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【2025年最新】バタフライ ディグニクス全シリーズ徹底比較!05・64・80・09Cの特徴解説

ディグニクスシリーズとは何か?(開発背景と特徴)

バタフライのディグニクス(Dignics)シリーズは、従来の人気シリーズ「テナジー(Tenergy)」に続く新時代のトップクラスラバーです。プラスチックボール時代に合わせて開発され、9年間の研究開発を経て2019年に登場しました。その核心技術は、テナジーで使用された「スプリングスポンジ」をさらに進化させた「スプリングスポンジX」です。この新スポンジは従来比で約14%変形しやすく、反発弾性も約3%向上しており、ボールをよりしっかり「つかんで弾く」ことを可能にしています。この進化により、プラスチックボールで損なわれていた弾みと威力を大幅に高め、従来以上のスピードとスピン性能を実現しています。

また、ディグニクスシリーズでは独自配合のトップシートも採用されています。シートは球持ち(ボールを捉える時間)を重視しつつ、表面の摩耗耐久性を倍以上に強化したものです。これにより、高い回転をかけやすいだけでなくラバーの寿命も延び、高性能ラバーながら長期間安定した性能を維持できる点も特徴です。総じてディグニクスシリーズは「テナジーを越えるラバー」との二つ名で知られ、発売後は世界のトップ選手から一般プレーヤーまで幅広く愛用されています。

現在ディグニクスシリーズには4種類のラバーがあります。それぞれ05、64、80、09Cという名称で、ツブ(トップシート)の形状や配合を変えることで性能傾向を異ならせています。05・64・80はいずれもシート表面がやや滑らかなハイテンションラバー(いわゆる「裏ソフト」タイプ)ですが、ツブ形状の違いから回転性能とスピード性能のバランスがそれぞれ異なります。一方、09Cはシリーズ中唯一の粘着性ラバーで、ハイテンション技術と粘着ラバーの特性を融合させた新感覚のハイブリッドラバーとなっています。これら4種のラバーはいずれも日本製であり、発売日は05が2019年4月、64と80が同年11月、09Cが2020年4月となっています。以下では各ラバーの特徴を詳しく解説し、最後に比較表選び方のポイントをまとめます。

ディグニクス05:回転性能で最高峰のラバー

ディグニクス05(Dignics 05)は、ディグニクスシリーズの中でも最も回転性能に優れたラバーです。開発コード「No.05」のツブ形状を採用し、高いスピン性能を武器にした設計となっています。実際、ディグニクス05はバタフライ公式の性能評価でスピン値91(※2023年改定後)とシリーズ中最高を記録しており、弧線も高めに描きやすい特徴があります。そのため、ループドライブなど回転を重視した攻撃で相手を凌駕できる点が最大の強みです。世界のトップ選手の間でも非常に人気が高く、日本の張本智和選手も「前方向にスイングしてもしっかり回転がかかるので、強力なフォアハンド攻撃を実現できる」とディグニクス05の威力を高く評価しています。

性能面では、ディグニクス05はテナジー05を凌駕するほどの回転量と安定感を備えています。ボールをラバーにしっかりと食い込ませて回転をかける「つかむ感覚」が向上した結果、ドライブの安定感が増し球威も上昇しています。特に前陣・中陣でのパワードライブやカウンタードライブで威力を発揮し、鋭いチキータや前陣カウンターを容易に引き出してくれます。また、スプリングスポンジXのおかげでボールの飛距離も十分に出るため、中~後陣での引き合いでもパワフルなドライブを返すことが可能です。さらに、相手の強いドライブにも負けずに回転をかけ返せるため、カウンターで打ち負けない安心感も得られます。

一方で、ディグニクス05はその高い性能ゆえに扱いにはある程度の技術が求められるラバーです。非常に弾みが良く回転がかかりすぎるため、ボールが飛びすぎてコントロールしづらい場合もあります。実際、多くのユーザーは「あらゆる性能がテナジーよりグレードアップしているが、その分ボールが飛びやすく調整が難しい」と評しており、テナジーシリーズ以上に上級者向けと言えるでしょう。しかしながら、その高性能さゆえにラバーの寿命も比較的長めです。従来は高性能ラバー=耐久性が低いという常識がありましたが、ディグニクス05はシートの耐久性が従来ラバーの倍以上に強化されており、テナジーシリーズが約1ヶ月で性能劣化するのに対し、約2ヶ月は性能を維持できるとされています。この点も考慮すると、高価ながらコストパフォーマンスにも優れたラバーと言えるでしょう。

適したプレースタイル: ディグニクス05は、回転を武器に攻めるプレーヤーに最適です。具体的には、レシーブからチキータやフリックで先手を取りたい選手、前陣でのカウンタードライブを得意とする選手、そして広い領域でオールラウンドに攻撃する選手に向いています。高い回転で相手を圧迫したい上級者であれば、ディグニクス05の性能を存分に発揮できるでしょう。ただし初心者には難易度が高いため、ある程度技術が身についてからの挑戦としておくと良いでしょう。

ディグニクス64:スピード性能を最優先したラバー

ディグニクス64(Dignics 64)は、ディグニクスシリーズの中でスピード性能に最も重きを置いたラバーです。開発コード「No.64」のツブ形状を採用し、直線的な弾道でボールのスピードを徹底的に追求した設計となっています。公式性能値ではスピード90とシリーズ中最高を記録しており、弧線もやや低め(84)に設定されています。そのため、ドライブやスマッシュの弾道が低く直線的になりやすく、ボールが速く飛ぶのが特徴です。

ディグニクス64の大きな特徴の一つは、ラバーが比較的柔らかく軽いことです。シリーズ内で最もスポンジが軟らかくラバー重量も控えめなため、ディグニクスシリーズの中ではコントロールがしやすいとされています。もっとも、他の一般的な柔らかめラバーと比べれば依然として硬め・重めであり、あくまで「ディグニクスにしては柔らかい」というレベルです。したがって、基礎技術がまだ身についていない初心者には難しいですが、インパクトが弱めの選手でもある程度使いこなせる手応えの良さがあります。実際、スポンジが柔らかい分ボールをしっかり捉えられるため、ブロックも安定して打てるという声もあります。

性能面では、ディグニクス64はスピードドライブやスマッシュでその真価を発揮します。弾道が直線的でボールスピードが速いため、スマッシュなどミート系の技術が得意な選手には向いています。相手のドライブを弾くようなブロックや、下回転のボールに対してタイミングを捉えてスマッシュするといったプレーに最適です。また、中~後陣に下がって引き合いをする場面でも、ディグニクスシリーズならではの圧倒的な飛距離を活かしてパワフルなドライブを返すことができます。回転性能については05や80に比べるとやや劣りますが、十分実用に耐える回転量があり、「スピードはもちろんだが回転も申し分ない」といった評価もあります。

ディグニクス64の適したプレーヤーとしては、まずスピード重視で積極的に攻める選手が挙げられます。具体的には、スマッシュやフォアハンドスピードドライブを多用する選手、ブロックカウンターで相手を攻める選手に向いています。また、攻撃性能が高い一方でコントロールも比較的安定しているため、攻撃しつつ安定感を求める選手にもおすすめできます。ただし、ループドライブの繋ぎこみや弧線を意識したプレーを重視する選手よりは、積極的にパワーを入れて決めたい選手に向いているでしょう。さらに、硬めのラバーの性能を引き出すほどの腕力やインパクトを持たないが、平均的な硬度のラバーなら使いこなせるという選手にも適しています。総じて、スピードプレーで先手を取りたい中級~上級者にディグニクス64はピッタリです。

ディグニクス80:回転とスピードのバランスに優れたラバー

ディグニクス80(Dignics 80)は、ディグニクスシリーズの中で回転とスピードのバランスを最も重視したラバーです。開発コード「No.180」のツブ形状を採用し、05と64の中間的な性能を持つよう設計されています。公式性能値ではスピード88・スピン82と、05の高回転と64の高スピードを折衷したバランス型の数値となっています。弧線も86とやや高めで、安定したコントロールを可能にしています。このため、あらゆる局面で満遍なく高い性能を発揮できる点が特徴です。

ディグニクス80の特徴として、まず挙げられるのは相手の回転の影響を受けにくいことです。スプリングスポンジXと強靭なトップシートの組み合わせにより、相手のサーブやドライブの回転に左右されずに自分の思った通りの返しができます。具体的には、相手の強い回転サービスに対しても回転をかけ返したレシーブが安定し、相手のループドライブの回転に負けずにカウンタードライブできるなど、トップレベルの選手が求めるような性能が備わっています。また、ディグニクス80はスピード性能がディグニクス05よりも向上している点も特徴です。回転量こそ05ほど多くはありませんが、スピード面では05を上回るため、ドライブやカウンターでの総合力が高いラバーと言えます。

さらに、ディグニクス80はどんな技術でも満遍なくこなせる汎用性の高さが評価されています。シリーズ内で「バランス重視」のラバーと位置付けられ、回転・スピード・コントロールとあらゆる性能がハイレベルでバランスしています。そのため、フォアハンド・バックハンド問わず攻守の幅広いプレーに対応でき、どんなシチュエーションでも安定して球を入れることができます。実際、日本のトップ選手である水谷隼や宇田幸矢らが愛用しており、一般プレーヤーからも「どの技術も安定して入る」という声が多く聞かれます。もっとも、通常のバランス型ラバーより性能が高い分、扱うにはやはり技術がいるため、初級者にはあまりおすすめできません。中級~上級者であれば、ディグニクス80なら高性能ラバーの恩恵を十分に味わいつつ、安定したプレーを維持できるでしょう。

適したプレースタイル: ディグニクス80は、オールラウンド型のプレーヤーに最適です。攻守のバランスを追求し、どの局面でも満遍なく戦いたい選手にはピッタリです。具体的には、フォアハンドもバックハンドも積極的に使い分けるプレーヤー、中~後陣まで下がってドライブの引き合いをすることが多い選手に向いています。また、ディグニクス05の高性能さは良いが扱いきれないという選手や、オールラウンドなプレーを志向する選手にも適しています。ただし前述の通り性能を発揮するにはしっかりとしたインパクトが前提となるため、ある程度腕の力や技術があるプレーヤーが使うと真価を発揮します。総じて、安定したオールラウンドプレーをハイレベルで実現したい中級~上級者におすすめできるラバーです。

ディグニクス09C:粘着性ハイテンションラバーの新境地

ディグニクス09C(Dignics 09C)は、ディグニクスシリーズの中で唯一の粘着性ラバーとして登場した新感覚ラバーです。従来、バタフライのハイテンションラバーはシート表面が滑らかな「裏ソフト」タイプでしたが、09Cでは中国製ラバーのような粘着性のシートを採用し、ハイテンション効果を大幅にアップさせた点が画期的です。これにより、粘着ラバーならではの強烈な回転性能と、ハイテンションラバーの弾み・スピード性能を両立させることに成功しています。ティモ・ボル選手と共同開発されたラバーでもあり、「長年望んでいたようなラバーだ」とボル自身が高く評価しています。実際、ボル選手やオフチャロフ選手(ドイツ)、黄鎮廷選手(中国香港)など世界のトップ選手が愛用しており、その高い性能が評価されています。

ディグニクス09Cの最大の特徴は、回転量と弾みの両立です。スプリングスポンジXを搭載しているため、粘着ラバーとは思えない強い弾みが得られます。その中でも、粘着ラバーならではの強烈な回転性能は失われておらず、「回転量と弾みの両立したい」という粘着ユーザーの理想をかなえるラバーとなっています。実際、従来の粘着ラバーは弾みが弱いため中~後陣での引き合いが苦手とされましたが、09Cではボールに十分な飛距離を出しつつ強烈な回転をかけることが可能です。「しっかり回転をかけながらも中~後陣から打ち合いたい」という選手にはピッタリで、回転量で勝負したい選手にも適しています。

また、ディグニクス09Cは台上技術のやりやすさにも定評があります。粘着性シートのおかげでボールにしっかり回転をかけられるため、チキータやストップ、ツッツキといった台上のレシーブ技術が非常にやりやすくなります。例えば、ツッツキやストップでは予想以上の回転量で相手のレシーブをネットに引っ掛けることができ、チキータでも相手のいかなるサーブにも対応できるほどです。他のディグニクス(05・64・80)では課題となっていた台上技術も、09Cでは粘着の効果で安定して収まりやすくなっています。さらに、「振れば入る」という安心感も特徴です。いかなるシチュエーションでも驚異的な回転をかけられるため、難しい体勢からのドライブでもボールは弧線を描いて相手コートに収まり、競技中に非常に心強いといいます。

一方で、ディグニクス09Cはシリーズ中最も硬めのラバーでもあります。スポンジ硬度は他と同じ40°ですが、粘着シートの特性上ボールを突き出す力(カタパルト効果)は05や80よりも弱めで、かえってボールをしっかりと捉えて返す感覚が強いです。そのため、中~後陣での引き合いでは他のディグニクスほど弾みが出ない分、自分でスイングを入れる必要があります。また、重量も若干重めで、フォアハンドに貼る場合はバランス調整に注意が必要です。しかしながら、その分コントロール性に優れ、安定した攻撃ができる点も評価されています。実際、「対下回転が苦にならない」「台上がやりやすい」といった一般ユーザーからの声もあり、粘着ラバー愛好家にとっては夢のラバーとの評価です。

適したプレースタイル: ディグニクス09Cは、回転量で勝負したい選手粘着ラバーの良さを求める選手に最適です。具体的には、ループドライブやチキータなど強烈な回転をかける技術を多用する選手、中国製粘着ラバーを使っていたが飛距離をもっと出したい選手、そしてカウンタードライブを積極的に行う選手に向いています。「スピードドライブに自信がないが回転量で勝負したい」という選手には、09Cで回転量勝負に振り切ってみる価値があるでしょう。また、従来粘着ラバーを愛用していたプレーヤーでも、09Cなら粘着ラバーの良さを残しつつハイテンションの弾みも得られるため、違和感なく乗り換えられるでしょう。ただし、他のディグニクス同様硬めのラバーであり、ある程度の技術量が求められます。それでも「回転と安定」を最優先したい選手にとって、ディグニクス09Cは間違いなく有力な選択肢となるでしょう。

ディグニクスシリーズの比較表(05・64・80・09C)

最後に、ディグニクスシリーズ4種の主な違いを比較表にまとめます。価格帯はいずれもオープン価格ですが、一般的な販売価格は約7,500~9,000円前後です。高性能ゆえに割高ですが、前述のように寿命も長めであり、その点を考慮するとコスパは十分に高いラバー群です。

ラバー名 タイプ 特徴・コンセプト スピン性能 スピード性能 弧線(弾道) 主な使用プレーヤー
ディグニクス05 ハイテンション(裏ソフト) 回転性能を徹底追求。弧線が高く、回転で相手を凌駕 非常に高い(シリーズ最高) 高い(弾み・飛距離大) 高め(弧線が描きやすい) 張本智和、マルコ・フェルダー(独)など
ディグニクス64 ハイテンション(裏ソフト) スピード性能を最優先。直線的で速い弾道 高い(やや05・80に劣る) 非常に高い(シリーズ最高速) やや低め(弾道が低く直線的) アンドリー・グラバー(独)、アレクサンダー・シュレバ(独)など
ディグニクス80 ハイテンション(裏ソフト) 回転とスピードのバランス重視。攻守両面で満遍なく高性能 高い(05に次ぐ回転量) 高い(05より速い) 中程度(安定した弧線) 水谷隼、宇田幸矢、森園政崇など
ディグニクス09C 粘着性ハイテンション 粘着ラバー×ハイテンションの融合。回転と弾みを両立 非常に高い(粘着シートによる強烈な回転) 中程度(弾みはあるが05・80より控えめ) 高め(弧線が描きやすく安定) ティモ・ボル、ドミトリ・オフチャロフ(独)、黄鎮廷(港)など

ディグニクスシリーズの性能値比較(スピン・スピード・弧線)

以下のグラフは、バタフライ公式の性能指標に基づき、各ラバーのスピン、スピード、弧線の値を視覚的に比較したものです。これにより、それぞれのラバーの強みをより明確に把握できます。

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おすすめのプレーヤー層と選び方のポイント

最後に、ディグニクスシリーズのラバー選びにおすすめのポイントをまとめます。それぞれのラバーは高性能な分、ある程度の技術量が求められる傾向があります。初心者には難しいかもしれませんが、中級~上級者であれば自分のプレースタイルや目標に合わせて最適なラバーを選ぶことで、プレーの幅を大きく広げることができるでしょう。

  • より威力(回転)を求めるなら…ディグニクス05 – シリーズ中最高の回転性能で、強烈なループドライブやカウンターで相手を圧倒したい上級者に最適です。回転重視の攻撃型プレーヤーで、ボールの飛距離調整に自信がある人におすすめです。
  • よりスピードを求めるなら…ディグニクス64 – シリーズ中最高速のスピード性能で、スピードドライブやスマッシュを武器にしたい選手に向いています。またやや柔らかめなのでインパクトが弱めの選手でも扱いやすく、攻守両面で安定感を求める人にも適しています。
  • 回転とスピードのバランスを求めるなら…ディグニクス80 – どの技術にも満遍なく対応できるオールラウンド型ラバーです。攻守のバランスを追求し、ディグニクス05より安定したプレーをしたい人におすすめです。中~後陣での引き合いも得意なため、フルオフェンシブでも安定感を重視する選手にピッタリです。
  • 回転量と安定感を求めるなら…ディグニクス09C – 粘着ラバーの良さをハイテンションに融合させた画期的ラバーです。強烈な回転で相手を圧迫しつつ、台上技術やカウンターの安定感も得たい人に最適です。粘着ラバー愛好家や、回転量で勝負したい選手におすすめです。

以上のように、ディグニクスシリーズにはそれぞれ異なる強みがあります。自分のプレースタイルや得意不得意を踏まえ、「どの要素(回転・スピード・安定)を優先したいか」を明確にして選ぶと良いでしょう。いずれのラバーも日本製の最高峰ラバーであり、その性能を活かせばプレーの質が確実に向上するはずです。ぜひ自分に合ったディグニクスを選んで、新たな卓球の境地を開拓してみてください。

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