「会社を辞めたいけれど、上司に言い出せない」「引き止められて辞められない」「パワハラが辛く、明日からもう会社に行きたくない」——。このような悩みを抱える労働者にとって、退職代行サービスは心強い味方となりつつあります。本記事では、2025年最新の情報に基づき、おすすめの退職代行サービスを徹底比較。サービスの選び方から料金相場、利用する際の注意点まで、網羅的に解説します。
退職代行サービスとは?なぜ今、利用者が増えているのか
退職代行サービスとは、労働者本人に代わって、会社に退職の意思を伝え、必要な手続きを代行するサービスです。近年、その市場は急速に拡大しており、2025年には60億円規模に達すると予測されています。なぜこれほどまでに利用者が増えているのでしょうか。
退職代行の利用が広がる背景
退職代行の需要が高まる最大の理由は、労働者が自力で円満に退職することが困難な職場環境にあります。ある調査によると、退職代行を利用した理由の上位には、「退職を引き留められた(または、そうなりそう)」(約40%)、「自分から退職を言い出せる環境ではない」(約32%)、「退職を伝えた後トラブルになりそう」(約24%)といった、心理的なハードルやトラブルへの懸念が並びます。
高圧的な上司や人手不足を理由とした強い引き止めなど、個人の意思だけでは退職が難しいケースは少なくありません。こうした状況で、第三者である専門家が介入することで、労働者の権利を守りつつ、スムーズな退職を実現できるのです。また、近年ではSNSやネット広告で「LINEで相談可」「即日対応」といった手軽さがアピールされ、特に若年層を中心に認知度が向上したことも、利用者増加の一因と考えられます。
退職代行の主なメリット
退職代行サービスには、利用者にとって多くのメリットがあります。
- 精神的負担の劇的な軽減:最大のメリットは、上司や会社と直接対峙せずに済むことです。「辞めます」の一言が言えないほどの恐怖やストレスから解放され、利用者からは「心が一気に軽くなった」という声が多く聞かれます。
- 即日退職の実現可能性:「明日から会社に行かなくて大丈夫です」という状況を作り出せるため、心身の健康が限界に達している場合に有効です。法律上は2週間前の申し出が必要ですが、有給休暇の消化などを交渉することで、実質的な即日退職が可能になるケースがほとんどです。
- 確実な退職:第三者が介入することで、会社側も感情的な引き止めや不当な対応をしにくくなります。多くのサービスが「退職成功率100%」を掲げており、依頼すれば確実に退職できるという安心感があります。
- 面倒な交渉の代行:本人では言い出しにくい有給休暇の消化交渉や、未払い残業代・退職金の請求などを、専門知識を持つ代行業者が行ってくれます。これにより、労働者の正当な権利を確保しやすくなります。
「退職届を会社に出すことすら怖かった」が、退職代行を利用したことで上司への直接対面を避けられ、「有給休暇の取得交渉も代行してもらい、法的トラブルが出てきた際には弁護士が対応する安心感があったため、最後まで落ち着いて過ごせた」という利用者の声もあります。
【重要】退職代行サービスの3つのタイプと選び方
退職代行サービスは、運営元によって「民間企業」「労働組合」「弁護士法人」の3つに大別されます。それぞれ対応できる業務範囲と料金が大きく異なるため、自分の状況に合ったタイプを選ぶことが極めて重要です。
運営元による違いを理解する:民間・労働組合・弁護士
各タイプの違いを以下の表にまとめました。
| 運営元 | 対応範囲 | 料金相場 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| 民間企業 | 退職意思の伝達(使者) | 1万円~3万円 | 料金が最も安い | 交渉は不可(非弁行為リスク) |
| 労働組合 | 退職意思の伝達、団体交渉(有給・退職日・未払い賃金など) | 2万円~3万円 | 比較的安価で交渉が可能 | 訴訟対応は不可 |
| 弁護士法人 | 退職意思の伝達、法的交渉、損害賠償請求、訴訟対応 | 5万円~10万円 | 対応範囲が最も広く、法的トラブルに強い | 料金が最も高い |
民間企業のサービスは、あくまで「使者」として退職の意思を伝えることしかできません。会社側が有給消化や退職日について交渉を拒否した場合、それ以上の対応は「非弁行為」という違法行為にあたる可能性があります。そのため、「ただ辞める意思を伝えてくれればいい」というシンプルなケース以外では推奨されません。
労働組合が運営するサービスは、「団体交渉権」という憲法で保障された権利を行使できます。これにより、有給休暇の取得や未払い残業代の支払いといった交渉を合法的に行うことが可能です。料金も弁護士に比べて安価なため、コストを抑えつつ交渉も任せたい場合に最もバランスの取れた選択肢と言えます。
弁護士法人は、法律の専門家として、あらゆる法的対応が可能です。未払い賃金の請求はもちろん、会社から損害賠償を請求された場合の対応や、パワハラに対する慰謝料請求といった複雑なトラブルにも対応できます。すでに会社と揉めている、あるいは訴訟も視野に入れている場合には、弁護士一択となります。
自分に合ったサービスの選び方 5つのポイント
- 目的を明確にする
まずは「何を依頼したいのか」をはっきりさせましょう。「とにかく辞められれば良い」のか、「有給を全て消化したい」のか、「未払いの残業代を請求したい」のか。目的によって選ぶべきサービスのタイプが決まります。 - 運営元を確認する(最重要)
前述の通り、安心して依頼するなら「労働組合」または「弁護士法人」が運営するサービスを選びましょう。民間企業運営でも「労働組合と提携」「弁護士が監修」と記載されている場合がありますが、交渉の主体が誰になるのかをしっかり確認することが重要です。 - 料金体系の透明性をチェックする
「追加料金一切なし」と明記されているかを確認しましょう。基本料金が安くても、交渉ごとに追加費用が発生するケースもあります。また、万が一退職できなかった場合の「全額返金保証」や、手元に資金がなくても依頼できる「後払い制度」の有無も安心材料になります。 - 実績と評判を参考にする
公式サイトの実績数だけでなく、Googleマップの口コミやX(旧Twitter)など、第三者のリアルな評判も確認しましょう。「退職成功率100%」を謳うサービスは多いですが、その実績が信頼できるものか見極めることが大切です。 - 対応の質を見極める
多くのサービスがLINEや電話での無料相談に対応しています。実際に問い合わせてみて、レスポンスの速さや対応の丁寧さを確認しましょう。不安な気持ちに寄り添ってくれるかどうかも、重要な判断基準です。
【2025年】目的別!おすすめ退職代行サービス徹底比較
ここでは、上記の選び方を踏まえ、信頼できるおすすめの退職代行サービスを目的別に紹介します。
【コスパ重視】安価で交渉も可能な労働組合運営サービス
「費用は抑えたいけど、有給消化などの交渉はしっかりしてほしい」という方に最適な、労働組合が運営するサービスです。
退職代行ガーディアン
東京労働経済組合が運営する信頼性の高いサービス。料金は一律19,800円(税込)で追加料金は一切なく、メディア掲載実績も豊富です。労働組合の団体交渉権を活かし、有給消化や退職日の調整などを確実に行います。24時間365日、LINEで相談できる手軽さも魅力です。
退職代行ローキ
労働基準調査組合が運営し、料金は同じく19,800円(税込)。この価格で、万が一の損害賠償請求や懲戒解雇処分に対して弁護士が追加料金なしで対応するという手厚いサポートが特徴です。退職成功率100%を維持しており、コストパフォーマンスと安心感を両立したい方におすすめです。
退職代行OITOMA(オイトマ)
日本通信ユニオンという労働組合が運営。料金は一律24,000円(税込)で、全額返金保証が付いています。サポートの丁寧さに定評があり、「精神的に安定した」といった口コミも多く見られます。行政書士事務所とも提携しており、内容証明の作成代行なども依頼可能です。
【交渉・トラブル対応】安心と確実性を求めるなら弁護士法人
「未払い給与や慰謝料を請求したい」「会社と揉める可能性が高い」といった、法的な対応が必要なケースにおすすめのサービスです。
弁護士法人みやび
弁護士が直接対応するため、民間業者や労働組合では不可能な法的交渉が可能です。着手金は55,000円(税込)で、スピーディーな対応に定評があり、「依頼の翌日には退職できた」という声も。会社からの損害賠償請求など、複雑なトラブルにも確実に対応できる安心感が最大の強みです。
フォーゲル綜合法律事務所
各種メディアでおなじみの嵩原安三郎弁護士が在籍。料金プランが複数あり、シンプルな退職代行であれば33,000円(税込)から依頼可能です。未払い賃金などを請求した場合でも成功報酬がかからないケースがあり、トータルコストを抑えやすいのが特徴。訴訟まで見据えている場合でも、比較的安価に対応してくれます。
アディーレ法律事務所
全国的に知名度が高く、労働問題に詳しい弁護士が多数在籍。料金は一律77,000円(税込)と高めですが、全額返金保証や相談回数無制限などサポートが充実しています。法的な専門知識とブランド力による安心感を最優先する方に向いています。
【特徴で選ぶ】ユニークな強みを持つサービス
特定のニーズに応える、特徴的なサービスも存在します。
退職代行Jobs
民間企業運営ですが、弁護士監修のもと労働組合と提携しており、有給消化などの交渉が可能です。料金は2万円台後半からで、退職後の支払いが可能な「後払い」に対応しているのが大きな特徴。転職サポートも付帯しており、退職から次のキャリアまで一貫して支援してほしい方におすすめです。
わたしNEXT / 男の退職代行
それぞれ女性、男性専門の退職代行サービス。運営元は労働組合「toNEXTユニオン」で、実績も豊富です。性別特有の職場の悩み(セクハラ、マタハラ、男性ならではのプレッシャーなど)を理解した上で対応してくれるため、同性の担当者に相談したいという方に支持されています。
退職代行サービス利用の流れと注意点
実際にサービスを利用する際の流れと、トラブルを避けるための注意点を解説します。
依頼から退職完了までの4ステップ
ほとんどのサービスで、以下の流れで手続きが進みます。
- 相談・見積もり:LINE、メール、電話などで現状を伝え、サービス内容や料金について説明を受けます。この段階は無料で、複数の業者に相談して比較検討するのがおすすめです。
- 申し込み・支払い:依頼を決めたら、正式に申し込み手続きを行います。クレジットカードや銀行振込などで料金を支払います(後払い対応のサービスもあります)。
- 退職代行の実行:依頼を受けた代行業者が、会社へ連絡し退職の意思を伝えます。有給消化などの交渉もこの時に行われます。この時点から、あなたは会社に連絡したり出社したりする必要は一切ありません。
- 退職完了・アフターフォロー:会社との間で退職日が確定し、退職届や貸与品の返却(郵送)が済めば手続きは完了です。離職票などの必要書類が届くまでサポートしてくれるサービスも多くあります。
利用する際の注意点:非弁行為リスクを避ける
退職代行サービスを選ぶ上で最も注意すべきは「非弁行為」のリスクです。弁護士資格を持たない者が報酬を得る目的で法律事務(交渉や法律相談など)を行うことは、弁護士法で禁止されています。
民間企業運営の代行業者が、退職日の調整や有給消化の「交渉」を行うことは非弁行為にあたる可能性があります。もし会社側から「交渉には応じない」と突っぱねられた場合、民間業者は何もできなくなってしまいます。最悪の場合、退職できずに料金だけ支払う結果になりかねません。
このようなトラブルを避けるためにも、運営元が「労働組合」か「弁護士法人」であることを必ず確認してください。それが、あなたの権利を守り、確実な退職を実現するための最も重要な鍵となります。
退職代行に関するよくある質問(Q&A)
- Q. 本当に即日退職できますか?
- A. はい、多くの場合、依頼した当日から出社する必要はなくなります。法律上、退職の申し出から2週間は雇用契約が続きますが、その期間を有給休暇や欠勤扱いとすることで、実質的に即日退職と同じ状態になります。労働組合や弁護士であれば、その交渉を代行してくれます。
- Q. 会社から自分に直接連絡が来ることはありますか?
- A. 代行業者が会社に対し「今後の連絡はすべて代行業者を通すように」と明確に伝えます。そのため、本人に直接連絡が来ることはほとんどありません。万が一連絡が来ても、無視して代行業者に対応を任せれば問題ありません。
- Q. 会社から損害賠償を請求されるリスクはありますか?
- A. 退職によって会社に損害賠償を請求されるケースは、極めて稀です。よほど特殊な状況(重要なプロジェクトを故意に放棄し、多大な損害を与えたなど)でない限り、労働者には「退職の自由」が認められているため、法的に請求が認められる可能性は低いです。不安な場合は、弁護士が運営または連携しているサービスを選ぶと万全です。
- Q. 転職活動に不利になりますか?
- A. 退職代行を利用したことが、次の転職先に知られることは基本的にありません。個人情報保護の観点から、前の会社が転職先に退職の経緯を伝えることは禁じられています。したがって、転職活動で不利になる心配は不要です。
まとめ:後悔しない退職のために
退職代行サービスは、もはや特別なものではなく、劣悪な労働環境から自分自身を守り、次のステップに進むための正当な選択肢の一つです。パワハラや過重労働で心身が疲弊している状況では、正常な判断を下すことさえ難しくなります。
重要なのは、一人で抱え込まず、専門家の力を借りること、そして自分の状況や目的に合った適切なサービスを選ぶことです。特に、交渉事を任せたいのであれば、運営元が「労働組合」か「弁護士法人」のサービスを選ぶことが不可欠です。
この記事で紹介した情報を参考に、あなたにとって最適な退職代行サービスを見つけ、心穏やかに新たなキャリアをスタートさせる一助となれば幸いです。

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