、代行業者とのやり取りを拒否する可能性があります。ですが、労働組合の退職代行が行う『団体交渉』に対して、会社(使用者)は正当な理由なく断ることは出来ません。」
この「交渉を拒否させない力」こそが、労働組合の退職代行が「確実な退職」を実現できる根源なのです。
民間企業では不可能な「交渉」が可能に
前述の「団体交渉権」を背景に、労働組合は民間企業では違法となる可能性のある、踏み込んだ「交渉」を合法的に行うことができます。具体的には、以下のような交渉が可能です。
- 有給休暇の消化交渉:「引き継ぎが終わっていない」「人手が足りない」といった理由で拒否されがちな有給休暇の取得を、労働者の権利として主張し、退職日までに完全に消化できるよう交渉します。
- 未払い残業代や給与の支払い交渉:サービス残業などで未払いになっている賃金について、支払いを要求します。場合によっては、取り戻した未払い賃金で代行費用を賄えるケースもあります。
- 退職日の調整:即日退職を希望する場合や、逆に引き継ぎのために一定期間を要する場合など、依頼者の希望に沿った退職日になるよう会社と調整します。
- 退職金に関する交渉:就業規則に定められているにもかかわらず、支払いを渋る会社に対して、規定通りの支払いを求めます。
- 会社からの嫌がらせや脅しへの対抗:「損害賠償を請求する」「懲戒解雇にする」といった脅し文句に対して、法的な観点から不当であることを主張し、依頼者を守ります。
これらの交渉は、単なる「お願い」や「伝言」ではありません。労働者の正当な権利を、法的保護のもとで主張する行為です。民間企業では対応できないこれらの領域をカバーできる点が、労働組合の大きな付加価値となっています。
弁護士より安価!圧倒的なコストパフォーマンス
「交渉」ができるもう一つの選択肢として弁護士がありますが、労働組合の退職代行は、弁護士に依頼するよりも大幅に費用を抑えられるという大きなメリットがあります。
各種情報サイトのデータを統合すると、料金相場は以下のようになります。
- 弁護士運営:50,000円 ~ 100,000円以上 + 成功報酬
- 労働組合運営:20,000円 ~ 30,000円程度
- 民間企業運営:10,000円 ~ 30,000円程度
驚くべきことに、**労働組合運営のサービスの料金は、交渉権を持たない民間企業とほとんど変わりません。** 民間企業と同等の料金で、弁護士に近い「交渉」という強力なサービスを受けられるのです。この圧倒的なコストパフォーマンスが、労働組合が「最強」と言われる所以の一つです。
もちろん、裁判対応まで見据えるなら弁護士一択ですが、「裁判沙汰にするつもりはないが、有給や未払い賃金についてはしっかり主張したい」という大多数のケースにおいて、労働組合は最も合理的で賢い選択と言えるでしょう。
会社からの引き止めや嫌がらせをシャットアウト
退職代行を利用する人の多くが抱えるのが、「会社と一切関わりたくない」という精神的な苦痛です。労働組合が介入することで、この心理的負担を劇的に軽減できます。
利用者が依頼をすると、労働組合は会社に対して「今後の連絡は全て組合宛にお願いします。本人への直接の連絡は控えてください」と明確に伝えます。法的な交渉権を持つ団体からの通告であるため、ほとんどの企業はこれに従います。 これにより、上司からの執拗な引き止め電話や、嫌がらせのメッセージに悩まされることがなくなります。
実際にサービスを利用した人からは、以下のような声が寄せられています。
「精神的な負担なくスムーズに退職できました。自分で退職を切り出すストレスから解放されたことが大きく、またプロのサポートにより会社とのやり取りも全てお任せできたので、安心して次のステップへ進めました。」 (30代男性・退職代行SARABA利用者)
「会社の人と会うこともなく、無事退職書類も届き、療養に専念できました!」 (退職代行トリケシ利用者)
退職届の提出や貸与品(PC、社員証など)の返却も、全て郵送で行うよう調整してくれるため、依頼後は一度も出社することなく、会社との関係を完全に断つことが可能です。この「心理的安全性」の確保は、金銭的なメリット以上に価値があると感じる人も少なくありません。
利用前に必ず確認!労働組合(ユニオン)退職代行のデメリットと注意点
労働組合運営の退職代行サービスは、多くのメリットを持つ一方で、万能ではありません。その限界を理解し、そして最も注意すべき「落とし穴」を避けることが、後悔しないサービス選びの鍵となります。ここでは、労働組合のデメリットと、利用者が絶対に知っておくべき注意点を深掘りします。
労働組合の限界:対応できないこと
労働組合の権限は、あくまで「団体交渉」の範囲内に留まります。これは、使用者(会社)との間での労働条件に関する話し合いを意味します。したがって、それを超える法的な紛争解決には対応できません。
具体的には、以下のケースは労働組合の業務範囲外となります。
- 損害賠償請求:会社から「突然辞めて損害が出た」として損害賠償を請求された場合、その法的な妥当性を判断し、代理人として対応することはできません。
- 慰謝料請求:パワハラやセクハラによって受けた精神的苦痛に対して、慰謝料を請求する法的手続きは行えません。
- 裁判対応:退職をめぐるトラブルが訴訟に発展した場合、代理人として裁判所に出廷したり、書面を作成したりすることはできません。
これらの業務は、弁護士法により弁護士の独占業務と定められています。 もし、退職に際して上記のような法廷闘争に発展する可能性が少しでもある場合は、最初から弁護士が運営する退職代行サービスに相談するのが賢明です。労働組合はあくまで「交渉のプロ」であり、「法廷闘争のプロ」ではない、という点を明確に認識しておく必要があります。
【最重要】「運営」と「提携」は全くの別物!違法な「提携」業者に要注意
ここが、退職代行サービスを選ぶ上で**最も重要かつ注意すべきポイント**です。近年、「労働組合提携」を謳う民間企業が運営する退職代行サービスが急増していますが、これらの中には違法(非弁行為)のリスクをはらむものが少なくありません。
「労働組合運営」と「労働組合提携」は、似ているようで全くの別物です。
-
- 労働組合「運営」:
文字通り、労働組合そのものが主体となって退職代行サービスを提供している形態です。利用者はその組合に(一時的に)加入し、組合員として団体交渉権の保護を受けます。交渉の主体はあくまで労働組合であり、これは完全に合法です。
- 労働組合「運営」:
- 民間企業による「労働組合提携」:
サービス提供の主体はあくまで民間企業です。利用者は民間企業に料金を支払い、契約を結びます。そして、交渉が必要になった場合に限り、その民間企業が「提携」している労働組合に業務を”外注”する、という形式をとります。
後者の「提携」モデルには、深刻な法的リスクが潜んでいます。弁護士資格のない民間企業が、報酬を得る目的で、法律事務(交渉)を他者(労働組合)に斡旋・仲介する行為とみなされる可能性があり、これは弁護士法第72条違反(非弁連携)にあたる恐れがあるのです。
実際に、東京弁護士会はこうした「提携」モデルに対して、「提携の形態であっても、民間業者が交渉を担う以上は非弁行為にあたる」と公式に注意喚起を行っており、その違法性を厳しく指摘しています。
「労働組合と『提携』している退職代行サービスは、実際の運営元が民間企業である場合、法的に認められる権限が限られています。」
つまり、**「労働組合提携」と書かれていても、運営元が株式会社であれば、それは「交渉ができない民間企業」と同じ**だと考えるべきです。安全かつ確実に交渉を依頼したいのであれば、必ず労働組合が直接「運営」しているサービスを選ばなければなりません。
信頼できる「本物の」労働組合運営サービスを見分ける方法
では、どうすれば違法リスクのある「提携」業者を避け、正真正銘の「運営」サービスを見分けることができるのでしょうか。以下に、誰でも実践できる具体的なチェックポイントを3つ挙げます。
1. 公式サイトの「運営者情報」を確認する
最も基本的かつ重要な確認方法です。公式サイトのフッター(最下部)などにある「運営者情報」「会社概要」「特定商取引法に基づく表記」といったページを必ず確認してください。
- 【安全なケース】
運営者名が「〇〇労働組合」「〇〇ユニオン」「合同労働組合〇〇」など、明確に労働組合の名称になっている。 - 【要注意なケース】
サイトの目立つ場所には「労働組合提携」と書いてあるのに、運営者情報を見ると「株式会社〇〇」「合同会社〇〇」といった民間企業の名前が記載されている。これは「提携」業者である可能性が極めて高いです。
運営者情報の記載が曖昧であったり、そもそも見つからない場合は、論外です。その業者は絶対に避けましょう。
2. 料金の「振込先口座名義」を確認する
これは非常に実用的な見分け方です。サービスに申し込む際、料金の振込先として指定される銀行口座の名義を確認します。
- 【安全なケース】
口座名義が「〇〇ロウドウクミアイ」のように、運営者情報と一致する労働組合の名称になっている。 - 【要注意なケース】
口座名義が運営元の民間企業名や、全く関係のない個人名になっている。これは、お金の流れが労働組合に直接行っていない証拠であり、「提携」業者であると判断できます。
例えば、労働組合運営を謳う「退職代行ローキ」では、振込先名義が「ロウドウキジュンチョウサクミアイ(労働基準調査組合)」となっており、運営主体と一致していることが確認できます。
3. 実績と第三者からの評価を確認する
長年の運営実績や、客観的な評価も信頼性を測る重要な指標です。
- 運営歴と実績件数:設立から日が浅すぎる業者や、実績件数が不明瞭な業者は慎重に判断する必要があります。5万件以上の実績を誇る老舗サービスなども存在します。
- 第三者機関の認証:例えば、「日本退職代行協会(JRAA)」は、サービスの健全性を審査し、優良な事業者に「特級認定」を与えています。こうした客観的な評価があるかどうかも、一つの判断材料になります。
- 労働委員会の認証:「東京都労働委員会認証」など、公的な機関から認証を受けている労働組合は、さらに信頼性が高いと言えます。
关键要点
- 労働組合は「交渉」はできるが、損害賠償請求や裁判対応などの「法的措置」はできない。
- 「労働組合運営」は合法だが、民間企業による「労働組合提携」は非弁行為のリスクがあり、避けるべき。
- 信頼できる業者を見分けるには、「運営者情報」「振込先口座名義」「実績・認証」の3点を必ずチェックする。
【状況別】あなたに最適な退職代行は?ケース別選び方ガイド
ここまで、退職代行サービスの3つのタイプと、特に労働組合の強みや注意点について解説してきました。しかし、「結局、自分はどのタイプを選べばいいのか?」と迷う方も多いでしょう。この章では、あなたの状況や希望に合わせて、最適なサービスタイプを選ぶための具体的なガイドを示します。
労働組合(ユニオン)の退職代行がおすすめな人
以下の項目に一つでも当てはまる方は、労働組合が運営する退職代行サービスが最も適している可能性が高いです。まさに、労働組合のメリットを最大限に享受できるケースと言えます。
- 有給休暇をすべて消化して辞めたい人
残っている有給休暇を1日も無駄にしたくない、しかし自分で申請しても「忙しいから」と拒否されそうな場合。労働組合が団体交渉権を背景に、権利として有給消化を主張してくれます。 - 未払いの残業代や給与を請求したい人
サービス残業が常態化している、給与の支払いが遅れているなど、金銭的な問題を抱えている場合。労働組合はこれらの未払い賃金の支払いを合法的に交渉できます。 - 会社からの強い引き止めが予想される人
人手不足の職場や、上司が感情的なタイプで、退職を伝えても簡単には受理されないことが目に見えている場合。交渉を拒否できない労働組合が介入することで、会社側も退職手続きを進めざるを得なくなります。 - 費用は抑えたいが、交渉はしっかりしてほしい人
弁護士に依頼するほどの予算はないが、民間企業のように「伝えるだけ」では不安だという、最も多いニーズに合致しています。民間企業並みの料金で、確実な交渉力を手に入れることができます。 - 退職代行の利用が初めてで、法的に安心できるサービスを選びたい人
「非弁行為」などの違法なトラブルに巻き込まれたくないと考える方にとって、労働組合法という明確な法的根拠を持つ労働組合運営のサービスは、安心感が高い選択肢です。
弁護士の退職代行を選ぶべき人
費用は高額になりますが、以下のような深刻なトラブルを抱えている、またはその可能性が高い場合は、迷わず弁護士が運営するサービスを選ぶべきです。これらは労働組合では対応できない領域です。
- 会社から損害賠償請求をされそうな人、または請求したい人
「プロジェクトの途中で辞めることで会社に損害を与えた」などと会社側から脅されている、あるいは逆に会社のせいで被った損害を請求したいと考えている場合。 - パワハラやセクハラで慰謝料請求など、法廷闘争も視野に入れている人
退職するだけでなく、会社や加害者に対して法的な責任を追及したいと考えている場合。証拠収集のアドバイスから訴訟代理まで、一貫して任せることができます。 - 懲戒解雇をちらつかされている人
退職代行の利用を理由に不当な懲戒解雇処分を受けそうになっているなど、自身の経歴に重大な不利益が及ぶ可能性がある場合。弁護士が法的に対抗してくれます。 - 業務委託契約や役員など、雇用契約ではない人
労働法の保護対象とならない業務委託契約者や会社の役員などは、労働組合の団体交渉の対象外となる場合があります。契約解除に関する法的な交渉は、弁護士の専門領域です。
民間企業の退職代行で十分な人
対応範囲が限定的であるため、民間企業の退職代行が適しているケースは非常に限られます。以下の条件をすべて満たす場合に限り、選択肢となり得ます。
- 交渉事が一切ないと確信できる人
有給休暇はすでに消化済み、未払い賃金もなく、退職日についても特に希望がないなど、会社と何も交渉する必要がないと断言できる場合。 - 会社が退職をすんなり受け入れることが分かっている人
普段からコンプライアンス意識が高く、労働者の権利を尊重する社風であり、退職の意思を伝えさえすれば、引き止めや嫌がらせを受ける可能性がゼロに近いと確信できる場合。 - とにかく「自分で言いたくない」という心理的ハードルだけを解消したい人
退職に関する唯一の問題が「上司に退職を切り出すのが気まずい、怖い」という点だけであり、単なる「メッセンジャー」を求めている場合。
しかし、現実には「交渉事はないと思っていたのに、いざ伝えたら有給消化を拒否された」といった予期せぬトラブルが発生することも少なくありません。その際に何もできなくなるリスクを考えると、たとえ料金が同じくらいであっても、初めから交渉権を持つ労働組合のサービスを選んでおく方が、万が一の際の「保険」として賢明な判断と言えるでしょう。
【2025年最新版】おすすめの労働組合(ユニオン)運営・提携 退職代行サービス徹底比較
ここまでの解説で、多くの場合において労働組合運営の退職代行サービスが有力な選択肢であることがお分かりいただけたかと思います。この章では、数あるサービスの中から、特に実績、信頼性、コストパフォーマンスに優れた主要なサービスを厳選し、徹底的に比較・解説します。
おすすめサービス比較一覧表
まずは、今回ご紹介する主要な労働組合運営・提携サービスの特徴を一覧表で比較してみましょう。各サービスの詳細な解説は後述します。(料金は2025年11月時点の通常価格を基本とし、キャンペーン等で変動する可能性があります)
| サービス名 | 運営元(種別) | 料金(税込) | 支払い方法 | 対応時間 | 強み・特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| 退職代行ガーディアン | 東京労働経済組合(組合運営) | 19,800円 | クレカ, 銀行振込 | 24時間365日 | 東京都労働委員会認証。一律料金で交渉可。確実性と安さ。 |
| 退職代行Jobs | ㈱アレス(組合提携) | 25,000円 (組合費込) | クレカ, 後払い, コンビニ | 24時間365日 | 弁護士監修。転職サポートなど付加サービスが充実。 |
| 退職代行OITOMA | 日本通信ユニオン(組合運営) | 24,000円 | クレカ, 後払い, 銀行振込 | 24時間365日 | 業界最安値級。サポートの丁寧さに定評。全額返金保証。 |
| 退職代行SARABA | 退職代行SARABAユニオン(組合運営) | 24,000円 | クレカ, 銀行振込 | 24時間365日 | 迅速な対応で高評価。退職成功率ほぼ100%。返金保証。 |
| わたしNEXT / 男の退職代行 | toNEXTユニオン(組合運営) | 19,800円~ | 多彩(後払い, キャリア決済等) | 24時間365日 | 性別特有の悩みに特化。5万件以上の豊富な実績。 |
主要サービスの詳細紹介
それでは、各サービスの詳細を見ていきましょう。それぞれの強みや特徴を理解し、ご自身の状況に最も合ったサービスを見つけてください。
退職代行ガーディアン
「退職代行ガーディアン」は、**東京都労働委員会に認証された法適合の合同労働組合「東京労働経済組合」**が直接運営する、非常に信頼性の高いサービスです。 公的な認証を受けているという安心感と、25年以上にわたる労働組合としての活動で培われた交渉ノウハウが最大の強みです。
料金は雇用形態や年齢、地域に関わらず**一律19,800円(税込)**と、交渉可能な労働組合運営サービスの中では最安値クラス。追加料金が一切発生しない明朗会計も魅力です。「確実な交渉力」と「費用」の両方を重視する方にとって、まず第一に検討すべきサービスと言えるでしょう。
「退職代行ガーディアンを使いました。やり取りは事務的でしたが即日辞められました!」 (引用元: X)
- 運営元: 東京労働経済組合(労働組合運営)
- 料金: 19,800円(税込・追加料金なし)
- 特徴: 東京都労働委員会認証の信頼性、業界最安値クラスの料金、即日退職対応
退職代行Jobs
「退職代行Jobs」は、株式会社アレスが運営するサービスですが、**労働組合「ユニオンジャパン」と提携し、さらに顧問弁護士による業務監修**も受けているというハイブリッドな体制が特徴です。
利用者は、必要に応じて労働組合費2,000円を支払うことで、組合を通じた団体交渉を依頼できます。弁護士が業務フローを監修しているため、適法性にも配慮されています。料金は23,000円+組合費2,000円の合計25,000円(当サイト限定価格適用時)となります。
このサービスの最大の魅力は、**無料の転職サポートや給付金サポート、引っ越しサポート**といった退職後のアフターフォローが充実している点です。 退職だけでなく、その先のキャリアも見据えてサポートしてほしいという方におすすめです。
- 運営元: 株式会社アレス(労働組合提携・弁護士監修)
- 料金: 25,000円(税込・組合費込)※キャンペーン価格
- 特徴: 弁護士監修の安心感、充実した転職・給付金サポート、後払い可能
退職代行OITOMA
「退職代行OITOMA(オイトマ)」は、**労働組合「日本通信ユニオン」**が運営するサービスです。2021年サービス開始と比較的新しいながらも、そのコストパフォーマンスとサポートの質で高い評価を得ています。
料金は雇用形態に関わらず**一律24,000円(税込)**で、労働組合運営のサービスとしては業界最安値級です。さらに、万が一退職できなかった場合の**全額返金保証**も付いており、安心して依頼できます。口コミでは特に「担当者の対応が親身で丁寧だった」という声が多く、精神的に追い詰められている利用者にとって心強い存在となっています。
「本当に助けられました。あの時は正直、辛くて辛くて頭の中が真っ白で本当にどうしていいかわからないくらい悩んでたので、そしたら退職代行OITOMAさんが迅速に対応してくれました。困ったことがあり何度質問しても親切に答えてくれたので対応も素晴らしかったです」
- 運営元: 日本通信ユニオン(労働組合運営)
- 料金: 24,000円(税込・追加料金なし)
- 特徴: 業界最安値級の料金、丁寧なサポート、全額返金保証、後払い可能
退職代行SARABA
「退職代行SARABA」は、**「退職代行SARABAユニオン」という労働組合**が運営しており、その名の通り「おさらば」したい労働者の強い味方です。24時間365日対応可能で、LINEで相談した翌日には退職が完了するなど、その**対応の迅速さ**には定評があります。
料金は**一律24,000円(税込)**で、相談回数や電話回数に制限がないため、不安な点を何度でも確認できます。退職成功率はほぼ100%を誇り、万が一のための全額返金保証も完備。メディア掲載実績も豊富で、知名度と信頼性の高さもポイントです。「とにかく早く、確実に辞めたい」というスピードを重視する方におすすめです。
「退職代行SARABAを利用しましたが、LINEで相談をした翌日には無事に退職をする事が出来たので、対応が非常にスピーディーで助かりました。」 (30代男性)
- 運営元: 退職代行SARABAユニオン(労働組合運営)
- 料金: 24,000円(税込・追加料金なし)
- 特徴: 24時間対応の迅速さ、退職成功率ほぼ100%、全額返金保証
わたしNEXT / 男の退職代行
「わたしNEXT」と「男の退職代行」は、**合同労働組合「toNEXTユニオン」**が運営する、性別に特化したユニークなサービスです。 「わたしNEXT」は女性向け、「男の退職代行」は男性向けに、それぞれの性別が職場で抱えやすい特有の悩みに寄り添ったサポートを提供します。
両サービスともに創業から長い歴史を持ち、累計5万件以上という圧倒的な実績数が信頼の証です。料金は正社員で2万円台後半、アルバイトなら2万円以下とリーズナブルで、支払い方法がクレジットカード、後払い、各種スマホ決済など非常に豊富なのも特徴です。女性特有のハラスメント問題や、男性が抱えがちな責任感の悩みなど、同性のスタッフに相談したいという方には最適な選択肢でしょう。
- 運営元: 合同労働組合toNEXTユニオン(労働組合運営)
- 料金: 19,800円(税込)~ ※雇用形態による
- 特徴: 女性向け・男性向けに特化、5万件以上の圧倒的な実績、豊富な支払い方法
労働組合(ユニオン)の退職代行に関するよくある質問(Q&A)
最後に、労働組合の退職代行サービスを利用するにあたって、多くの方が抱く疑問についてQ&A形式でお答えします。
Q. 本当に即日で会社に行かなくても大丈夫?
A. はい、ほとんどの場合、依頼した当日から出社する必要はなくなります。
法律上、退職の申し出から2週間は雇用関係が続きますが(民法第627条)、その2週間を有給休暇の消化にあてるか、それができない場合は欠勤扱いとすることで、実質的に即日退職が可能となります。 労働組合運営のサービスであれば、有給休暇の消化を会社に交渉してくれるため、給与を受け取りながら合法的に出社しない状況を作り出せます。実際に、多くのサービスが「相談した翌日から出社不要」を謳っており、多数の実績があります。
Q. 会社から訴えられたり、損害賠償を請求されたりしない?
A. 退職代行を利用したこと自体を理由に訴えられることは、まずありません。
退職は労働者に認められた「退職の自由」という憲法上の権利であり、その意思表示を代行してもらうことも違法ではありません。 会社が「損害賠償を請求する」と脅してくるケースはありますが、実際に裁判にまで発展することは極めて稀です。裁判を起こすには、会社側が「労働者の退職によって具体的な損害が発生したこと」と「その退職が悪意を持って行われたこと」を立証する必要があり、そのハードルは非常に高いからです。万が一、不当な請求をされた場合でも、労働組合が「そのような請求は法的に無効である」と毅然と対応してくれます。
Q. 退職代行の利用は、次の転職先にバレますか?
A. バレるリスクは極めて低いです。
第一に、退職代行業者には守秘義務があり、あなたの情報を第三者に漏らすことはありません。第二に、転職先の企業が採用活動において、あなたの前職の退職理由などを調査する「前職調査」を行うには、個人情報保護法により本人の同意が必要です。 同意なく調査することは違法であり、通常、企業はそのようなリスクを冒しません。面接で退職理由を聞かれた際に、正直に「一身上の都合」やポジティブな理由を説明すれば問題ありません。
Q. 会社から直接連絡が来たらどうすればいい?
A. 自分で対応せず、すぐに代行業者に報告してください。
労働組合は、最初に会社へ連絡する際に「今後の連絡はすべて組合宛にお願いします。本人への直接連絡はご遠慮ください」と明確に伝えます。にもかかわらず会社が連絡してきた場合、電話に出る必要はありません。もし出てしまった場合でも、「すべて代行業者に任せていますので、そちらにご連絡ください」とだけ伝え、すぐに電話を切りましょう。 そして、その旨をすぐに代行業者の担当者に報告すれば、再度会社に対して連絡しないよう強く申し入れてくれます。
Q. 離職票や源泉徴収票などの書類はもらえる?
A. はい、問題なく受け取れます。
離職票や雇用保険被保険者証、源泉徴収票といった退職後の手続きに必要な書類を交付することは、会社の義務です。退職代行サービスは、これらの必要書類を本人宛に郵送するよう、会社に確実に要求・交渉してくれます。 嫌がらせで書類を送らないといった悪質なケースも、労働組合が介入することで防ぐことができます。退職完了まで無期限でサポートしてくれるサービスも多いため、万が一書類が届かない場合でも安心です。
まとめ:一人で悩まず、労働組合の力を借りて新しい一歩を踏み出そう
本記事では、退職代行サービス、特に「労働組合(ユニオン)」が運営するサービスについて、その仕組みからメリット、注意点、具体的な選び方までを多角的に掘り下げてきました。
最後に、本記事の要点を改めて整理します。
本記事のまとめ
- 退職代行には「民間企業」「労働組合」「弁護士」の3タイプがあり、「交渉」ができるのは労働組合と弁護士のみである。
- 労働組合は、憲法で保障された「団体交渉権」を武器に、有給消化や未払い賃金の請求などを合法的に交渉できる。
- 労働組合は、民間企業とほぼ同等の料金(2〜3万円)で「交渉」まで可能なため、コストパフォーマンスが極めて高い。
- 注意すべきは、違法リスクのある民間企業の「労働組合提携」サービス。運営元が労働組合本体である「労働組合運営」のサービスを選ぶことが鉄則である。
- 裁判沙汰になる可能性がある場合は弁護士、そうでなければ多くの場合、労働組合が最もバランスの取れた選択肢となる。
会社を辞めたいのに辞められない——。その苦しみは、経験した人でなければ分からないほど、深く、重いものです。しかし、その状況に耐え続ける必要は全くありません。**会社を辞めることは、逃げではなく、あなた自身の心と身体、そして未来のキャリアを守るための、正当で、前向きな権利行使です。**
もしあなたが一人で悩み、出口が見えないと感じているのであれば、ぜひ一度、本記事で紹介したような信頼できる労働組合運営の退職代行サービスに相談してみてください。ほとんどのサービスがLINEやメールで無料相談を受け付けています。専門家である彼らは、あなたの状況を理解し、法的な力をもって、あなたがストレスなく新しい一歩を踏み出すための強力なサポートを提供してくれるはずです。
勇気を出して、まずは「相談する」という小さな一歩から始めてみませんか。その一歩が、あなたの明日を大きく変えるきっかけになるかもしれません。

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